プログラミング教育は「学び合い」の実践!

愛和小学校で学校ICTに熱意あり取り組んでおられた松田孝校長。私もその熱意を応援してきた一人でしたが、残念ながら3年が経過したところで小金井市の前原小学校に異動され、現在は愛和小学校での取組み実践を踏まえた次の展開に挑戦されています。あちこちから松田校長の奮闘ぶりを耳にしながらも、「いつかいつか」と思っているうちに時間ばかりが経過しておりました。

あ…そう、議長になると気軽に出かけにくく、興味関心の赴くままにあちこちに行けていない…。

それはさておきで、今日は桐朋出身の三多摩議員メンバーで実施をした初企画の視察に参加してきました。ホストは小金井市の沖浦あつし市議です。せっかくの桐朋つながりを活かしたい!・・・と記念すべき活動の初回です。私たち…というよりは、私が無理矢理視察先を選ばせていただき、松田校長のいらっしゃる前原小学校への視察の実現となりました。私たち昭和生まれの議員には経験したことのない「プログラミング教育」は「見なければわからないことがたくさんある!」…松田校長の取組み実践がどこまで進化しているか?というのも私の興味の一つでした。

やっぱり思った通り、松田校長の取組みはパワーアップしていました。そこには小金井市教委の後押しもあると思っておりますが、それ以上に文科省も「プログラミング教育」必修化…に向けて舵を切っていることにも大きく後押しされていると思います。ですので、松田校長の取組みにはさらに注目が集まっている様子。今日の視察には石川県からは副市長に教育長に随行メンバー(10名くらいいたような気がする)、そして静岡市からは市教委、教員と市と協力しておられる民間のロボット製造会社さん、タミヤさん(ラジコンの)、また、都内で子どもたちに’ことば’とプログラミングをっ組み合わせた学習教室を企画しておられるNPOのみなさんもご一緒で大盛況でした。

「説明するよりも、見てもらった方がいい。子どもの姿をぜひ見てもらいたい。」ということでまずは、授業見学。

先ず…これがプログラミン教育をやっている教室内の雰囲気。熱気あふれていてクーラーの効き目も半分になっておりました。子どもたちが入り乱れていて、先生もどこにいるのかすぐには探せないような感じ。シーンとしているわけではないけれど、でも、子どもたちの真剣さが伝わってくる空気。

プログラミングの授業は子どもたちは1人ではなく、2人以上のグループになり「一緒に考える」が基本です。見学をした2年生の子どもたちが使用していたのは「いちごジャム」。とても操作は簡単で、ゲームのカードを組み合わせていくような感じ。まずは、ロボットをどう動かそうかと知恵を寄せ合う子どもたち。ロボットの動くスピードを確認し、そこから何秒動かせばどのくらい進むのか、そして、左に曲がる、右に曲がるなどとそれぞれに考えたことを出し合っています。その考えをもとに、タッチパネルで「動く」「止まる」「曲がる」などのカードを動かしながら、並べ替えていきます。

そして、いよいよ実際にロボットを動かします。しかし、1回目はなかなかイメージ通りの動きをしないロボットたち。「あー!」「そっかー。」と、子どもたちは落胆。しかし、これがこの授業の醍醐味。失敗すればやり直す。もう一度、自分たちの考えた「ロボットの動き」を見直し、プログラムを微修正。そして、また動かします。その繰り返しで、子どもたちはみなでイメージしたロボットの動きを作っていくのです。頭を動かし、手を動かし…そして話し合いもしていく…。

実際に言葉のやりとりを聞いていると、決して互いを責めるような言葉はなく、会話が「こうしたほうがいいよ」「こっちにしようよ」とものすごくポジティブな提案型のやりとり!子どもたちにはチャレンジ精神が溢れ、「失敗が成功のもと」とトライ&エラーを繰り返しが教室内のあちこちで生まれています。途中で投げ出すことはなく、一人で考えて答えを出すではなく、みんなで協力し合う…そこにあるエネルギーというのか、同時に子どもたちの集中力の高さを肌で感じました。

「好きな授業は音楽とプログラミング」「体育とプログラミング」「プログラミング楽しい」と子どもたちの声です。授業の雰囲気はとても明るい。みんなで失敗し、みんなでやり直し、そしてみんなで成功する…そんな経験の積み重ねがあるかでしょうか?さらには、うまくいった!成功した!と他のグループの成功を周りもみんなで喜ぶ…それが「わざとらしくない」んですよね。誰かひとりが発表して、それをみんなで拍手する…みたいな感じではなく、自然と「上手くできた!」を感じ取りながら、褒め合って認め合っていく…その重なりを感じました。

 

あ、・・・先生は?・・・先生何してるの?ですよね。

 

機器の動きが悪くなった時だけは、子どもたちは先生を頼るようですね。先生は授業の冒頭で「今日課題」「授業の内容」だけを伝達すれば、あとは子どもたちの「自主性」にお任せ。子どもたちに「まずは、やらせてみる」そして、子どもたちが本当に本当に困った時にだけ…先生の出番有という感じです。そもそも、ロボットの動かし方に「答え」はありません。みんなで「答え」を考える、「答え」を作っていくことに大きな意味があり、そこを授業が成り立ちません。ここが教科の授業と大きく異なるところ。「答え」を教えるのが先生の役割ではないのです。

多摩市でもESDを推進し、「2050年の大人づくり」と目標に掲げ、「答え」をみんなで見つける学びに取組んでいますが、「プログラミング教育」のいいところは、その場でトライ&エラーとできることかもしれませんね。考えたことがすぐに目の前で実現したか、しなかったか、そして、その場でまた修正できるかできないか…。柔軟性、臨機応変の対応力はもちろんのこと、上手くいかなかったときの原因分析などなど探究する力も含め、実は多くの要素を必要としているのがプログラミングだなと思った次第です。

松田校長が「プログラミングが新しい『学び』の象徴!!」とおっしゃる意味はココにあり!と私は現場を見てしみじみ感じたのでした。

私が最も感激したのは小学校5年生のクラス。わりと年配の女性の担任の先生でしたので、「プログラミング教育どうですか?」と尋ねてみましたら、「私は4月に赴任してきたばかりなんですよね。だから、プログラミングのことは子どもたちに教えてもらってるんです。子どもたちから出てきた発想を黒板にまとめているだけです。」と…こちらも基本的には子どもたちにプログラミングの授業でやる「テーマ」を示すだけで、あとは子どもたちに任せながら、その中からみんなで共有したほうがいいことを先生が黒板にどんどんまとめていくのが役割になっていました。子どもたちのアイデアがマインドマップのように板書されています。

要するにプログラミング教育とは「答え」の出ない教育。そして考えた数だけの「答え」がある教育。ただし、「答え」に正解も不正解もなく、そこに求められるのは常に「よりよい」を探し続けるマインド。一見、ゲーム性もあり、昭和の常識に照らせば理解しがたい授業風景かもしれません。しかし、先生たちはこれが「遊び」ではなく、授業であることを子どもたちと共有しなければなりません。ある意味、これは鍵かなと思います。「遊びじゃないよ!」というところで、先生がどう授業を作ることができるのか?・・・そこに力量が問われそうです。

子どもたちそれぞれに「自分たちの考え」があり、そこにプログラムを当てはめていく、…それがピッタリくる場合もあるけれど、来ない場合もある…その時に次のアイデアを出す…そして出し続けなければならないのです。当然一人だけではできない作業とも言えるでしょう。そしてまた、先生が答えを持ち合わせているわけでもありません。「答え」知っていて、「答え」を教えるのが先生の役割…というような教科の授業と同じような先生の態度では成り立たない授業とも言えます。

ですので、「プログラミング教育」と聞いただけで、まずは機器の操作?できない?難しい?「どうしよう・・・」「できない・・・」「やれない・・・」と現場の教師の中には抵抗感を示す人が圧倒的多数であろうと思います。しかし、プログラミング教育の本質を正しく理解することで、実はそれほどハードルは高くないのではないのか?と思うのです。なぜなら、やっぱり先生は先生で、先生が果たすべき役割があるからです。そしてまた、果たさなければならない役割もあるからです。

 

一番は…話し合いにうまく加われない子どもたちをフォローすることだなあと私は思いました。「みんなで考えを寄せ合う」「ひとりひとりが参加する」をコーディネートすること。子どもたちそれぞれの性格もあるでしょうし、それらを先生は把握しながら、上手に全ての子どもたちが話し合いに参加できるように「必要以上の口や手は出さず」にそっとフォローすること。そして、先生はみんながそれぞれに考えを出し合ったことを筋道として可視化し、あとから確認できるようにすること…私は「プログラミングのことは全然わからない」とおっしゃりながらも、子どもたちの中に入り、一生懸命奮闘する先生の姿を見て、「こんな風に学び合ってくれる大人がいると、子どもたちもきっと楽しいだろうなあ」と思ったのでした。

大人だって子どもから学ぶことが山ほどある。先生に聞けば「答え」が出る、わかるというものではないのです。その一面を見た気がします。大人にもわからないことはあるし、できないこともあるし、失敗することもあるけれど、でも、大人も子どもも一緒になって学びあうこと、知恵を寄せ合うことで解決策を導いていくような・・・これもまた「学びの本質」ですよね。

授業見学を終えた後、視察をされた皆さんと感想を述べ合い、意見交換しました。松田校長は「昭和時代のコンテンツ重視型の教育はそれはそれで否定すべきものではない」としながらも、しかし、これからの時代を生きる子どもたちに必要な能力を磨くための「学び」が求められていると強調されていました。小難しい言葉でいえば、「コンピテンシー」ということになりますが、これまた、手あかがついて何となくわかりやすい言葉に置き換えれるとすれば「生きる力」ということになるでしょうね。「点数で成果を競うだけの時代ではないよ!」ということ。

 

ああ、これいわゆる「21世紀型スキル」ということで、文科省からの都教委からの、市教委…へと多摩市教育委員会でもやや便利づかいされている「新しい用語」であると思います。多摩市は全小中学校のにタブレット端末を導入したりとか、結構いち早い取組みをしているものの、その先にある’活用’がまさに課題となっています。取組み実践をどう進めていくか、そしてそのモデルとなるような学校が市内にあるわけではなく…今後の行方いかに?って思います。新しいことをやる時、やはり不安になりますし、慎重になりますし、賛否両論もある。しかし、あるべき方向性をしっかりと見定めることで「ブレず」に進むことが必要ですよね。愛和小学校でプログラミング教育をそろそろ実践できるかとの段階で校長先生の異動…そのことで全体的にも市教委の取組みが「後退した」というのは否めない事実。単に機器を揃えただけでは意味がない。一人一台にすることの意味をきちんと検証していく、その必要性があるならば、そのための予算をどこかで調達するのかを考える・・・それこそものすごくクリエイティブな仕事であると思っております。

 

そういえば、タブレット端末の活用あるいはこれからの教育…なんて点では、ベネッセと包括協定を締結し、「オンライン英会話」を導入した…これもかなり目玉的な取組みですごいなっと思ったわけですが、しかし、中学校2年生で2回、中学校3年生で1回…これが生徒が体験できる回数なんです。それを踏まえて「日本一英語が話せる児童・生徒の育成」と掲げているのですが、そのことは’やや小声’で最後に記しておきたいと思います。

 

「プログラミング教育は新しい『学び』の実践」・・・そのことは現場から学べ!前原小学校への視察をおすすめします。ついていっている先生たちがいかに大変で、努力をされているのかもわかりますし、でも、情熱で引っ張らなければいけない校長先生の苦労もある。ただ、松田校長の素晴らしいところは「先生たちはみんな子どもたちのより良い成長に関わりたいと思っているはず。プログラミング教育を通じて、子どもたちの姿をみれば、理解できることがあるはず。」と教職員一人ひとりを信じているところですね。そこもまた本質の本質の本質…。その固い信念が少しずつ教育界を動かしてくれるに違いない!って私も信じています。

 

 

マジックワード的に使われる「多様性」。

全国地方議会サミット2018…2日目でした。議会改革の先進地、あるいは全国にモデルとして発信されている議会の議長さんたちから事例発表があり、こちらはかなり参考になりました。特に、議員個人の一般質問あるいは代表質問から抽出した課題を議会全体で共有し、必要があれば、常任委員会の所管調査事項にしてしまう…というのはとても面白い取組み。そしてまた、委員会活動の活性化にもつながると思いますが、「委員会代表質問」ということにも取り組んでいるという話しも伺いました。各自治体議会に視察に行き、取組み内容の話は伺えたとしても、実際にその「現場」を直接見れる機会は少ない。インターネット録画でも見れると言えば見れますが、一度、「生」でその臨場感を味わってみたいものです。

そして、午後から…「多様性のある議会への実践と課題」と随分と難しいテーマをいただき、武蔵野市の本間まさ代議長さん、茅ケ崎市の白川静子議長さんと共に登壇して発言の機会をいただきました。女性議長だけでこのテーマを語ることそのものが難しいって最初から思っていましたけれど、やっぱり難しい。「現在の議会は年齢や性別が偏っていてなかなか多様な意見を反映しにくい」という問題意識があり、候補者男女均等法の制定なども意識したテーマ設定だったようです。個人的には言わんとすることは分かるけれど、基本的には日本国籍があり、被選挙年齢という条件がクリアされていれば選挙にトライすることはできるわけで、何か今の「市議会」という場そのものが「多様性のある議会」への道のりを阻んでいるとは言いがたいなあと思います。仮に、武蔵野市議会のように車椅子を使う方が議員になられたとすれば、その方が議会活動できるような対応をしていくでしょうし、茅ヶ崎市議会のうに介助者がついていなければいけない議員さんがいらっしゃり、視察への介助者の動向も含めて、健常者と遜色なく議会活動できるようにルールを作ったりするでしょう。そしてもちろん女性議員が妊娠や出産を迎えるとなれば、それへの対応もする…と思います。状況に応じて柔軟に対応できる議会であることが大切とくらいしか言いようがなく。

とりあえず、女性議員が増えたことのメリットとして感じたことを問われたので
①男性どうしの「あ・うん」の呼吸(があるとおもっているが)が通用しない。きちんと表で説明することが必要となってくるので、クリアになる。
②「長」(議長とか委員長とか「長」のつく役職)をめぐる争いが減る(女性は「長」の獲得にあまり興味関心がない人が多いため)

あとは、男性は縦社会の中で物事を動かしがち、でも女性はどちらかと言えば横つながりやネットワークを大事する傾向が強いので、委員会などでもメンバーのいいところを引き出しながら委員会運営していくのが上手い気がする…ということ。そして、市民サイドから見れば、「女性議員にだから相談できること、しやすい課題」(特にDVのこととか性被害などの問題)を議会に届けやすくなったとも言えるかなとは思います…。

と普段感じていることは話しておきました。

多摩市議会のように女性議員多い議会…武蔵野市や茅ヶ崎市も同様なんですが、基本的に「女性だから」とか「男性だから」を意識しなくて活動でき、男性議員から「女性」扱いされることの方が少ないというのか…ある意味、「その人らしさ」が互いに尊重されて活動できている感じがしますね。女性議員が少なければ「女性議員どうしがライバルになって大変だ…」という男性議員の話を聞いたこともあるけれど、そんなことも多摩市議会の場合にはないなあ…と勝手に肌感覚で感じております。

それにしても「多様性」というのは私も嫌いな言葉ではなく、これからの時代は「多様性」がキーワードだと思っているのですが、意外と突き詰めていくと難しいですね。しかし「多様性を認める」って言えば、「なるほど」と思いやすいわけですが、実際にその言葉どおりに自分自身の行動を当てはめていくこともなかなか難しい。言葉の意味とイメージと、あと実践。「多様性」へのイメージもさまざまありそうですし、だから「多様性」なんだと思いますし。

話しを戻し「多様性のある議会への実践と課題」をどう語るか?…結果的に「多様性ある議員が揃う」ということはあるのかもしれませんが、何か議会から「多様性のある議会への実践」ということで取組めることというのはなさそう。しいて言えば、議会に関心を持ってもらうために主権者教育をやるとか、多様な意見を反映するためにもっともっと出前で市民との意見交換会をやるとかそういうことになるのかしら・・・?

2日間、早稲田まで通うという大変さを思い知りました。帰り道、大学時代の恩師に会いに行き、それから大学時代の友人と再会し、結構充実した時間を過ごせました。

すごくおしゃれなお土産をいただく。「尾道レモンカード」。

全国地方議員サミットへ。

全国地方議員サミットへ。会場の早稲田大学大隈記念講堂は座席を見つけることが難しいくらいの満席状況で大賑わいでした。「地方議会頑張れ!」とのエールを込められての話しに元気づけられた参加者も多かったかもしれませんね。そしてまた、参考になる話も伺うことが出来ました。特に、大西一史熊本市長からの「震災復興と地方創生」は実体験に基づいており、非常に示唆に富んでいるなあと思いました。災害時には議員さんの「人間性がとてもよく出る。本音が出る。」とおっしゃったことには、なかなかリアリティがこもっていて「さもありなん」と思いました。

当時、熊本市議会には災害時の議会あるいは議員の行動について決め事がなかったため、議員が個々に市の幹部職員などに電話をし、地域からの陳情をつないでいたという話しもされていました。多摩市議会では、すでに業務継続計画(BCP)を策定しています。その中では議員が地域などで個別に集約した要望や要請事項については、「議会」で一旦取りまとめ、市の災害対策本部に伝達することにしています。こうした議会、議員の行動ルールは年に一度ずつ確認し、私たち議員の意識にもきちんと根づかせていくことが必要だなと思いました。

大西市長はツイッターを活用されていましたね。そのことも紹介されていました。今回の大雨でも、岡山県総社市の片岡市長がツイッターを活用されていますね。ツイッターを活用することについては「間違った情報を出すことができないので、なかなか難しい面もある」とおっしゃっていたのもそうだなあと思います。でも、大西市長のツイッター、とてもわかりやすい。発信力もあるなと感じています。情報を出すって慎重に慎重を期すというのは、本当にその通りで、私もこう見えて結構、気を遣っております。

というわけで、「議会力強化のための議会事務局の変革」をテーマにしたセッションを聞きたかったのですが、明日に出番をいただいているパネルディスカッションの打合せをしていたために、聞けずじまいでちょっと残念・・・しかし、明日、1時間のパネルディスカッションで「多様性のある議会に向けた実践と課題」というテーマをこなすことができるのか心配。

 

 

 

 

明日から「全国地方議員サミット2018」。

明日から「全国地方議員サミット」に参加します。畏れ多くも出番をいただいておりまして、それに向けてちょっと勉強しております。地方議会に期待されていることを考えたり、あとは、パネルディスカッションでいただいている「お題」は「多様性のある議会への実践と課題」という実はかなり難しいテーマを与えられていて、何を言えばいいかと迷っております。

しかし、全体テーマである「議会のチカラで地方創生」というのも、すごく高い目標だなあと思っていて、その「議会のチカラ」なるものへの期待感を有権者がどのくらい持てているのかを考えると、道の厳しさを肌身で感じています。

それにしても、議員がなぜ「先生」と呼ばれるのかが私の中では、今でも「謎」。私でさえも、「先生」と呼ばれることがあり、躊躇することがありますが、そうした文化が「議会のチカラ」を削いでしまうのではないか?とか思ったりもします。

いずれにせよ、「地方創生」というのもまた、市町村が努力義務とは言え「まち・ひと・しごと創生総合戦略」なるものを策定させられ、努力義務だけれど、結果的には「戦略が策定されていてこその国からの補助金」という構図になっているために、いずれの自治体でもこぞって戦略策定をしているだろうし、国からは策定するためのマニュアルまで示されているし。

そこに一体「議会のチカラ」がどう反映されているのか?…って思っているのですよね。少なくとも多摩市の場合にはいつもどおりのやり方で、市民参加方式を取り入れ、一応、議会からの意見も何となく反映させて…ということになっているけれど、それがどれほど重視されていて、生きる計画になっているのか?と言えば、個人的には「国からの補助金をもらうためのツール」として無理矢理に策定したような印象の方が色濃い。国からの補助金をもらう涙ぐましい努力がある・・・それ自体を否定するわけではないものの、まあ、行政が計画を作るところに注ぐエネルギーはものすごいわけであって、その力を他所に注いだ方がよっぽど「地方創生」のエンジンが駆動するんじゃないのかな?って思うというのが正直なところ。

国のマニュアル「8-1 地方議会による議論 地方版総合戦略については、議会と執行部が車の両輪となって推進することが重要であることから、各地方公共団体の議会においても、地方版総合戦略の策定段階や効果検証の段階において、十分な審議が行われるようにすることが重要です。」なんてことも書いてありますが、ここで求められている「十分な審議」って一体どういうものを想定しているのかなーとも思ったりしますね。

「議会からの意見を聞いて、住民のためによりよいものをめざす」

こんな姿勢で日々の業務遂行をされている職員さんたちがどのくらいいるのか?「議会ってうるさい」くらいに思われているのではないかと思いますし、実際に面と向かい「議会が邪魔だ」ぐらいなことも言われたことある私にとっては、まあいろんな意味で「地方創生に議会のチカラ」なんてことを真に受けている人がどこにいるんだろう?

とついつい斜に構えてしまいますが、まあ、それはさておきで、明日からの2日間、いつもとは違う場所でいつもとは違う環境で学んできます。

大雨による被害が徐々に明らかになります。我が多摩市の場合は?と考えてしまいます。「避難所って、みんなが避難して大丈夫なの?」と市民の方からも尋ねられました。点検しておきたいですね。そして「自分自身での備え」も促していかなければならないと思っています。それしても猛暑でもあり、避難生活も身体に堪えることと思います。厳しいでしょうね。心からお見舞い申し上げます。

初夏の訪れ。あさがお。

今日も私はいつもどおりに永山駅で朝の街頭宣伝から一日がスタート。西日本では大雨による大災害になっていて、心が痛みます。私は関西方面に親戚が多く住んでいますので、ニュースを見ながら、「大丈夫かなあ」と見守っていました。ただ、心配し、見守っていることしかできず。幸い親戚は無事ですが、本当に大きな大きな被害となってしまいました。今年は梅雨明けが異常に早かったり、とにかくハンパない雨量が従来の対策に照らせば、それこそ想定超であったり…暑い夏の避難所生活も過酷であろうと思います。ささやかであっても私のできる支援をしたいと考えています。

さて、週末は…初夏の訪れを告げる「せいせき朝顔市」でした。「多摩の自然100%」という札のついた朝顔はやっぱりいいなあって思います。ちょっと小ぶりながら、色合いと模様を楽しめそうなので「常陸の花火」という’紫’のお花の咲く鉢を分けていただきました。いろいろな色のお花を楽しめる鉢もありますが、私は「1色」でまとまっている方が好みなのでこちらを選びました。

2日間で1000鉢を出品していると伺いました。会場から直接発送手続きもできるので、多摩のあさがおが全国各地へ届いているのかもしれませんね。「あさがお」で夏の挨拶をするというのもいいかもなあと思ったりしました。市役所の農政担当職員さんたちも朝早くから、スタッフの一人として参加をされており、お目にかかることもできてよかったです。せいせき朝顔市は「多摩市の農」のイベントでもあり、一年で一度の大きな行事でもあり、「夏の風物詩」でもあり、きっとこれからも存続されていくと思っています。

ふと、思ったことですが…せいせき朝顔市で「あさがおの鉢」が並んでいるところで、販売担当でいらっしゃるのは農家の支え手になっている女性の皆さんが多いこと、そしてまた、あさがおの販売をしているブースの隣では多摩市の農家さんが丹念に育てたお野菜などが販売されていて、やっぱりそちらにも女性がいらっしゃって…。
せっかく、この地域(って聖蹟桜ヶ丘)には女性センターという場所があることを思うと、「農と女性」というテーマで何か連携ができないかしら?と考えてしまいますね。今、農業分野でも「女性の参画」ということが言われていますし、実際に「女性のアイデア」を活かした商品開発なども行われていたりしますが、多摩市でも農業分野で活躍されている女性の皆さんが存在しています。地域農業を支えていらっしゃる女性力を何かバックアップできるようなことってできそう。女性センターの活性化という視点でも、今までにはなかった観点を取り入れて、具体的な取組みにしていく工夫はいくらでもできるように思ったのでした。

今回は関戸公民館のロビーで七夕コンサートがあり、これは「せいせき朝顔市」とのコラボ企画にもなっていました。コンサート目的の方が、「朝顔市」にも立ち寄って下さるような人の流れを作ることは大切ですね。

ちなみに地元育ちの石坂奏さん、石井麻土香さんのお二人の共演。ピアノは石坂さん、ソプラノは石井さん…将来が楽しみです。会場は満席。とてもにぎやかでした。ファンもたくさん!

しかし、朝から眩しかった…。「伝える」ってやっぱり大切だと思うので、「朝からうるさい」と言われることもありますが、「ごめんなさい」をしつつ活動…とは言え、半分くらいはいつもいつも私のところに挨拶に来てくれるみなさんとおしゃべりしてしまう…。

あさがおは大切にすれば秋まで咲き続けてくれるという。頑張ってお世話しないとなあ。

 

稲城市議会と研修会を共催してみる。

議員のスキルアップ無くして、議会力の向上は語れない・・・と思っているので、視察とか研修とか大切ですね。ただ、議会費にもそれほど余裕がない中、研修費を工面することも難しい。

と思っていたら、事務局が「一般財団法人自治研修協会」に研修を支援してくれる制度があることを見つけてくれ、今日の議員研修会の開催となりました。ただ、この制度には「より幅広く」という縛りがあり、多摩市議会単独で応募できなかったので、お隣稲城市にお声かけをし、北浜稲城市長さんにはお骨折りをいただいて、合同で応募できる運びとなりました。会場費、講師料等など研修会際に必要な費用を助成してくれる制度。ただ、会場の手配やら準備はこちらで引き受けるという手筈。そして、講師については自治研修協会に登録している方から選ぶそうで、できれば、私…選ばせてほしかった…と思いますが、そこは事務局が協会側に依頼し、研修内容にふさわしい講師を紹介していただいたという流れですね。

応募した段階では「改正地方自治法の内容と地域のガバナンス」という趣旨で申請書を書いていたので、その内容を踏まえ、帝京大学の内貴滋教授がお越しくださいました。「地域における自治体議会の重要性、自治体議員の果たす役割も責任が大きい」ことを再認識させられる内容でしたね。「地方議会が住民の声を反映するために、熱心に議論をして決めたことについて霞が関からあれこれ言われる必要がないんだ!」と強調される場面が繰り返され、私たち地方議員頑張れ!と背中を後押しされるようなお話しだったなと思います。

予め配布された資料の分量がとても多く、これは2時間以内に話し終るんだろうか…と心配していたのですが、やっぱりその心配が的中…ところが先生の寄れば「いつも話しはじめないと、どうなるかわからなくて。最後まで十分にお話しできていなくてごめんなさい。でもいつもそうなってしまうんです。」ということでした。でも、きっと「地方議員がもっと頑張れ!」という先生のエールは研修に参加した議員はそれぞれに受け止めることができたかな。

個人的に言えば、今回の研修については「助成制度」の存在を知ることができ、それには単独では応募できないことを知り、他の自治体議会と合同で実施しようと思えばできることが分かり、それでよかったかなと思います。東京都市議会議長会・・・というような枠組みでなくとも、ちょっと手間をかけ、ちょっと仕事は増えるとは言え、やる気があればできるということ。ただ、反省点と言えば、講師の選定にあたっても、実は主体的に私たちの方で考えることもできたようなので、それならそれで、講師をどうするのかについても稲城市議会さんと相談すればよかった・・・というか、相談したかったなと個人的には思いました。「講師の先生は選べない」のかと思っていましたら、どうやらそうではないと聞いたので・・・。

研修会の実施が決定してからは、議会事務局の対応が極めて事務的なものとなってしまったのが残念。「こちらのほうで講師を選ぶこともできましたよ」とあとから知ったので、確認しておけばよかったなあと思いました。合同開催をするということで言えば、議長どうしで講師の選定についても相談をするとか、もう少し工夫が出来たような気がします。これは私の反省点。

 

でも、まあ、やってみなければわからなかったということもありますし、何せ、こうした助成制度の活用についても多摩市議会では初めてのことで、事務局にとっても一つ経験が重なったということで「良し」…会場をパルテノン多摩の小ホール(私は第1会議室でもいいと思ったけれど)にすること、あとは集客、当時の段取りなどなど講師の先生との打ち合わせも…開催にあたってそれに伴うフォローをしてくれたのは議会事務局。「新しいことに取組めた」ことはよかったかなあ。これが議長としての感想。こうした助成制度を活用することで議会としての活動がちょっと充実できる…これがわかったことが大きい成果だと思っています。

 

多摩市も結構、雨がきつく降っていましたが…九州、関西方面と大雨がとても心配ですね。各地の被害状況も合わせて気になります。気候変動を肌で感じるというか、「異常気象」という言葉だけで語ることが出来ず、水害に対する備えの必要性を感じさせられます。四季の変化を穏やかな時間と共に感じてきたような環境…失われつつあるのではないかと思えてなりません。大雨警報の出ている地域の皆さんの無事を祈るばかりです。

当事者からの声を聴き、私たちでできることを考える。

午前中は「多摩市手をつなぐ親の会」の皆さんが毎年この時期に開催してくださる議員との懇談会に参加。10名以上の議員が参加をし、会の皆様と意見交換をさせていただきました。当事者からの声を市議会のなるべく多くの「耳」で聴くことは大切だなと思います。今日も参加をした議員それぞれに皆さんとの意見交換の中から想いを新たにしたり、課題を共有することができたのだと考えています。私たち議会も当事者それぞれ、個別の意見を伺いながら、最終的には他の課題も含めた全体を捉える中で判断することが求められ、障害者福祉の充実も口で言うほどに簡単に当事者の皆さんの想いを実現することや叶えることはできていないと考えています。話を聞けば聞くほどに、そして、何とかしてあげないといけないという想いがあればあるほどに、現実に物事を進めていく難しさの中で、気持ちがとても重たくなること…少なくありません。

それでも、少しでも風穴を開けることができたら、あるいは、ちょっとでも障害者福祉が前進すれば、あとは、自分自身の理解はもちろんのこと、周りの人たちの障害者福祉に対する理解を広げられたら深めていけたら、そのために私ができることを少しでもやらなくてはいけない…そんな思いで会員の皆様のお話を伺っていました。「行政の皆さんも決して、剣もほろろで冷たいわけではない」ということをおっしゃっていただきつつ、それでも、今後についての不安や心配の声、そしてまた国の制度に対する疑問の声なども伺うことが出来ました。今回は2つのテーブルに分かれて密に意見交換をする感じでしたので、私のグループでは「障害者の皆さんの移動問題」も話題の一つに上がっていました。障害者の皆さんの外出支援をどうしていくのか?との観点はずっと課題になっている問題ですが、「親も歳をとり、これまでのように子どもの送迎が難しくなっているケース」も増えてくると思う…というのは、確かにそうだなあと。

外出支援の問題はすでに高齢化が進んでいる中、多摩市にとってはかなり深刻な課題になっていると…私は考えていて、高齢者の皆さんの外出支援という観点の合わせて、もっと優先順位を上げて力を入れて取組んでいく必要があると思います。交通施策は都市整備部、高齢者や障害者となれば健康福祉部…やっと連携関係が出来つつあると聞いておりますが、まだまだこれから…。議会でもこの問題には関心が高く、9月の決算審査においても「施策評価」で取り上げられるテーマです。先にも書いたように、地域の課題をなるべく多くの議員の「耳」で聴くことは問題解決の道筋をつけやすくするような気がします。こうした当事者の声を多くの議員で共有できるのは本当にありがたい機会。

 

さて、今日は夕刻より、憲政記念館まで行きました。帰る時にはすっかり日も沈み、国会議事堂がライトアップされていてきれいでした。

蓮舫さんの選挙支援を通じて、ご縁をいただき、何かの時には力になって下さる衆議院議員の手塚よしおさんの政治活動25周年の集い。手塚さんは26歳で都議に初当選され、その後、国政へ転身。でも、落選も経験されていて、この間の選挙で国会に復帰され、今は立憲民主党でご活躍です。いろんなことを言われ、非難されたり批判されたり(これはツキモノですが)…でも、「地味に努力をする」ということをとても大切にされている方だなと思っていて、私はお話を伺う度に「やっぱりすごいなあ」と思うわけです。

衆議院、参議院の国会議員の方から都議や都内自治体議会の議員さんが集まりました。無所属になると政党の集まりなどに行かない分、なかなか他自治体の議員の皆さんとお目にかかる機会も減ってしまうので、久しぶりに懐かしい方々にお会いすることもできて個人的にもいい時間を過ごすことができました。多摩市議会立憲民主党と言えば大野議員ですね…ご一緒させていただきました。

私としては蓮舫さんに久しぶりにお会いできて、パワーいただきました。

 

基地協議会の理事会。

午前中は会派ミーティング。そして、午後から都内へ(って、多摩市も都内なんだけれど♪)。全国市議会議長会基地協議会の理事会でした。今年度は青森県三沢市議会の小比類巻議長が会長を務めておられます。三沢市も基地のまちですね。多摩市は関東部会に所属していますが、つねに「理事」の立場です。

ところで、今日の会議…なんと最前列に座席が指定され、目の前には、総務省と防衛省の課長さん。まずは、お二人の課長さんから、今年度の「基地交付金」「調整交付金」についてのレクチャーを受けました。

防衛省からいらした課長さんがものすごい熱い方でびっくり。「防衛省の補助というのは、基地を持たない自治体には関係ない話」ときっぱり!…あまりにもはっきりおっしゃるので、聞いている私…目が丸くなりました。ちなみに防衛省補助金というのは「基地周辺対策経費」のことなんですが、なるほど…福生市ではこれによって「防災食育センター」を設置したわけですね。以前、学校給食センターとは言わず、「防災食育センター」という名称になっているワケを伺ったときのことを思い出しました。

課長さんは防衛省の補助(基地周辺対策経費)は「補助率が高い」ので「ぜひ、使ってください!」とPR!さらには、「モノによっては、他の省庁からの補助金を活用した方がいい場合もあるし、補助金をいかに活用するのかについてはいくらでも相談に乗ります!」と強調されていました。

総務省、防衛省の課長さん共に「みなさんのお力をいただきながら、しっかりと予算の枠を確保していきたい(財務省に要望するということ)」と述べられていて、「なるほどなあ…」…基地協議会の存在というか役割というのか、意義を再認識させられました。

 

ちなみに今日は「基地対策関係予算」に対する要望事項を確認することが主な協議内容でしたが、疑義もなく、意見もなく会議は終了しました。残念ながらというのか、台風のため今日の会議にいらっしゃれない議長さんもおられたようです。相変らず、往復時間に比べて会議の時間が短いなあ…と個人的に感ずるわけですが、全国津々浦々より基地協議会のために議長さんが集まってくるわけなので、そんなこと言っていられませんね。

 

それにしても風の強い一日でした!

 

 

シルバー人材センターの入会説明会に行ってみた。

知り合いから「シルバー人材センターの雇用形態はどうなっているのか?」と問い合わせがあり、いくつかの疑問をいただいていたため、定例で開催されている多摩シルバー人材センターの入会説明会に参加しました。なかなかの盛況ぶりで、参加者は20名ほど。半数は女性ということで、昔ながらの「男は仕事、女は家庭」みたいな古臭い価値観から脱し、「女性が外で働く」ことに抵抗感を持たない世代がシルバー人材センターの対象年齢になっているんだろうなあという印象を受けました。

「シルバー人材センターは職業紹介所とは違う」という説明があり、シルバー人材センターは「働くことを通じたいきがいづくり」の支援をすることが大目的であって、「働く=稼ぐ」を主目的としているわけではないことがよくよく理解できました。そしてまた、シルバー人材センターの雇用形態というのか、会員の皆さんは全員「個人事業主」という立場なんですね…ということも今さらながら理解をし、何と言う勉強不足だった自分を反省した次第です。

この「シルバー人材センターは職業紹介所とは違う」という点が実はとてもわかりづらく、会員になったとしてもなかなか理解されにくい点だそう。私自身はシルバー人材センターの会員の皆さんは「ワークシェア」をしているイメージを持ちました。労働についても「週20時間まで」が基本です。ようするにシルバー人材センターのお仕事はそもそも「稼ぐ」を大目的に置いた働き方になっていない…ここ、かなり大事な点ですね。ちなみに賃金については「配分金」という呼び方になっています。企業戦士として長年雇用されてきた方にとっての馴染めなさは、「シルバー人材センターは職業紹介所ではない」ことから生じてくるのかもしれませんね。

 

とは言え、このご時世…「いきがいづくり」という構えよりは、「少しでも稼ぎたい」と希望する高齢者が増えているような気がします。「保有している蓄え」というのは、長生きをすればするほどに減少していきますし、そういう意味での「不安」と背中合わせに暮らしている高齢者の皆さんもいらっしゃると思います。年金にもそれほどに期待できないとすれば、「収入」はとても大切になり、「いきがい」として「労働」を捉えたシルバー人材センターでの仕事では高齢者ニーズとミスマッチする時代が来るかもしれませんね。「一定の年金収入と貯蓄があり、生活不安はない」という層は今後益々減少していきそうな気がします。

・・・ということで、これは従来ながらのシルバー人材センターさんの事業内容。最近は法律が改正され、シルバー人材センターでも「労働者派遣事業」を実施できるようになっています。今は企業の人手不足などで高齢者に期待される時代であり、シルバー人材の活用について、「公益性」を大きく掲げる「シルバー人材センター」が注目されるのは当然のことかなと思っています。

多摩市シルバー人材センターはこうした時代環境の変化に柔軟な対応ができているところがすばらしい。昔ながらの運営から脱皮できていないシルバー人材センターでは未だ「労働者派遣事業」への取組みに踏み出せていないところがあり、まだまだそちらのほうが多いのが現状。そんななか、いち早く、多摩市シルバー人材センターでは「労働者派遣事業」に力を入れつつあり、かなりの実績を上げつつあります。シルバー人材センターの「お墨付き」により人材を派遣してもらえるのは、企業にとってメリットがありそう。そしてまた、会員にとってもシルバー人材センターが仲介役としてコーディネートしてくれることの安心感は高いのではないか?と思われます。また、労働者派遣の場合には週に40時間まで働けるそうで、会員さんにとっても「より多く働ける=より多く収入を得られる」につながり、プラスですね。シルバー人材センターの公益性は行政との密接なかかわりという点からも「信頼」において、かなり優位でしょう。

そうは言っても、漫然としているだけで「信頼」が確保されるものではなく、やはり多摩市シルバー人材センターが団体としての努力をしなければ、「労働者派遣事業」の実績が伸びることはないでしょう。現状は、先にも書いたとおりで、順調な取組みで好成績が続いていると言えますし、そのことは経営状況を示す「数字」が証明しています。これは多摩市シルバー人材センターが団体として改革を進めてきた結果の現れとしても私は理解しています。

そんなわけで、「多摩市のシルバー人材センターの雇用形態、どうなっているの?大丈夫なの?」と心配し、寄せられた声に対する疑問は解消。

議長室では多摩市シルバー人材センターのカレンダーを使わせていただいています。7月に入り、黄色がとても印象的な絵に変わりました!なので、これを見ると、嫌なことを忘れる感じ。気持ちが明るくなります。

今日は夕刻から手話講習会でした。いよいよ自己紹介ができるように…ということなのですが、まだまだ「カタコト」という感じです。ちょっと前に作成したという「多摩市地名手話ガイドブック」を分けていただきましたけれど、「市役所」はあっても「市議会」はやっぱり掲載されておらず、残念…。

7月。炎天下ではじまる。消防団ポンプ操法。

梅雨明けの週末も異常な暑さだったと個人的には思っています。土曜日は教育センターで初めて実施したという講演会に参加。「子どもたちの’こころ’の成長」をタイトルに特に思春期の子どもたちを理解することを主眼においた話を伺ってきました。たぶん、一市民でも聴きに行ったと思う内容。講演の内容そのものは「頭ではわかっていること」の方が多く、わかっていても我が子と向き合うとなるとなかなかできないことも多かったりする自分に反省。でも、こうした場で「あるべき姿」を確認したり、反省したり、気持ちをちょっと楽にしたり・・・できることはいいなと思います。

昨日は年に一度、多摩市消防団の一大行事とも言える「ポンプ操法発表会」に出席してきました。セミの鳴き声を耳にしながらのポンプ操法大会というのも調子が狂う感じがしました。7月が始まったばかりなのに、やっぱり8月初旬から中旬に入った頃のような気分となりました。消防団のポンプ操法というのは消火活動の「基礎」となるもの。より迅速で確実な操作が求められると共に、安全であることも必要。そこには「規律」正しい動作も求められます。水槽の水をポンプ車を通じて、「火点」(に見立てた的)に放水するというのが一連の作業について「速さ」とともに「型」(これはなかなか素人が見てもわからないが)についても評価され、各分団ごとに評点を競います。

いずれの分団も出場選手(指揮者と1番~4番員の全部で5名)を決め、4月中旬以降から2日に1度ずつくらい訓練を重ねて臨む発表会でもあり、大会。選手に選ばれた団員は分団の代表として、かなり真剣な練習に取り組んでいます。議長になり、「訓練中の各分団への激励」という議長公務がなかった限り、ハードな練習の様子など知ることはなかったなと思っていますが、おそらく大半の市民は消防団の活動に対する理解など十分とは言えないだろうなあと思いますし、そもそも消防団の存在も感知していない場合もあるかもしれません。消防団員は非常勤の特別地方公務員。多摩市消防団では団員それぞれが自身の立場や身分にも自覚を持つことも促しているようです。

ということで、ポンプ操法発表会には多摩市議会からも多くの議員が来賓として出席しますが、松田大輔議員が第8分団の2番員として出場したため、かなり盛り上がりました。やはり同僚が出るという意味は大きいですね。なんとなく今までは、’暗黙の了解’のように「議員になったら消防団を辞退する」みたいな空気があったのですが、松田議員が現役の消防団員として議会の一員に加わって以来、その流れが変わったかな?

ホースを扱っている松田議員の図。私も議長として出席をしており、「議長用」に準備された座席に座っていたのですが、その隣で就任したばかりの副市長に対し、消防団副団長が操法の解説をされていて、私も一緒に聞けたので随分勉強になりました。加えて、消防団長がそれぞれの分団で出場している選手の様子を見ながら、一人ひとりの団員の名前を憶えていて、「○○、ちょっと緊張してそうだな」「○○、うまくなったよな。」等など・・・会話されていることに心が温かくなりました。一人ひとりの団員の特徴というのか普段の姿というのか、操法技術の習得状況を把握されているというのか・・・凄いなって思いました。消防団員は確か全部で200名くらいはいたような気がするので、その一人ひとりに目を配るのって大変なこと。でも、高野消防団長はいつも消防団員一人一人を厳しく、そして温かく見守っておられる様子が伝わり、ちょっとした感動がありました。

こうして演壇に立たれるときにはものすごく厳しい表情をされているので、一見怖い感じもするのですが、それは当たり前ですね。消防活動というのはヘラヘラやっていられるようなものではありませんから。

で、松田大輔市議と高野団長と記念撮影してみました。

 

ということで、炎天下のポンプ操法発表会で、昨年は閉会セレモニーの時に熱中症になり倒れてしまった団員さんがいて会場が騒然としましたが、今年はとりあえず無事に最後まで終了したのでよかった。消火活動は暑いとか寒いとか言ってもいられず、眠いとか眠くないとかも行ってもいられず、24時間365日ですから、地域で発生した災害につき消防団が招集され対応にあたるというのは大変なことでもあり、甘えた気持ちでは取組めないことは確かですね。

あと、最近は多摩市消防団にも女性団員が加わりましたが、まだまだ「男社会」というのか「男臭い集団」だなという印象は拭えませんし、実際にポンプ操法訓練の様子やらを見ていても、なかなかそこに女性が加わることは難しいなあとも思ったりしますが、全国を見れば女性団員の操法大会というのも行われているようです。いずれにせよ、地域の安心安全の最前線で活躍することが期待される消防団の活動がもう少し注目されると良いのになと思うものです。

今日はいつものように永山駅の朝街宣から始まりまして、定例会明けの議会事務局もちょっとホッとした感がが漂いつつ、とは言え、既に9月定例会に向けての準備などに各常任委員会の集まりなども始まっていますので、結局、それほど息抜きできるという感じにはならなさそうですね。一つひとつていねいな作業を積み重ねていくことの必要性を痛感している今日この頃です。