長いようで短い、短いようで長い・・・一週間の選挙戦が終了しました。引き続き市議会で活動できることに身が引き締まる思いです。今回の出馬にあたっては、いろいろなことを考え直しました。特定の団体に推薦をもらって活動をするわけでもなく、政党の組織力を借りた選挙戦をするわけでもなく、私にとって「政党」とはどんな位置づけにあるのだろう?そしてまた、地方議会に「政党」は必要なのだろうか?そんなことを自分なりにグチャグチャ、ごちゃごちゃと頭の中で考えてきました。そして、地方議員は国政選挙の時にだけ重宝され、選挙に駆り出されるだけなのだろうか?・・・・・という自分自身の経験から導き出される実感めいたもの(これは、私個人の見解に留まるのかもしれませんが)、これからの自分自身の活動をどう進めていくのかも考えました。そして、今回は民主党からは「推薦」はしてもらうことにしましたが、党公認の候補にはならないと決めました。
現職の場合、活動の蓄積があるため知名度はそこそこあるとも言えます。でも、新人で政党に所属せず立候補することのハードルは高い。例えば、自分自身の政策を記したニュースを発行するにしても、あとは、賛否両論ありますが、選挙近くなると2連もしくは3連ポスター(事前ポスターと言われますが)が街中に掲示されますが、これまた政党所属の候補予定者でなければ作成することも難しい(もちろん、全くできないというわけではありませんが)・・・無名の新人が政党の支援なく立候補するというのは、至難の業とも言えるのです。いわゆる「三バン」・・・地盤・看板・かばん・・・が勝利をするための三要素になるわけですが、ある日思い立って「よし!」と思っても、所属がないところから出馬することは大変です。
私の場合、最初は地域政党である生活者ネットワークからの支援があったからこそ立候補できた。そして、地域のつながりを広げるにも政策的な議論も生活者ネットワークの方々を中心にした市民の方々と一緒に積み重ねてきた気がします。それがなかったら、きっとここまで活動ができてこなかっただろうと思うものです。自分の力ではないなとしみじみと感じるとき、私はとても恵まれていたなと思うのです。
そして、今回・・・私の選択は「党公認」を受けないということ。国会の政党政治と、多摩市の議会の政治とは同じようでいてやっぱり違う。地域の政治はもっと党派とかを乗り越えてやっていかなければならないことの方が多い。ただ、大きな考え方としては私は自民党や共産党や公明党よりは民主党に近い・・・ということで、もし政党との関係をつくるとするならばゆるやかにつながることのできる形がいいとの結論を出しました。
私はかつて、「政党に所属するということは『政党の方針に従う』のではなく、『政党の方針づくりなどに積極的に関っていくこと』だと思っていて、『政策実現のための手段 として政党がある』と考えている」と古きブログに記したこともあります。でも、政党の方針づくりに積極的に関わっていく道筋がいまいち見えず、政党の中の勢力争いの話、党代表選挙の時にだけ国会議員の方から電話がかかってきたり・・・政策実現のための手段と考えてきた自分の思いがなかなか発揮されていかない気がしてきました。そして国政における政策実現と、地方分権、地方主権となり、権限そのものを多摩市が持てるようになってきた環境変化・・・・・・・国政と市政は同じであって違うという思いがますます強くなってきたのでした。
私の活動は地道にコツコツと政治とのかかわりを市民の皆さんに感じてもらうことであったり、そのことを通じて姿勢を身近に感じ、参加してみようという気持ちを促していくことを大切にしたい。そのために政党の力を借りなくてもできることがあるのではないか・・・そして、都政や国政については、市政を身近に感じてくださった皆さんがその視点から自分で考えて選んでもらうことで良いのではないかとの気持ちが今回の選挙戦に結びついています。縛られないでやっていくスタイル、無理しないで取組めるスタイル、みんなでちょっとずつ力を寄せ合えるスタイル、関わってくれる人どうしがお互いの個性をつぶしあわないで尊重しあって活動できるスタイル・・・・・周りから見ていると、同じジャンパーを身につけたりしないので統一感がないと思われたかもしれませんが、今回の選挙は岩永ひさかとのつながりがあり、「ちょっとだけなら、選挙を手伝ってみてもいいよ」と言ってくれるメンバーによって支えてもらいました。
こんな考えで取組んできましたが・・・「民主党のくせに(選挙で有利だと思って)無所属で出馬した候補者がいる。当選後は、すぐに民主党に戻るのだろう」というご意見もいただいています。でも、選挙で有利だからとか、そんなことはないのです。選挙で有利なのは、きっと圧倒的に政党に所属している候補者だと思います。選挙戦に入る前の準備を考えると立候補者になればわかるのですが、政党に所属するしないの違いを実感していることでしょう。私は地方政治や地方議会のには今後ますます、政党のワクや考え方の拘束を受けることなく議会で議決権を行使したり意見を述べることの必要性があると思っています。国政と地域の政治は違う。先月の定例会最終日を迎えるにあたって記したブログにもそのあたりのこと少しだけ書いています。(3月30日付ブログ)
私がずっとめざしてきたのは「市民と共に考え行動できる」ということ。その原点はずっと変わらずに持ち続けています。それは政党人であっても同じことなのかもしれませんが、政党のワクをもっと超えたところに地域があり、市民の生活があり、そこをちゃんと捉えていくための多摩市の政治をつくりたいと思っています。「なんか、立場がわかりにくい」とする声もあるかもしれません。そのご指摘に対しては、今後の私自身の活動や行動で少しずつ理解してもらえるとうれしいですし、理解をしていただけるような活動を積み重ねていきたいと思っています。
叱咤激励がなければ活動できないのが議員です。どしどしとご意見をお寄せください。そして呼んでいただければ、できるだけ時間の都合もつけて、お伺いもいたします。「共に考えて行動していく」・・・そんなネットワークを広げていくために頑張ります!