衆議院議員選挙が終わりました。私にとっては「誰のため、何のために」を深く考えさせられる時間を過ごすことができ、それはそれでとても貴重でした。選挙の結果を見ると、全体印象としては「当然のこと」と思う一方で、裏金政治や旧統一教会との関係を完全にリセットすることができなかったと捉えています。
そして、事後報告になります。事後報告にせざるを得ないような事情…直接お尋ねいただいた方には「大人の事情」とか説明していましたが、立憲民主党の比例東京ブロックに私の名前があったことにお気づきになった方もおられたことと思います。阿部市長からも「忙しくされているの?」というお電話をいただいたことも事実ですから、記しておこうと思います。
私がこれについて意欲的で、積極的であるとすれば、選挙期間中にもSNSを含めて発信することを怠らなかったと思います。私の名前を見つけて「今、どうしているの?」「大丈夫なの?」とご連絡をくださった皆さんにはありがとうございます。そして、「来年の選挙のこともあるのだから、活動に関わるべきだし、その方がいい」とお声をかけてくださる方もいらっしゃいましたが、冒頭にも記した通り、私にとっては「誰のために、何のために」との強い気持ちが払拭できない面もあり、少し距離を置いて、選挙期間12日間はまさにカウントダウンの日々。眠れないようなことはありませんでしたが、自分にとっては簡単ではない日々でした。
選挙活動に遭遇することもない、朝の6時前の京王永山駅のプラットホーム。ここから電車に乗り、仕事場に行くことも。職場にてわざわざ自分の履歴など披露する必要はありません。過去を問われることもなく、「置かれた場所」を大事に過ごしていました。そしてまた、この間、自分が置かれている環境を私にとっては、自分自身を見つめ直し、問い直す時間を大切にしようと努める日々を過ごしてきました。ところが、公示日直前になり、「党として、女性候補者を3割にしたいから出てほしい。比例の名簿に載せてもいいか。」と連絡が来た時には耳を疑いました。もちろん、「当選したら困ります」と数回の返答をした後、男女バランスのこともあるから…という事情をあるいみ理解するというのか、飲み込むというのか、最後は「選挙での借りは選挙で返す」というような義理人情的な言葉を思い浮かべ、「名前を預けてほしい」という要請を受け止めることとしました(当選することはないと思う…が大前提)。
「立候補することをいつ決めたんですか?」とマスコミ対応で写真撮影をしたのも公示日前日の夜。仕事帰りでしたので、マスコミなどで晒される写真を見るのも辛くなるくらい。余計に「誰のため、何のため」という気持ちが強まる一方でもありました。これが正直なところです。「どうせなら、『比例名簿1位にしてください』くらいなこと、言えばよかったのに」と言われもしましたが、そんなこと考えたこともなかったので、思いつきすらしませんでした。
ということで、備忘録。こんなこともあったよ…という記録です。市議時代から随分というか、10年以上も何かと、お世話になっているので、伊藤俊輔さんのところには数回、応援に入りました。
そして、ここ、ご当地東京30区は立憲民主党の五十嵐えりさん、自民党の長島昭久さんと衆議院議員が2名となりました。それは地域にとっては喜ばしいことと思っています。それぞれのチャンネルで、市民の想いをきちんと汲み取り、国政に届けていただけるものと期待しています。
先週は久しぶりに地域での活動に参加することができました。とても楽しいひとときでした。そんなこんなで選挙期間中も変わらず仕事優先で日々を過ごし、とにかく職場に知られないように…とそれだけを祈るような気持ちでした。いつもと変わらずで、泰然としていなければならない…でも、とても翻弄されている感はあり、時々、気持ちが滅入ることもありました。でも、そんな私を支えてくれたのは家族であり、都議会議員選挙を応援してくれた市議会議員の皆さんだったかな。特に、「何それ」という反応はありつつも、事情を共に受け止めてくれた家族、そして、一連のことを伝えて、その後、何も言わず、見守ってくださった皆々様、本当にありがとうございました。
この絵手紙が心に沁みます。そして、改めて、私が25歳で初当選した時の恩師の言葉を読み返しました。「議員経験はそれ自体たいしたキャリアにはなりません。それが通用するのは政治の世界だけ。それでみんなはその世界でしか生きられなくなる。それだけはごめんだよ。」。
さて、いつもどおり。今日はこれから、今日もこれから。大躍進の立憲民主党の結果を受け、「惜しかった」というお声をいただいたりして、ある意味で、自分自身にとっての顛末を考えると、「当選することはないけれど」という前提もあり、いろんな意味で申し訳ない気持ちもありますが、「惜しかったね」という言葉とともに寄せられる「次も頑張って」「期待している」という言葉に込められたやさしさが響きます。私の中では「本当にすみません」という気持ちもあるのは、自分のための選挙活動は一切していなかったし、できないと判断していたからだと思います。
今、私が一番思っていること。それは、立憲民主党が今後、市民の期待にどう応えていけるのかということ、また、党の在り方も問われていくことと思います。ここ東京30区のことも話題になっていましたが、この件の解決というか、先送りしている課題であることも間違いありません。この取材記事はかなり正確な内容と私も受け止めて、読んだからです。一連の経過を踏まえ、今回の選挙における自分の立ち位置もあり、そして、これからも自分の立ち位置を含め、問われていくこともあるでしょう。
でも、基本的には私は変わらず。ていねいな暮らしを心がけながら、今、やるべきことに集中します。