組織を改編すればうまくいくのか。

認知症が進行するスピードは人によって異なるのだと思っていますが、進行を遅らすことは難しくて、だけど、ズンズン進行してしまうことはあるのだろうと感じています。認知症当事者に接するというのはとても忍耐のいることであって、成長していく子どもを見守るのとは異なるストレスがありますね。この先の希望をどう見いだしていくのか、先々のことを考えたところで、気持ちが晴れやかにはなれず、どよーんとして黒雲が襲い掛かりそうです。

今日は委員会がありました。市行政からの言葉を借りれば「従来の協働ではなく、新たな協働を進めていく」となるのでしょうか?それが「地域協創」の仕組みなんだそうです。「従来の協働」だとまちづくりが上手くいかないらしいです。ここから「新たな協働」に切り替えていく必要があり、そのために「協創」という言葉が必要になるそうです。「従来の協働」…ということは、これからは「新たな協働」とでもなるのでしょうか。線引きやら区分けをしていく意味がよくわかりませんが、そういえば、今は多摩市ではほぼ廃れてしまい、使われなくなりましたが、かつて「新しい公共」という言葉が使用されていたことを思い出します。言葉を変えても、そこにある現実が変わるものでもなければ、言葉を変えれば、何かがより良くなったり、上手くいくものでもなく。ただ、少しは意識が変わるとか、あるいは「何となく、変わった気になる」効果くらいはあって、魔法言葉というか、言葉マジック、マジックワード。

言語明瞭意味不明…ではありませんが、はっきりいって「協創」という言葉の意味がよくわかりません。日本語辞書に載っていません。不存在の言葉であって、市長も「造語である」と明言されていました。

こうした言葉を用い、何となく目新しさを出すことを否定はしません。今回、第6次総合計画に基づいて「協創まちづくり」を進めていくそうですし、そのために「協創推進室」の設置をするそうですが、現状と照らし合わせれば「協創推進準備室」くらいのレベル感であって、わざわざ組織条例を改編して部長職相当を設置する「室」にまで位置付けてしまってもよいのかしら?とも思います。まあ、市役所組織については市長の専権事項とも言われることですし、市長の政策を進めるために必要な組織体制を整えていくべきとも思いますが、組織を改編して、機動力がどれだけあがっていくのか、きちんとフォロー…というか議会の監視機能を働かせる必要があるなあと感じています。

ところで、今日、委員会に出された資料のなかで「あじと」という言葉が用いられていたのでびっくり。みんなで集まり、知恵を出し合い、多摩センターの「まちづかい」を考えていく拠点のことを示す言葉として使用されていたようです。そもそも「まちづかい」という言葉にも賛否両論存在します。「まちづかい」という目新しい言葉が人を惹きつけるとか、そんな効果もあるのかもしれませんが、「まちが使われる」という何とも上から目線で、心象悪い…とおっしゃるかたもいるのです。それに重ねるかのように「あじと」という言葉が使用されていたので、思わず、「この言葉はあまり印象よくないのでは」と指摘しましたが、印象が良くないというか、行政の作成する文書に使うべきではない用語としか思えません。

あじと…「 (agitating point の略) 労働争議や非合法活動などをひそかに扇動する秘密指令所。転じて、地下運動者の隠れ家。さらに転じて、組織的な犯罪者の隠れ家をもいう。」

まあ、他人のこととやかく言える分際でもありませんが、「あじと」という言葉を使用するセンスが‵がらっぱち´というか、なんか、俗っぽいというか。相応しさに欠けるかなと。ことば、大切だなと思います。

そういえば、都市計画税が現行通り、また3年間据え置きの提案がありました。多摩市は都市計画税は0.20%で下限まで下げている状態。今後のことをかんがえると、税率の引き上げを考えていくべきという意見もありますが、目的税である都市計画税をどう使うかを考えていくと、現状で対応できるそうですが…。私としては現状で対応できず、税率を引き上げる方向性に舵を切らなければならないとき、市民にどう告知、周知して、理解や合意を取り付けていくのかな…ってことが気になっています。税率下げれば、みんなに感謝もされ、ありがたがられ、「よくやった」とか言われるわけですが…。

さっき、社会で全体が「よかれ」と思いこまされていることほど、その裏で思いもよらない苦しさや無念さに直面している人いる…という一文が目に入った。ここ、肝に銘じておきたい。

見ること、知ること、学ぶこと。

ぱらあーと。今年も開催されました。「障害者週間」は毎年12月3日から9日までと決まっているのです。多摩市だけでなく他市でもこの期間に合わせた取り組みが行われているようです。毎年思うのですが、力作ぞろいであって、この作品展に合わせて作成したもののあれば、そうではないものもあると思っているのですが、「生きるを表現する作品」が並んでいて、心が揺さぶられます。

やっぱり、諏訪中学校の生徒の皆さんの作品に親近感を感じたり、同級生や知り合いが通っている永山公民館の青年教室の作品にこっちが励まされます。いろんなことがあっても、毎日、自分自身に一生懸命あることは大事なことだなと気づくことができる…「表現をする」ということは素晴らしいことですね。それに触れられることがありがたいことであり、幸せなんだと思います。

そして、合わせて人権週間行事も開催されていて、「#たまコレ」で話題になっていた「tenbo」の衣装試着コーナー他、人権や健幸まちづくりに関わる展示を見ることができました。

とても素敵なお洋服が並んでいて、試着されている方が「わあ!」と喜んでおられる姿や、お洋服をつくるまでの経過などの説明を聞いておられました。担当している市職員さんたちも「「tenbo」の衣装を着用されていて、とても似合っていました。加えて、会場にいらしてくださった市民の方々に積極的に声をかけておられた職員さんもいら舎利、印象的でした。大事なことだと思って、見ておりました。ただ、受付にボーッと立っているとか、会場の見回りをしているだけではなくて、声掛けをするって必要なことだなあと、その姿を見ながら、私もまた自分を反省するという感じでもありました。

声をかけるというのは、どんな場面であっても、なかなか勇気のいることですから。

市制施行50周年でもすっかりおなじみとなったスタンプアート。今回もアーティストの方をお招きしたワークショップも実施だったよう。毎年、こうした取組みも少しずつバージョンアップさせたり、変化を持たせていくことも必要ですね。そのためには、企画する職員さんたちのアンテナの高さが求められますね。その意味で、今回は新たに「tenbo」さんが加わってくれたこと、とても良かったと思いました。

見る、知る、学ぶ。

滞在時間はそれほど長くはなかったのですが、パルテノン多摩の市民ギャラリーとオープンスタジオを一巡りして、よいひとときを過ごすことができました。今日は休会でしたので、視察報告書の作成、原稿づくりなどが少し進みました。私は明日は総務委員会に出席します。

12月議会 補正予算は可決。

まるで、街路樹のイルミネーションのようです。とてもきれいです。わざわざ、都内まで出かけなくとも、これで私は大満足。

ということで、補正予算が可決されました。否決するような内容が提案されていなかったとはいえ、鶴牧中学校の大規模改修に関わっては、バリアフリー対応、環境対応などで意見が出されました。学校にもエレベーターが必要という意見、もっと脱炭素化に向けた対策が必要というよな尤もな意見が出されていたと思います。そして、以前、議会でも話題になっていた学校給食配膳室の空調設備の設置など今回の改修時に合わせて対応するのかどうか等、確認がされました。しかし、結果的には「財政的な見合い」もあり、どれもこれも未対応…。私たちはこうした状況をどう評価し捉えるべきなのかなあと改めて考えさせられます。

私はちょこっと気になっていたので、直接的に補正予算に関係ないけれど、無理やり関連付けて、公式ホームページでも既に掲載されている「学校給食における食品加工会社の産地偽装」のことについて確認しておきました。今後、多摩市としても保存してある検体を調査に出し、国産か外国産であるのか明らかにするような段取りを考えているようです。また、食材の選定や契約にあたっては、産地証明書を提出させることにしたとのこと(えっ、今まではしていなかったの?と思いましたが)。しかし、10年以上前くらいから、当該食品加工会社との取引があったと聞くと、娘がまだ小学生のころからだなあ…と複雑な気持ち。

今週はなんだかとても疲れましたが、週明けの月曜日は休会になり、少しホッとしています。

12月議会 一般質問

一般質問も5日目。議長を除く議員全員が質問をする市議会というのは珍しいと言われるのですが、多摩市議会では議長以外は全員が一般質問するのが当たり前の光景。その分、答弁する側の行政も大変…ってことですね。今日も開会してから5名が質問をし、これで全議員の一般質問が終了。明日は補正予算の審議などがあります。

ピーナッツの入っていない柿の種があるのですね。最近、お菓子売り場をじっくり見回る時間をつくらないようにしているので、見落としてました。ピーナッツ無しは福神漬けがないカレーみたい。

さて、今日の一般質問では、旧統一教会の多摩市内への進出について2名から質問がありましたが、現段階では今後の動きを注視するしかありません。心配はしていたとしても、それ以上、何かができるものでもなく。それは、市長も同様かと。解体工事は途中で終わらせるわけにもいかずで、最後まで行われるようですが、それ以降、本当にどうなっていくのか。安堵はできない状況だと思っています。

「多摩市気候非常事態宣言」に触れて、脱炭素化にどう取り組んでいくか。白田さんが質問されていましたが、もっと本腰入れて取り組んでいく必要がありそう。先だって、エコフェスタの時にも「ニュータウンの団地」に視点を当て、屋根にパネルをのせていくことなど、やろうとおもえばできるかなと思いましたが、東京都やURとか、団地建替えを進めていく予定なので、そうであるなら、率先して太陽光発電など再生可能エネルギーの導入をしてもらいたい。白田さんは東京都は今後、太陽光パネル義務化を進めていくことを考えても、建替え時にしっかり取り組んでもらえるように要望すべきだとおっしゃっていて、その通りと思いました。都に率先垂範でやってもらいたいものです。白田さん、この分野などかなりお詳しく、最近はとても軽いパネルも開発されているとか。技術の進化も日進月歩ですね。私は太陽光パネルについては、耐用年数が経過してその先‥‥のことを気にしています。パネルがリサイクルできるとか、その技術が無ければ、廃棄物としては…を考えると恐ろしい。

一般質問というのは、議員それぞれの個性が発揮される場。私もその中の一人なのですが。「いろいろだなあ。」と思います。取り上げるテーマはもちろん、質問の進め方なども。そういえば、今年は4月が選挙だったんだことを思い出します。ずいぶん前のようにも感じてしまって。まだ一年も経っていないと思えないくらい。去年の12月は今よりも落ち着かなかったというのか。なんだか一年があっという間。そして、気がついたら、12月上旬がもう終わりにさしかかり、中旬に。明日は補正予算などの審議が予定されていますが、それが終われば、以後、委員会があって…と瞬く間に年末になってしまうなあ。

おすすめされていた「今日、誰のために生きる?」…これは、年内に読まなくちゃ。

12月議会 一般質問しました。

一般質問が終わりましたので、ひと段落。今回取り上げた「自治基本条例」です。市民の認知度は極めて低い条例ですが「多摩市の制定した最高規範」です。改正する方向が示されているのですが、それに対する私の意見を述べました。

そのために、かなり勉強?しました。なにせ、制定時のことを思い出すにも記憶頼み。うる覚えのことが多いというか、ほぼ記憶の断片も残っていない感じでしたので。そんな時に頼りになるのは、過去の記録です。侮れないなと実感しました。実は、市民としても条例制定の活動に関わり、その後議員になったので、引き続き携わり、以後も関心を持って資料や文献を集めていたのですが、研究者になるわけでもないし‥‥ということで、膨大に手元に残しておいた資料も10年前の引っ越しの時にすべて処分してしまい、当時の記憶を思い出すにもその手掛かりが一切残っていないという…。

そこで…議会図書室から当時の委員会要点録を。ちょっと触るのもな…と思う感じで、ファイルに埃がかぶっていましたが、やっぱり、目を通してよかった。そして、やっぱり、議事録大事。記録を残す必要性を改めて実感しました。当時の総務常任委員会が自治基本条例を所管調査事項にし、市民や有識者の方々を何人もお招きし、助言を頂いたり意見交換をしていたことも思い出せました。

ところが、何と!

残念すぎるのは、肝心な内容を知ることができないところ。なぜなら、要点録を見ると委員長の「委員会を開会します。休憩します。」‥‥その間は空白…「委員会を再開します。」と…何も記録が残っていないのです。休憩中は記録はされないのがルールですから、その間については「白紙」。つまり、その休憩中の間にいろいろやりとりがされているというわけ。ガックリ来ました。議事録が紙ペラ1枚…というのを見つけてしまったりして。でも、これもまた議会の歴史ですね。だからこそ、その当時「もっと開かれた議会運営」とか「議会と市民の情報共有」が盛んに言われていたのです。

過去があって、現在がある。過去のことを知り、現在を理解することの大事さを再認識させられました。記録は大事です。自治基本条例については制定過程そのものに価値があると評価されていたことを思い出します。ちょうど条例制定から10年が経ったところで執筆された職員さんの寄稿文を見つけることができましたが、それもまた私の記憶を引っ張り出すにとてもよい手掛かりに。

今は市政運営における「市民参画」は当たり前のこと。計画づくりなどなど市民意見が必ず募集されるようになっていますが、それが当然のごとく実施されているのは自治基本条例があるから。条例を制定して一番変わったのは職員の意識だと思っていますし、議会や議員の意識だとも思っていますが、自治基本条例ができてから1年目の座談会の記録にも、当時の渡辺幸子市長が「自治基本条例ができて最も変わっているのは行政ではないかと思っています。マニュアルも作られ、何かあると『自治基本条例に基づいてやっているの?!』というやりとりがあります。」と発言されています。こうしたことも、今はまだかろうじてホームページからも情報を得ることができますが、見方を変えれば「古臭い情報」を掲載し続ける意味や意義を理解できなくなる時代が来るかもですね。20年目を迎えようとしている自治基本条例も改めて振り返りし、記録を整理、纏めておくことが大事かなと思っています。

ということで、自治基本条例を改正する方向で手続きを踏んでいくことが明らかにされていますが、新たに「協創」という考え方を盛り込みたいのだそう。既に第6次総合計画(計画75頁、84頁)でも「協創」が使われたり、来週には「協創セミナー、協創講座」もありますので、これから多用されていくのかなと思います。しかし、私は「協創」と聞けば「競争」の方が思い浮かびますし、それ以前の問題として、日本語として存在しない「造語」という点が引っ掛かります。第8期自治推進委員会の中でも相当議論がされていて、その要点録もザッとにはなりますが2回以上は読みましたし、「協創」という言葉をなぜ使いたいのかについてもある程度理解しています。とは言え、「協創」という概念を計画書の中に書きこみ、取り組んでいくことは良いとしても、「自治基本条例」に造語を盛り込んでいくこととは話が違う。市長の見識が問われますし、議員としての見識も問われるなと考えています。

しかし、悩ましいのは、この議会で市役所組織条例の改正提案があり、新たに「協創推進室」の設置をしていきたいとのこと。文字面を見ず、音だけで聴いたら「競争推進室」?…ですよね。

その他、今日の私の質問では、市政の重要課題とも言える公共施設のマネジメントへの取組みが全く進んでいないことを指摘し、あとは児童館のありかたが議論されているのでその進捗状況を確認したりもしました。

さて、私の前に質問されていた藤原マサノリさんが多摩センターの活性化にもっと力を入れていく必要があるのではないかと述べておられ、ふと、久しぶりに思い出しましたが、先だって見かけたのです…これ、大きすぎて怖いんです。テントウムシ。多摩センターのイルミネーションがとてもきれいだと話題ですが、昼間はな・・・。

明日が一般質問は最終日です。

12月議会 一般質問

明日、一般質問をしなければならないので、その準備。先日、諏訪下橋のところにあるワインバーに行ってみたけれど、おいしいワインというのは瓶底のかたちとシンプルなラベルで見分けるらしい。頭の片隅に留めておきます。

さて、今日の一般質問で話題になっていた多摩市国際交流センターの日本語教室。コロナ禍でオンラインを導入し、引き続き、対応が必要な場合にはオンラインによる教室を実施しているようですが、やっぱりリアルに教えることの大切さがあるんだろうなと思っています。ちょうど、先週末土曜日に多摩市国際交流センター30周年を記念するパーティがあり、議員にも案内が来ていたので、私も出席させていただきましたが、その際にも、オンライン対応について、私も相談をいただいたこともあったので、伺ってみましたが「単に言語を教えているだけではない」ということも伺いまして、理解をしたところです。

あ、30年前に、国際交流センターができたとき、一瞬だけ学生会員でしたが、すぐに脱落した記憶があります。その時からの時間の経過とともに、一つずつ経験を重ねながら今に至っていることを思うと歴史を感じます。多くのボランティアの皆さんに支えられてきたこともまた実感しました。もちろん、まだまだこれから…という点もあるかもしれませんが。

長年にわたって関わり続けてきた方、あるいは、まだまだ入会してから日が浅い方もいらっしゃいましたが、中には現役大学生の参加者もいて頼もしいなと思いました。お話しさせていただいた方々、日頃から海外の方と接する機会が多いからなのか、何となくオープンマインド!な感じがしました。

ところで、多摩市第6次総合計画では「(仮称)多文化共生指針」を策定することになっています。東京オリンピックがちょうどコロナ禍での開催となってしまい、海外からの来客の波がぶわっと来ることができなかったのは残念でした。もしかすると、それによって、意識がガラリ変わるチャンスを逃してしまったともいえるかも。

とは言え、国際化・・・というのも、地域レベルに落とし込んで「共生社会」を考える時には、なかなか大変。これが現実でしょうね。他市の事例なども見聞きをすると、現実的には言葉の違いや文化の違いは思った以上に理解し合うことの難しさがあるようです。

もうひとつ。今日の質問では岩崎さん、伊地智さんが「公園管理」をめぐる委託契約に関わる質問をされていて、議場がややざわつきました。生活者ネット・社民の会派で樹木医の方と共に市内の公園巡り、調査活動をし、管理の在り方に疑問を持たれたようです。公園管理については、多摩市のエリアをブロックに分け、そのブロックごとに民間事業者に委託しています。公園の管理状態を調査し、適正な管理ができていないのではないか?という感想を持たれたのだと思います。もちろんすべてが…というわけでもないはずですが。

そして合わせて、長年にわたり、委託している事業者が同一であって、入札しても変更していないことへの疑問、落札率が高すぎるのではないかという疑問など、議会でも最近めったに話題にならない(しない?できない?しがたい?)「契約問題」にまで言及しておられたので、その他議員も気が気でなかった?そのせいか、議場にいつになくざわざわ。発言している議員に議場の側からもプレッシャーが…を私まで感じました。

もちろん、入札や契約、公平性や透明性がきちんと確保されていることは当然、公正な価格が設定されていることも当然、逸脱することなどありえない‥‥むしろ、逸脱していたら大問題ですので、「どうして、そんなこと聞いているのか?」という気持ちになるのもわからないわけではありません。

とにかく市側の答弁もいつになく慎重で言葉を選んでいることが伝わり、いつになく緊張感漂っていました。これは議会と行政とのやり取りにおいて重要なことですね。

当然に、「正しい入札」「正しい契約」が行われ、履行されていなければおかしいことになりますし、行政の答弁はキュッと一纏めにして端的に言えば、「問題点はありません」「我々に、間違いはない」ということでした。私もたまに入札調書などを見たりもしますが、まさか「不正」があるわけない(あったら問題)という性善説で捉えるしかありませんね。ですので、そもそも、こうした話題はとても手ごわく取り上げにくいのです。単なる違和感とか、推測とかで発言することはできないので。

それにしても、伊地智さんの質問に対し、通常であれば行政側も答弁をしないタイムオーバーのタイミングにも関わらず、部長3人が次々と挙手をして答弁していた光景こそにイレギュラー感。違和感があるというか、なんか普段と違い過ぎて、却って「何か、あるのかな?」と思わせてしまうのでは?…と。

 

今日の感想はこのぐらいにして、明日の準備に戻ります。

12月議会 一般質問

この週末、多摩市消費生活フォーラム&エコ・フェスタ2023が開催されました。今年もTAMAサスティナブル・アワードの表彰式も行われまして、受賞団体のみなさんもパネラーとして参加したセッションもあり、とても充実した内容でした。ただ、せっかくの表彰式、講演会、パネルディスカッションだったのですが、参加者が少なめで残念。本当はもう少し賑やかに開催できるといいのになと思ったりしました。人が行き交いやすい永山公民館を会場としているので、ホールの中ではなく、意図せずたまたま表彰式に遭遇した…という人を増やすことができると、今までに何の接点も縁もなかった方々にも活動が知られるという意味でより良いですね。表彰式で表彰状を渡すのは市長ですし、パネルディスカッションにも市長も参加をしますし。やっぱり市長は「多摩市の顔」でもありますから。ちょうど土曜日の昼下がりですから、たまたま通りかかっても見てくださる人もいるかもなあーと。

今日の一般質問でも、荒谷さん、池田桂さんが環境に関する話題を取り上げていましたが、「デコ活」について取り上げる白田さんの質問も楽しみです。2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル変革を強力に後押しするため、新しい国民運動「デコ活」を展開中‥‥とのことですが、ほとんど知名度がないですし…というよりも誰も知らないのでは?とさえ思います。もちろん、必要で、大事なことに取り組んでこうという呼びかけで、その心は理解しますが、「デコ活」とか言われてしまうと、個人的にはひくな…。

サスティナブルアワードの講演会で講師を務めてくださった星野智子さんが「じぶんごとプラネット」のサイトを紹介されていましたが、今日の荒谷さんの質問でも「じぶんごとプラネットをぜひやってみて!」という発言があったので、早速トライ。かなり細かい質問もあるので、より正確に自分のCO2排出量を把握しようと思うと大変です。個人的には「食」分野ではかなり実践できているなあと思いましたが。他の人と比較をしてみなければわからないですね。

しかし、「楽しみながらエコ活動に取り組めるように」というのは意外と難しい。「楽しい」「楽しくない」というのは極めて主観的な観点でもあって、世の中にはもっと他にも楽しいことが数多あるわけで、その中からエコ活動の優先順位を高めていくのは簡単ではないでしょう。なので、「デコ活」という呼びかけになるのかもしれませんが、定着するとは思えない表現なのですが。

こうした活動に「楽しみ」とか「楽しさ」を求めていくこと…これは、私が一般質問で取り上げる市民参加とかまちづくりへの市民参画でも相通ずるものがあります。ただし、忘れてはならないのは、活動の本質が本当に「楽しいものなのか?」ってところかもしれませんね。…ここは何とも言えないです。

市民活動などを見ていると、やっぱり、「なんか、引っ張られちゃうなあ」というような(タイプいろいろでも)リーダーの存在があって、成り立ってるものも多く、そこにある「楽しみ」「楽しさ」とは何なのかを分析していくと面白そうですね。

さて、エコフェスタの市民ギャラリーでの活動紹介などの展示。これがまた、とても見やすくわかりやすいパネルが並んでいて、2日間しか展示しないのが本当にもったいない。グリーンボランティアさんのところにあった「ナラ枯れ」パネルや、東京生物多様性センターさんのパネル。とても興味深かったです。

東京都は都民参加型で生き物調査団とかやっていますが…それとはまた別で、世界で使われているアプリ「iNaturarisut」を使用した「多摩市生きものさがし」プロジェクトにより特定外来種496件の分布図は必見でした。こうした分野には全く疎遠な私にとっては見ごたえのある地図でもありました。

エコフェスタの市民企画の上映会では以前から見たいと思っていた「マイクロプラスチック・ストーリー」を見ることができて、ありがたかった。こうした良い企画も本当はもっと多くの人のところに届いていれば…とも。アメリカは…というか、やっぱり市民を育てていくって素晴らしいことだなあと思いました。社会への関わりをどう伝えていくのか、実践していけるのか。子どもでもできる。

多摩市でもこの間ずっと取り組んできたESD教育も、もっともっと政治を動かす力につなげていくことができたら面白い。日本の場合には「政治教育」が敬遠されているので、ニューヨークのようにはいかないかもしれませんが。子どもたちのアクション、そこにあるエネルギーは希望だなあと思いました。

そして、何よりも…「何のために学ぶんだろう?」を考えさせられることが一番。この映画、市内の小学生や中学生にも見てもらいたいなあと思う。学んで、そして行動するってどういうことなんだろう…が見ればわかるなと。もっと言えば、何のための「ESD」なのか…指導する側の大人もまた鑑賞することが望ましいかもしれません。大人がむしろ、自分たちを恥ずかしいと感じるのではないか、大人こそその日頃の行動に襟を質していかないとと気が付かされる映画でもありました。もう一回見たい、何度でも見たい映画。

「多摩市をCO2 ゼロのまちに」というテーマのシンポジウム。まだまだ住宅の屋根・・・とりわけニュータウンの団地の屋根にパネル・・・という可能性など、追求できそうでもありますが、かなりな本気度が無ければ進んでいかないことでしょう。「デコ活」にもあるとおり「住宅の外断熱」なども技術的にはもっともっと進化、発展も必要なのかなとも感じたり。多摩市は環境省の「脱炭素先行地域」にもエントリーしているものの…なかなか、採択されず。採択されていないという結果(2回も)を受けて、その要因分析と、さらなる良い提案に結びつけることができれば…。まだ東京都内の区市町村では採択されているところは無さそう。

 

ということで、改めて、環境に関わる市民活動はまさに市民主体で成り立っていることを感じさせられた2日間でした。映画会や各講演会、学習会など市民持ち寄り企画の質も高い。企画内容の視点がとてもいい。市民意識がこうしたところで発揮されることもありがたいことでうれしいなあとしみじみと。明後日が一般質問なので、自治基本条例についてもう一度振り返りをしていますが…自治推進委員会の要点録を全部読むのはなかなか大変だ…。

12月議会はじまる。

昨日から12月。今年最後の定例会がいつも通りに始まっています。一般質問は議長を除く25名全員が通告書を提出しており、昨日からの5日間、一日5名ずつ行う予定です。昨日の一般質問では、折戸さんの「オーガニック給食」について「実施するのは難しい」との明確な答弁があり、多摩市を取り巻く環境を考えると頷ける部分も無きにしも非ずですが、それでも大阪の泉大津市の「ときめき給食」のように、たまには工夫はできないのかなとも思ったりします。私はもっと「お米を食べる」にこだわって…と思っています。パンや麺の原料も「米」にしてほしいと考えています。今は家庭でもパン、パスタなどメニューに多く並ぶ時代なので、「お米」を食べることは日本人としても大事だなと。お米の方が腹持ちがいいですし。

さて、関戸公民館で「スターライトバルコニー」という企画があり、のぞいてきました。昨年からの取組みですが、関戸公民館のあるヴィータ・コミューネの7階フロアがプラネタリウムになります。今回は「星を聴いてみてまなぶ 星とつながる3日間」というテーマで昨日からの3回シリーズ。事前申し込み制とはいえ、立ち見であれば参加可能とも伺っていたので、初日企画のコンサートに足を運んできました(タウンニュースさんの記事)。桐朋学園大学の学生の皆さんが、このコンサートのために「アンタレス弦楽四重奏団」を編成されたと伺いましたが、星や月、夜空をテーマにした楽曲や季節にあった曲を演奏してくださいました。ピアノで弾くドビュッシーの「月の光」は大好きですが、弦楽器でやさしく奏でられるハーモニーがとても素敵で心に残りました。もちろん、天井に映るプラネタリウムがいつもと異なる雰囲気で包んでくれるのもよかったなあと。

3日間で、コンサート、去年も実施した寝ころびプラネタリウムと星空観察会、月の立体早い版作成ワークショップと魅力的な企画が並びます。寝ころびプラネタリウムと星空観察会は一ノ宮児童館と共催で親子で参加する企画になっていますが、昨日のコンサートは小さい子どもから大人まで参加し、子どもたち用にはジョイントマットが準備されていたので、それこそ寝ころび、寛ぎながら美しい生音を耳にできるという贅沢なひとときが過ごせたのではないかと勝手に思っています。かっちりしたコンサートだと、座席にじっと座っていなければなりません。多少のお行儀が悪くとも、ゴロゴロできるスペースがあり、本物の音に触れられるのは無意識のうちにも幸せなことではないかなと。

これは公民館だからできること。そしてまた、公民館と児童館とで一緒にやるからこそ、ジョイントマットを敷くという発想も出てくるのではないかとも思います。公民館のロビーコンサートにはない光景ですから。今日は2日目でしたので、「寝ころびプラネタリウム」。そもそも、関戸公民館のロビーでゴロゴロできるのがいい。大人もやりたいです。「親子対象」となると既に対象外になるのが残念過ぎる。

 

関戸公民館はビルの7階なので、上に登らないと「見えない」場所とも言えますし、この間、関戸公民館は「ビルの上にある」という立地が自然に人が行き交うような立地にある永山公民館と異なる難しさだと聞いていて、告知についても気合いが入ってるなと思いました。去年のことを思い起こすと、夜になれば、周囲の電飾などがキラキラ反射し、せっかくのプラネタリウムが見えづらかったのですが、今年はばっちり!

 

天井から、職員さんたち手づくりのカーテンがつるされていましたが、その出来映えがなかなかすばらしく。総動員でやったのではないかと思われます。竿に農業用のビニールで作成したと伺いました。このアイデアすごい。農業用のビニールとは思いつきません。

ということで、児童館でプラネタリウム企画に携わったことのある職員さんが公民館に異動して、新しく始まった企画なので、児童館とも現場レベルでとてもいい連携ができているのもまた私としてはうれしい。

ところで、途中、立ち見をされていた方に「椅子をどうぞ」と運んでいった男性が…。「まあ、どうも」と頭を下げられた市民の方は教育長だとわからなかっただろうなあ。教育委員会と言えば、学校教育系に注目が集まりがちですが、それだけでなく公民館や図書館、ふるさと資料館など社会教育にもしっかり取り組んでもらいたいので、教育長が登場してくださったのもありがたいこと。教育委員のみなさんにもこうした公民館の日常風景を見ていただきたいものです。