12月議会 一般質問しました。

一般質問が終わりましたので、ひと段落。今回取り上げた「自治基本条例」です。市民の認知度は極めて低い条例ですが「多摩市の制定した最高規範」です。改正する方向が示されているのですが、それに対する私の意見を述べました。

そのために、かなり勉強?しました。なにせ、制定時のことを思い出すにも記憶頼み。うる覚えのことが多いというか、ほぼ記憶の断片も残っていない感じでしたので。そんな時に頼りになるのは、過去の記録です。侮れないなと実感しました。実は、市民としても条例制定の活動に関わり、その後議員になったので、引き続き携わり、以後も関心を持って資料や文献を集めていたのですが、研究者になるわけでもないし‥‥ということで、膨大に手元に残しておいた資料も10年前の引っ越しの時にすべて処分してしまい、当時の記憶を思い出すにもその手掛かりが一切残っていないという…。

そこで…議会図書室から当時の委員会要点録を。ちょっと触るのもな…と思う感じで、ファイルに埃がかぶっていましたが、やっぱり、目を通してよかった。そして、やっぱり、議事録大事。記録を残す必要性を改めて実感しました。当時の総務常任委員会が自治基本条例を所管調査事項にし、市民や有識者の方々を何人もお招きし、助言を頂いたり意見交換をしていたことも思い出せました。

ところが、何と!

残念すぎるのは、肝心な内容を知ることができないところ。なぜなら、要点録を見ると委員長の「委員会を開会します。休憩します。」‥‥その間は空白…「委員会を再開します。」と…何も記録が残っていないのです。休憩中は記録はされないのがルールですから、その間については「白紙」。つまり、その休憩中の間にいろいろやりとりがされているというわけ。ガックリ来ました。議事録が紙ペラ1枚…というのを見つけてしまったりして。でも、これもまた議会の歴史ですね。だからこそ、その当時「もっと開かれた議会運営」とか「議会と市民の情報共有」が盛んに言われていたのです。

過去があって、現在がある。過去のことを知り、現在を理解することの大事さを再認識させられました。記録は大事です。自治基本条例については制定過程そのものに価値があると評価されていたことを思い出します。ちょうど条例制定から10年が経ったところで執筆された職員さんの寄稿文を見つけることができましたが、それもまた私の記憶を引っ張り出すにとてもよい手掛かりに。

今は市政運営における「市民参画」は当たり前のこと。計画づくりなどなど市民意見が必ず募集されるようになっていますが、それが当然のごとく実施されているのは自治基本条例があるから。条例を制定して一番変わったのは職員の意識だと思っていますし、議会や議員の意識だとも思っていますが、自治基本条例ができてから1年目の座談会の記録にも、当時の渡辺幸子市長が「自治基本条例ができて最も変わっているのは行政ではないかと思っています。マニュアルも作られ、何かあると『自治基本条例に基づいてやっているの?!』というやりとりがあります。」と発言されています。こうしたことも、今はまだかろうじてホームページからも情報を得ることができますが、見方を変えれば「古臭い情報」を掲載し続ける意味や意義を理解できなくなる時代が来るかもですね。20年目を迎えようとしている自治基本条例も改めて振り返りし、記録を整理、纏めておくことが大事かなと思っています。

ということで、自治基本条例を改正する方向で手続きを踏んでいくことが明らかにされていますが、新たに「協創」という考え方を盛り込みたいのだそう。既に第6次総合計画(計画75頁、84頁)でも「協創」が使われたり、来週には「協創セミナー、協創講座」もありますので、これから多用されていくのかなと思います。しかし、私は「協創」と聞けば「競争」の方が思い浮かびますし、それ以前の問題として、日本語として存在しない「造語」という点が引っ掛かります。第8期自治推進委員会の中でも相当議論がされていて、その要点録もザッとにはなりますが2回以上は読みましたし、「協創」という言葉をなぜ使いたいのかについてもある程度理解しています。とは言え、「協創」という概念を計画書の中に書きこみ、取り組んでいくことは良いとしても、「自治基本条例」に造語を盛り込んでいくこととは話が違う。市長の見識が問われますし、議員としての見識も問われるなと考えています。

しかし、悩ましいのは、この議会で市役所組織条例の改正提案があり、新たに「協創推進室」の設置をしていきたいとのこと。文字面を見ず、音だけで聴いたら「競争推進室」?…ですよね。

その他、今日の私の質問では、市政の重要課題とも言える公共施設のマネジメントへの取組みが全く進んでいないことを指摘し、あとは児童館のありかたが議論されているのでその進捗状況を確認したりもしました。

さて、私の前に質問されていた藤原マサノリさんが多摩センターの活性化にもっと力を入れていく必要があるのではないかと述べておられ、ふと、久しぶりに思い出しましたが、先だって見かけたのです…これ、大きすぎて怖いんです。テントウムシ。多摩センターのイルミネーションがとてもきれいだと話題ですが、昼間はな・・・。

明日が一般質問は最終日です。