12月議会 一般質問

この週末、多摩市消費生活フォーラム&エコ・フェスタ2023が開催されました。今年もTAMAサスティナブル・アワードの表彰式も行われまして、受賞団体のみなさんもパネラーとして参加したセッションもあり、とても充実した内容でした。ただ、せっかくの表彰式、講演会、パネルディスカッションだったのですが、参加者が少なめで残念。本当はもう少し賑やかに開催できるといいのになと思ったりしました。人が行き交いやすい永山公民館を会場としているので、ホールの中ではなく、意図せずたまたま表彰式に遭遇した…という人を増やすことができると、今までに何の接点も縁もなかった方々にも活動が知られるという意味でより良いですね。表彰式で表彰状を渡すのは市長ですし、パネルディスカッションにも市長も参加をしますし。やっぱり市長は「多摩市の顔」でもありますから。ちょうど土曜日の昼下がりですから、たまたま通りかかっても見てくださる人もいるかもなあーと。

今日の一般質問でも、荒谷さん、池田桂さんが環境に関する話題を取り上げていましたが、「デコ活」について取り上げる白田さんの質問も楽しみです。2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル変革を強力に後押しするため、新しい国民運動「デコ活」を展開中‥‥とのことですが、ほとんど知名度がないですし…というよりも誰も知らないのでは?とさえ思います。もちろん、必要で、大事なことに取り組んでこうという呼びかけで、その心は理解しますが、「デコ活」とか言われてしまうと、個人的にはひくな…。

サスティナブルアワードの講演会で講師を務めてくださった星野智子さんが「じぶんごとプラネット」のサイトを紹介されていましたが、今日の荒谷さんの質問でも「じぶんごとプラネットをぜひやってみて!」という発言があったので、早速トライ。かなり細かい質問もあるので、より正確に自分のCO2排出量を把握しようと思うと大変です。個人的には「食」分野ではかなり実践できているなあと思いましたが。他の人と比較をしてみなければわからないですね。

しかし、「楽しみながらエコ活動に取り組めるように」というのは意外と難しい。「楽しい」「楽しくない」というのは極めて主観的な観点でもあって、世の中にはもっと他にも楽しいことが数多あるわけで、その中からエコ活動の優先順位を高めていくのは簡単ではないでしょう。なので、「デコ活」という呼びかけになるのかもしれませんが、定着するとは思えない表現なのですが。

こうした活動に「楽しみ」とか「楽しさ」を求めていくこと…これは、私が一般質問で取り上げる市民参加とかまちづくりへの市民参画でも相通ずるものがあります。ただし、忘れてはならないのは、活動の本質が本当に「楽しいものなのか?」ってところかもしれませんね。…ここは何とも言えないです。

市民活動などを見ていると、やっぱり、「なんか、引っ張られちゃうなあ」というような(タイプいろいろでも)リーダーの存在があって、成り立ってるものも多く、そこにある「楽しみ」「楽しさ」とは何なのかを分析していくと面白そうですね。

さて、エコフェスタの市民ギャラリーでの活動紹介などの展示。これがまた、とても見やすくわかりやすいパネルが並んでいて、2日間しか展示しないのが本当にもったいない。グリーンボランティアさんのところにあった「ナラ枯れ」パネルや、東京生物多様性センターさんのパネル。とても興味深かったです。

東京都は都民参加型で生き物調査団とかやっていますが…それとはまた別で、世界で使われているアプリ「iNaturarisut」を使用した「多摩市生きものさがし」プロジェクトにより特定外来種496件の分布図は必見でした。こうした分野には全く疎遠な私にとっては見ごたえのある地図でもありました。

エコフェスタの市民企画の上映会では以前から見たいと思っていた「マイクロプラスチック・ストーリー」を見ることができて、ありがたかった。こうした良い企画も本当はもっと多くの人のところに届いていれば…とも。アメリカは…というか、やっぱり市民を育てていくって素晴らしいことだなあと思いました。社会への関わりをどう伝えていくのか、実践していけるのか。子どもでもできる。

多摩市でもこの間ずっと取り組んできたESD教育も、もっともっと政治を動かす力につなげていくことができたら面白い。日本の場合には「政治教育」が敬遠されているので、ニューヨークのようにはいかないかもしれませんが。子どもたちのアクション、そこにあるエネルギーは希望だなあと思いました。

そして、何よりも…「何のために学ぶんだろう?」を考えさせられることが一番。この映画、市内の小学生や中学生にも見てもらいたいなあと思う。学んで、そして行動するってどういうことなんだろう…が見ればわかるなと。もっと言えば、何のための「ESD」なのか…指導する側の大人もまた鑑賞することが望ましいかもしれません。大人がむしろ、自分たちを恥ずかしいと感じるのではないか、大人こそその日頃の行動に襟を質していかないとと気が付かされる映画でもありました。もう一回見たい、何度でも見たい映画。

「多摩市をCO2 ゼロのまちに」というテーマのシンポジウム。まだまだ住宅の屋根・・・とりわけニュータウンの団地の屋根にパネル・・・という可能性など、追求できそうでもありますが、かなりな本気度が無ければ進んでいかないことでしょう。「デコ活」にもあるとおり「住宅の外断熱」なども技術的にはもっともっと進化、発展も必要なのかなとも感じたり。多摩市は環境省の「脱炭素先行地域」にもエントリーしているものの…なかなか、採択されず。採択されていないという結果(2回も)を受けて、その要因分析と、さらなる良い提案に結びつけることができれば…。まだ東京都内の区市町村では採択されているところは無さそう。

 

ということで、改めて、環境に関わる市民活動はまさに市民主体で成り立っていることを感じさせられた2日間でした。映画会や各講演会、学習会など市民持ち寄り企画の質も高い。企画内容の視点がとてもいい。市民意識がこうしたところで発揮されることもありがたいことでうれしいなあとしみじみと。明後日が一般質問なので、自治基本条例についてもう一度振り返りをしていますが…自治推進委員会の要点録を全部読むのはなかなか大変だ…。