心くばりをしながらの「見守り」。

聖蹟桜ヶ丘駅西口広場の自然エネルギーを活用したイルミネーション。土曜日に点灯式が行われましたが、私は伺えず。で、私は…本日開催の一ノ宮児童館、桜ヶ丘児童館、東寺方児童館、連光寺児童館と合同で実施の点灯式に参加してきました。18日土曜日まで、子どもたちが作成したかわいらしいランタンが飾られています。

児童館と子どもたちとのつながりはこうしたイベントを垣間見ることで見えてくる。児童館職員さんと子どもとの会話、保護者との会話から感じられることがあるのです。17時の点灯前から準備の様子も見ておりました。聞くところによると、1年目、新人職員さんが中心になり、企画をしていったとのこと。点灯をした後には、ちょっぴりだけSDGsに触れた解説コーナーもありました。子どもたち真剣に聞いていました。でも、あっという間に日が落ちることを実感し、それとともに寒さがズズンと身体にしみ込んでくる感じですね。点灯式の前は「ちゃんと日が暮れてくれるかなあ…」なんて心配になりましたが、17時にはすっかり遠目には人の顔がよくわからなくなり(マスクもしているし余計に)、そこに、やわらかな光がじんわりと灯った時にはうれしかったですね。

ほわっと広がる輝きを感じられるよう、点灯式の前にむしろ周りから明るく光を当てて…点灯式では明るい光を消す…そうすると、暖色系の光が浮き上がってくる感じで。

キラキラして、明るすぎるイルミネーションよりも、タクシー乗り場のところで「おかりなさい」と迎えてくれるやさしい光だなと思いつつ、心ほっこりとしながら、会えていなかったお友達とも会えたりしてうれしいひとときでした。

「よい時間だったなあ…」と思いながら、その後に参加をしたのは聖蹟桜ヶ丘駅周辺地区の商店会、自治会、青少年問題協議会地区委員会のみなさまを中心に開催された「客引き対策意見交換会」。駅周辺の空き店舗スペースに「ガールズバー」が出店し、もともとあった2店舗が6店舗に増えていることを踏まえ、改めて駅周辺環境を考えていく必要があるという商店会の方の問題意識に端を発し、開催される運びになったようです。多摩中央署の方の出席もあり、都議会からも石川良一都議、多摩市議会からは飯島議員、松田議員、本間議員、白田議員、そして私と同席させていただきました。

商店会のみなさまを中心に、すでに市行政にも申し入れなどを行っているようで、市側も実施をしたというパトロール(?)の報告もありましたが「悪質な客引き行為」に該当するような実態は把握できなかったとありました。個人的にはパトロールをした時間帯のこともあるのかと思いますが、駅のすぐそばには住宅地もあり、お住まいの方からは「客引きで嫌な思いをした」という声も寄せられていることもあり、実際に今日の会に出席されていた自治会会長さんからも実感こもった日常の一端についてのお話しもありました。市が把握をしたとする実態も「つぶさに見て」ということにはならなさそう。様子を見て、正しく状況を掴むことが求められそうです。

こうした客引き行為などについては、他の自治体でも目を光らせていくための条例制定がされているところもあります。今日の会には小田原衆議院議員の秘書の方も出席されていて、立川市の「客引き行為、勧誘行為、客待ち行為、つきまとい行為及びピンクちらしの配布等の防止に関する条例」を踏まえた現状について報告をしてくださったので参考になりました。実際にはパトロールなどをするにも「トラブルにならないような対応を心得ておく必要がある」という助言もあり、お店側の営業行為であることを意識しつつ見守りを進めることが必要なこと、その際には「美化活動」も合わせて行っていることが紹介されました。

そして、また、客引きなど問題は聖蹟桜ヶ丘駅地区だけのことではないとし、多摩センター商店会長さんも同席をされていました。多摩センターでも同じような行為はチラホラ見かけることもありましたね(コロナ禍になり、今はあまり夜は出歩かず…現状を把握できているわけではないです)。多摩センター商店会長さんからは「ただ単に(通行人に)声をかけただけでは、客引き行為にはあたらない」という判断になる…ということで警察に相談された結果の共有もありました。店舗側も客引きと言いますか、お店の案内のティッシュ配布のために道路使用許可も得ているようなので、「取り締まることの方が難しい」という印象を受けました。営業妨害をすることは許されないですからね。

とはいえ、「聖蹟桜ヶ丘駅地区が築いてきたり、守ってきた環境が阻害される可能性もあり、今後も、空きビル空き店舗スペースにガールズバーなどが相次ぐ出店‥‥とならないようにはしたい。」とする意見には頷けるものがありました。(ガールズバーは風営法の適用外で「居酒屋」扱い)

石川都議からは「客引き防止などの条例の実効性というのは、『抑止力』が生まれること」という発言があり、妙に納得するところもあったのですが、実際には客引き行為を取り締まる根拠がきちんと説明されなければならず、ましてやそこに権力行為を働かせるともなると、慎重にならねばならないのは事実。合理的理由もないのに、むやみやたらに権力行使するとなれば、そちらの方が問題ですからね。「権力を発動することは簡単ではない」ということでしょう。そのために慎重な対応が求められるという点は当然だと思います。

 

「立っているだけ、声掛けをしただけ」というだけでは取り締まりの対象にはできません。もちろんティッシュを配布するだけの行為も。「迷惑」を感じたとしても「迷惑行為」になるかどうかの判断でさえも、厳密であってしかるべきなので、「私にとっては迷惑」というだけでは理由にならないでしょうね。

 

まあ、時間帯もジャンルも違いますが、毎朝駅前で演説している議員もまた…「迷惑行為でしかない」と評価される場合もあるでしょうし。

ただ、やはり、「歯止め」というのか街のイメージ、聖蹟桜ヶ丘駅は多摩市の玄関口ともいえる場所なので、ここのイメージダウンにつながるようなことは避けたいものです。そのための対策や対応策があれば取り組みたいですね。むしろそれがイメージアップになるのであれば積極的に取り組むことも必要でしょう。

同じ駅で一方では子どもたちの手づくりイルミネーションがあり、一方に広がるのはとても寒い中で営業活動をしている若い世代の姿。同じ駅なのになあという複雑な思いも入り混じります。同じ駅でも切り取る「断面」によって見えて方が変わってくるとも言えます。いろいろあって面白いという評価もあるのかもしれませんし、街にはいろいろが必要という意見もあると思います。が、でも、やっぱり「住み心地を優先」にしたまちづくりを進めていくための客観的な観点から全体を捉えた「聖蹟桜ヶ丘」をどんな風にしていきたいのかを考えていきたいですし、ただ、何でもかんでもを排除するというのには違和感がありつつも、「子どもたちにとってより良い」を大切にした雰囲気の維持は優先にしたい…これは個人的な意見です。同時に…若い世代、寒い中での営業活動に生活がかかっている人たちもいる…ここにも深く考えさせられるものもあり、別な観点からの課題として受け止めたいとも思います。

 

今日の意見交換会では、まずは、「対策協議会」を設置し、地域の皆さんでパトロール活動をしていく予定、また、市にも何らかの対応策を求めていくような方向性が確認され、終わりました。私個人は「排斥、排除」ではない取り組みで、マナー守られるまちができると良いなあと思うものです。これは理想的過ぎるか…。地域の方の取組みを見守りながら、私自身のできる範囲にて、ともに考えたり、協力していけるところなど見つけていきたいと思っています。もう一度、「多摩市犯罪のない安全なまちづくり条例」も読み直してみよう。

意見交換会のあとのパトロールとごみ拾いの活動、ありがとうございました。駅前地区に落ちていたゴミが拾われるとやっぱり「美化活動大事だな」を実感しますね。みなさまおつかれさまでした。

委員会でトヨタ西東京カローラさんに行ってきました。

今日から多摩市議会は委員会が始まっています。今日は総務常任委員会。私の所属する生活環境常任委員会は来週の火曜日に行われる予定です。でも、私たち議員は休みというわけにはいかず、それぞれ何かしら自分なりの活動をしているわけですが、今日は生活環境常任委員会で行っている「気候非常事態宣言」に関する勉強会や調査活動の一環として、市内の企業にヒアリングに行くこととなり、聖蹟桜ヶ丘にあるトヨタ西東京カローラさんに伺いました。

トヨタ西東京カローラのみなさんは日ごろからも地域活動など積極的に関わってくださりイベントをはじめ、清掃活動などなど「企業の社会貢献活動」という視点でも活発に動いて下さっていて、多摩市にとっても身近な存在という印象です。今は、議長車も「MIRAI」。

ということで、店内のお客様に邪魔にならないようにしながら、「電動自動車」のご案内をいただき、充電設備なども見せていただきました。いわゆる満タンにするのにはだいたい9時間かかるそう。家庭に設置のスタンドだともう少し時間がかかるかなっておっしゃっていました。

私、店内含めて、どの車も本当にピッカピカに磨き上げられていることに目と心が奪われてしまって、「車を大事にしてあげる」ということを久々に思い起こしたのですが、年末になったらまた…同じ会派の白田さんのところに駆け込もうと思います。車のレースには欠かせない「レースメカニック」をされていた白田さんのところ、ちょっとした車に関する相談事のみならず、壊れた家電製品などのことについても相談にのってもらえるのでホント助かり、ありがたいのです。今年も「水だけで洗車」をしたいと思います。

さて、トヨタ西東京カローラさんへのヒアリング。多摩市が行政として気候非常事態宣言への取り組みを進めていくために、どんな形で事業者の支援をしていけばよいのか?も含めての内容でしたが、まずは現在行っている取組み、あるいは会社としての考え方や方針も伺うことができて、大変参考になりました。

当たり前のことなのかもしれませんが、単に「走るとき」の排ガスで二酸化炭素の排出のみならず、車の生産製造過程における工場からの二酸化炭素排出のことまでを考える必要があると考えておられる視点、「ライフサイクルアセスメント」も重視をしているというのはすっかり私の頭からは抜け落ちていたことに気が付かされました。よくよく考えてみれば、そうだよなあと思えるわけですが、「意識はしていなかった」というのが正直なところ。西東京カローラさんは車を販売するところなのですが、そこだけに目を向けるのでは全く足りていないなと認識させられました。

個人的にはこれからはもっとシェアすることが必要とされる時代になり、車も「シェアカー」の時代にもなっていくような気がしていて、「公共交通」の一環に「シェアカー」「シェアサイクル」までも組み込まれていくのかなあとも考えているので、そうした点に対してもお考えを伺ってみました。また、他の議員からも「電動自動車」のバッテリーの再利用などの話もありました。初歩的なところの質問にもとても真摯かつ丁寧なる回答をいただいて恐縮でした。なぜなら、「正解は見つけられない。今できること、考えられることをやりながら、めざすべき社会に向けて取り組んでいくしかない。」というのは本当にその通りとしか言いようがない。再生可能エネルギーと言って、太陽光パネルが本当に良いのかどうかだって…パネルそのものがいずれ廃棄物になることを考える時、やっぱり正解でないと言われればその通りですしね。

トヨタ西東京カローラのみなさんが「カーボンニュートタルの本質を『正しく理解した』上で、みんなで対応することが大切」という方針の下で、一足飛びに行くことの難しさと向き合いながら「脱炭素社会の実現」に向けた取り組みを重ねておられるご苦労なども共有することができ、今、私たちが実現しなければならないこと、そしてそのために行動することがいかに簡単ではない課題であるのかも痛感させられるものでした。でも、私たちが生きていく限り…というよりも、人類が生存し続けるためには避けて通れないことでもある…そして、子どもたちに対する責任から逃れてはいけないとも思う…ここにもまた「新しい生活様式」をつくっていかなければならないんですよね。きっと。

そして、行政はもっと市民への啓発活動というか、地球温暖化に対する理解を広めることと、そのために私たち一人ひとりができることをわかりやすく伝えていくことなど、ある意味…諦めずに取り組んでいくことが何よりも必要で大事なことであることもみなさんとともに共有できたような気がします。ちなみに、環境政策課長と係長も同伴してくださったので、私たち委員会メンバーとともに話を伺うことができたのは何よりだったと感じます。

今だけを見れば、何とか凌げ、逃げ切ることができるかもしれませんが、「そうはなりたくないな…」あるいは「そうしてはいけないな…」という想いを共有し、広げていくことで私たち一人ひとりからの意識を変えていくこと。ここがまず優先かもしれません。トヨタ西東京カローラのみなさま、今日はありがとうございました。

12月議会 補正予算は全会一致で可決。

昨日の本会議はスムーズな進行で、今日は休会でした。「明日は休み…」と思ったとたんに、肩がに入っていた力がふーっと抜けた感じにもなるのですけれど、夕刻からオンラインのセミナーでいつも難解すぎる内容でついていけていないのに、途中であちこちから連絡があったりで、対応していたために…途中から、ホントに置いてきぼり感…学校の授業が分からない、ただただ黒板(今は黒板はほとんど使わないのか?)をボーっと眺めていたときと同じ感じです。大学時代のドイツ語の授業みたい…。

昨日は市内の障がい者団体ネットワークの「たまげんき」のみなさんがお弁当マーケットを開催していたのですがあいにくの雨。同じ会派のしらた議員におつかいをお願いしてしまった昼休みでした。自分なりの身体のリズムと健康法があるため、お弁当は持参しているので、かわりに「クッキーとか何か」ということで、クリスマスブーツをゲットしました。かわいらしい。この中にスノーボールが入っています。

口の中でホロホロって溶けてくれるクッキーですね。多摩市の手土産「桜ぽるぽろん」を思い出します。そういえば、最近…「多摩市のお土産」とこだわる機会が少ないので買ってないなあ。

さて、昨日の補正予算はものすごい争点になるようなことがあったわけでなく、淡々と質疑が行われて全会一致で可決。新型コロナウイルスワクチン接種3回目に関わる予算も計上されていました。ただ、一点…多摩中央公園の大規模改修工事にかかわる予算については質疑が分厚く行われた気がします。「多摩中央公園」を核において「多摩センターの街が変わる」ということのようですが、そのキラキラ感というのかワクワク感に欠けているような印象。「市民が知らない。もっと市民とも公園のリニューアルのことを共有してほしい。」というご意見はホントにご尤もと思うわけです。

そして、多摩中央公園をプラットホームにしながら、そのエリアをマネジメントする組織を立ち上げていくことが予定されていて、その事務所はパルテノン多摩の5階のかつてシティサロンだったスペースを活用するようです。組織設置に向けての目的というか、お題目はとても立派なのですが、やろうとしていることの壮大さに誰がどこまで気がつき、今後のビジョンをきちんと描けているのかなあ…とかちょっと懸念事項もあり。今後、注意深くというよりか、引き続き、関心をもってフォローしていかなければならない課題です。

「生まれ変わった多摩中央公園」
「生まれ変わったパルテノン多摩」

こんな表現を耳にもしますが、とても厄介な表現だなとも感じます。公園は公園だし、パルテノン多摩はきっとパルテノン多摩であって、生まれ変わったとしても、その本質は変わらない。税金で維持されているパブリックスペース。

今日は会派で打ち合わせをして、明日から始まる委員会で審査する条例や陳情などについての議論。会派内でも結構、いろいろ意見もあったり、意思疎通の難しさもあるので…やっぱり対面で話さないといけないなあと痛感。市議会は明日から委員会が始まります。

12月議会 一般質問⑤

今日で議長を除く25名の全議員の一般質問が終わりました。今日は自民党の山崎さんが「パートナーシップ制度」のこと、質問することになっていたので注目していました。多摩市でも来年の2月からスタートする予定になっています。「家族制度を壊す」として慎重姿勢であるべきで、導入するべきではないという市民からの意見もあり、陳情も提出されています。でも、社会全体としては「多様性」を認め合うことの大切さ、お互いに受容しあうことの必要性が言われていることを考えると、私には違和感もなく、こうした制度を「必要としている方々」の存在を無視することはできないと思っています。この制度の導入に関して言えば、市長は点数稼ぎとかそういうことではなく、おそらく本心から制度の必要性を理解していると感じます。「世の中全体を変えていくというようなことではなく、今、周囲から理解を得られないことに困っている人たちに手を差し伸べていきたい。少数者、弱い立場の人たちが堂々と生きていける環境を整えるのが政治の役割」っておっしゃっておられましたね。「人権平和平等」といった価値に対してはかなりこだわりを持っておられると思います。

 

山崎さんは同時に、この定例会で提案されている「子ども若者の権利保障」という視点も盛り込まれた「多摩市子ども・若者の権利を保障するとともに支援と活躍を推進する条例」についても「子どもたちが権利ばかりを主張するようになってはならない」という立場から、釘を刺しておられましたが…市長からは「パートナーシップ条例も子ども・若者の権利保障の条例に関しても、家族や結婚のかたちを脅かすようなものではない」との姿勢を明確にされたことは心強いことですね。

 

子ども・若者の権利保障については、条例の必要性を問われたところで部長が「今後、市の施策の根拠となり、取り組みに拘束力を発させるため」と答弁し、「子どもの権利保障や育ちの支援に対し、安定的に継続的に事業を継続させるため」と述べてくだり、同感…と思う一方、個人的には「子ども・若者」ということで、「おおむね30歳までを対象」とする条例であるところにスッキリ感が欠ける気がしますが、内容は随分と苦労して練り上げられたなあと思っています。

ところで、話は変わりますが、チャンス・フォー・チルドレンさんが活動10周年を迎え、記念誌(今日の写真)をお送りくださり、今日は記念イベントとして10周年の振り返りをするオンラインセミナーがありました。サポーターなどではない私にもちょっとしたご縁があり、ご案内をいただきましたので、ありがたく参加させていただきました。「家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的」としている活動には深く共感するものです。渋谷区や国立市でもスタディクーポンの事業が始まっていますが、多摩市でも導入してほしいなあと思うのは、いわゆる「学習塾」だけではない、学びの場を選ぶことが可能だから。セミナーでスピーチくださった卒業生(かつてスタディクーポンを利用し、大学へ進学し、今は立派な社会人)の方が「学ぶって、『勉強』だけではないと思う。習い事とかを通じても学ぶことができて、スタディクーポンだと選べるところが魅力」っておっしゃっていました。その通りと思います。「教育格差」が「学力格差」とだけ結び付けられてしまうと学習支援の選択肢が「塾」になってしまうのですが、きっとそうではないですね。「世の中勉強だけではない」というのに、どうしても学習支援だけに偏っている取組みは見直ししていきたいものです。チャンス・フォー・チルドレンの取組みはとっても魅力的。一定の研修を受講して子どもたちのフォローをする大学生たちの「ブラザー・シスター制度」の仕組みも有効だと思います。年齢の近いナナメ上にいる大学生たちが「知らず知らず子どもたちにインプットされていき、大学に行ってみたいなあ」というような子どもたちの選択肢を増やすことにもつながるとの話も伺うことができました。

多摩市でも単に条例は制定しただけ…に留まらず、そしてまた、次なる展開が「まずは、計画策定」になってしまわぬよう具体的な支援の動きをつくっていってほしいと期待するものです。

 

ということで、山崎さんの質問を通じて、感じていることを書き綴っていただけで長ったらしくなってしまいました。山崎さんに続く、壮士の会の斎藤さんは教育問題を取り上げておられました。千葉教育長が東愛宕中学校長でいらした時代にピアティーチャーとしてご一緒していた経験談など伺うことができました。千葉さんのそのユニークさをぜひ教育長として発揮してほしい‥‥私が願うのはただそれだけ。

その後、なぜか自民党と一緒の会派で活動するようになった遠藤さん。来年4月の市長選挙に立候補するようなことをほのめかしておられます。最近、しらた議員と一緒に朝の駅頭活動をやっているのですが、その時にも「挑戦をしていきたい」ということを演説されておられるので「そうかなー」と思っています。遠藤さんは「議会の活性化」をしていきたいと考えておられるようですね。それは必要なことですが、「活性化」というのはどういう状態のことを言うんでしょうね。実は議論分かれるところかもしれません。

「議会基本条例に基づいて、一般質問の場を盛り上げたい。議論をしたい。そのためにも市長には反問権を行使してほしい。するべきではないか。」と述べておられました。確かにその通りとも…むしろ議員側があまりにも無茶で根拠のないようなことを主張するだけの質問などの場合、市長に対し「反問権を行使してほしい」と思うこともありますね。「なんか、言いたい放題だなあ」と思う発言が時々の時々…飛び出すこともありますし(あ、自分も含めてですね)。

ただ、一般質問というのはどこまで行っても「議員の意見開陳の場」にしかならず、それゆえ、退屈ですし、まあ「好き勝手言ってるだけだな」と私でさえも感じることもあり(もちろん、それは議員同士、お互い様)、何というか…質問している議員本人だけが必死なだけの時間にも見えてしまう(私の自覚するところ)。「議会ではなく、一議員の意見として聞いてもらいたい」と思いながら、私もいつもやり取りをしています。一方、もちろん一議員、一個人の意見に過ぎないとしても、「組織」として役所が取りまとめてきた意見などには欠けていた視点など追加していくことができたり、あるいは方向性などについてもっとより良く修正することはできるだろうな…とは思いますが。

副市長が「一般質問は議論をするだけの場ではないと思っている。確認をしたりすることもある。」ということで、「行政は組織として対応し、議員は個人として質問をしている。本当に議論を深めるということを考える時、議会にもいろいろな意見があることを思えば、一議員とだけではなく、『テーマ』を決めて、複数の議員の皆さんと意見を交わしていく方がより良いのではないか」っておっしゃっていたのには同感ですね。ま、そういう視点を踏まえて、多摩市議会では「委員会が議論を深める場であり、議員どうしのやり取りを活発にする場」という位置づけになっているのですが(一応…)。

 

そもそも「議会どうあるべきか」‥‥議員一人一人の資質向上も問われると思っていますし、そこは自分自身常に意識をしておかなければならない点。まだまだ私も足りていないなあと思っていますし。行政の職員さんは、(もちろん人によりけりとは言え)自分の職務に忠実に必要な情報に特化して収集しているし勉強もしていますし。市民からの要望事項を伝達するだけでなく、多摩市の政策としてきちんと作り上げていく作業に議員として加わりたいと思うと、それなりに自分自身も勉強しないと、ホントついていくの大変なんです。

 

後半は公明党の池田さん、本間さんと質問が続きました。池田さんが触れられていた「高齢者の運転免許自主返納」のことは「ぜひ、推進してほしい」と思えてなりません。高齢者ドライバーの事故のニュースを聞くたびに、我が両親のことを心配してきたわけですが、やっと自主返納してくれたので心配事が減っております。多摩市の場合には、公共交通を便利に使うことができますが、とはいえ、…バス停から自宅までの坂道とか階段とか…「縦移動」の問題はまだまだ解消されているとは言い難く課題ですが。本間さんが質問をされた「産後ケア」についてですが、ここは妊娠期からの保健師さんのフォローから始まり、支援を進めていくところかなと感じています。妊娠、出産をお一人で抱え込まなければならない環境にある女性の支援をするという意味でも大切ですね。私の場合も両親、特に母の支援があっての「現在」なので。過去の記憶はどんどん遠のいていきますが、心身ともに必要な支えが得られる環境がなければ、仕事など続けることは難しい。

今日のハーモニークラブのお弁当はこちら。豚肉の生姜焼き…とてもいい香りがしていました。途中までお手伝いしただけですが、雨の中でも足を運んでくださる方々に支えられている活動でもあります。ハーモニークラブの活動の良いところは「子どもたちのためにやってあげている」というよりも、「やりたいからやってる」という人たちの集まりであるところ。すごい自主的なんですよね。つまり「子どものため」というよりも、「自分のため」に活動をしている面もあって、私も週に一回だけのお弁当づくりとか子どもたちの学習支援を通じて、逆に日常にはないエネルギーをもらっている感じなんです。「ありがとう」って思えます。

明日は、補正予算が審議され、条例提案などが行われる予定です。明日の朝は雨かなあ…。雨だと駅頭活動中止できるので、ちょっとホッとします。

 

12月議会 一般質問④

週末は東京タワーの近くまで出かけたり、昨日は環境学習セミナーの最終回に参加をし、気象予報士の村山貢司さんの「地球の気候変動と私たちの暮らし」をテーマにした講演を伺う。多摩市民環境会議のみなさんと協働で実施する位置づけの環境学習セミナーはもう14回目を重ねるということですが、そのクオリティを考えると「もう少し参加者を増やせるような工夫を!もったいない!」とまとめのところで受講生から述べられた感想のとおりですね。村山氏の講演内容は「地球温暖化によって気候が変わり、もたらす災害も様変わりする(すでに、線状降水帯、豪雨と様変わりを実感している)だけでない。」…猛暑が続けば、人間が外出することもままならなくなり経済活動も停滞を余儀なくされることもあるかもしれない、大干ばつなども起こり農林業、もちろん水産業にも大影響がもたらされ食糧不足危機も深刻になるかもしれないなどなど…穏やかな口ぶりながら、私たちの暮らしへの多大な影響を危機感を感じさせてくれるものでした。「防災」という視点でも聞く価値ある内容でした。

 

そう、地球の温暖化、二酸化炭素排出を(実質)ゼロにしていく…やっぱり、「気候危機」で「気候非常事態宣言」なのです。

 

ということで、今日は午後から一般質問を行いました。「気候非常事態宣言への取組み」については、「生物多様性」に着目をしてどのように具体的な行動を起こしていくのかを問いました。「地球温暖化対策」と「生物多様性への取組み」は双子の関係にあると言われてきましたが、生物多様性のことにはなかなか光が当たってこなかったところで、国も本腰を入れて「30by30」(生物多様性についての国際目標。2030年までに地球の表面積30%以上を保護区にする国際的取り組み。)に向けたロードマップを描くとしています。国の動向、そして、現在進行形にて、生物多様性地域戦略の改定を進める東京都の動きも見つつになりますが、「多摩市」として「多摩市」を主語にした具体的な動きを作ってほしいことを要望しました。

 

今日は、私よりも前の順番で質問をされた共産党の大隈議員、公明党の荒谷議員も「気候非常事態宣言、温暖化対策」取り上げてくださいましたが、「市単独で取り組むには限界がある」…国や東京都としっかり連携をしてほしいとおっしゃっていました。その通りですね。「市だけで取り組む」にはあまりにも重たい課題とも言えます。ただ、国や東京都の動きを待ってからということではなく、「多摩市」として考えていく姿勢、現実に向き合い、ある意味、ぶち当たりながらやらねばならないこともたくさんあるように思うのです。

 

やっぱり、最後のところでは、「地球環境を守っていかなければならない。子どもたちの未来のために。」と市民一人ひとりの意識に訴えかけ、理解してもらい、納得もしてもらい、そして市民一人ひとりの行動変容を結び付けていくことが求められると思っていて、そのために市民に最も身近な行政ができることがまだまだあるような気がするのです。諦めずにやっていくことは大事。「気候非常事態宣言」のことを市民に知ってもらうための啓発活動、例えばポスターなどの作成にも取り組んでいきたいと既に答弁もされていますが、ぜひ「訴えるデザイン」「伝えるデザイン」にもこだわってほしい。ポスター掲示する場所をイメージして多少のデザインを変えることもできそうに思います。

 

いろいろ言いたいことを詰め込んで質問をしましたが、6月議会にも使用したパネル再び登場で「SDGsウエディングケーキモデル」にて、「健幸都市」の実現はその基盤を支える「気候非常事態宣言」の取組みの上に成立するもの…ということを説明し、市長からも理解を得られたことはよかった。昨日の村山さんの講演どおりのことを繰り返しただけの話しであり「人間の社会活動を支える」地球環境こそ重要…なのです。

 

また、今日は教育についても質問を行い、教育長として初の議会に臨む千葉さんに答弁をあえて求めました。ずーっと昔、千葉さんが教育委員会にいらっしゃったときに予算決算では質疑応答とやりとりをしたことがあるのですが、多摩市の特別支援教育、もっと機能を発揮する教育センターをつくるための改革などなど…過去を辿れば、多くのことを千葉さんから教えていただいたのです。多摩市内中学校長から教育長への抜擢ということで、私はぜひ「学校現場を知っている」という強みを多摩市の取組み、教育課題の解決に生かしてほしいと思っています。私たちには見えていない、「現場からしか見えてこない」課題があるに違いないからです。子どもたち一人ひとりの「よりよく生きる」を応援するための教育環境をつくるためにぜひ奮闘してほしいです。

 

市長からも千葉教育長に対する期待を述べていただいたのですが、「現場感覚を発揮してほしい!」とのことでした。今回はわざわざ再質問にも「学校現場を知っている」あるいは「校長としての経験を踏まえ」という感じで、すべての私の再質問には千葉教育長からの答弁をもらえるように工夫をしてみて、それに応じていただいたのですが、これは千葉教育長に対する歓迎の意味を込めておりますので…悪しからず…。議会の答弁ルールとしてはかなりイレギュラーだったかもしれません(答弁する行政にとってという意味で)が、教育長にはあらかじめ、質問したことを伝え、答弁に立っていただくことができました。ありがたかったです。

 

「うちにもサンタクロース来ないかなー」

ということで、今日は共産党の大隈さん、公明党の荒谷さんの質問もとてもテンポが良くて聞きやすかったです。荒谷さんが「保健所を増やす」ということについて、現状をきちんと分析していくべきだと指摘をされていたりして勉強になりました。また、地域の国会議員や都議会議員とも連携していく視点を大事にしてほしいと市長に要望しておられましたが、その際、やっぱり「政権に近いかどうか」という立ち位置がものすごい重要なのかもしれない‥‥などと感じてしまいました。でも、市長には地域から選出されているすべての国会議員や都議会議員に対し、誰かだけを重宝するというよりは、すべての方に多摩市のためにご活躍をいただけるよう「等距離」を基本姿勢にしてほしいとは思っていますけれど。

私に続く、共産党の板橋さんからは「住まいの心地よさが人の心に与える影響がある」とも述べられていて、共感します。同じく共産党の安斉さんの「特別支援教育」に関する質問も頷ける指摘ばかりでした。どちらかというと多摩市教育委員会が東京都教育委員会の考え方、教員配置に関する今後の方針に右往左往させられているのが現実…はっきり言って、「都議会でも、もっと頑張って」と言いたかったけれど、それはグッと堪えました。とにかく「子どもたち一人ひとりによってより良く」を追求してほしいですし、安斉さんが「特別支援教育というのはオーダーメイドの教育だと思う」っておっしゃっていてこちらにも深く同意するわけですが、特別支援教育というのは本来は全ての子どもたちが受けることができるものなんですよね。

今日のまとめ。「未来をつくる教育」「未来を守る環境」…やっぱり、この二つを軸にした政策を推進していきたいなあ。

12月議会 一般質問③

マンションのエントランスもすっかりクリスマスになっていて、もう12月なのかと思うだけで「一年間、何やっていたっけ」と思い出し、インターネットのアンケートで「この一年間で、一番印象に残っている出来事は?」と尋ねられたりして、しばし記憶をたどるわけですが、つい最近のことも忘れがちで、もう遠い昔のことにも感じ、さらには、一番とか二番とかつけることも難しいくらいの記憶力。

さて、今日も一般質問で5名が質問しました。生活者ネットワークの岩崎さんは「レンガ坂の改修工事」にかかわるユリノキの伐採に関し、「残せるところはなるべく残してほしい」という住民からの意見をもとにして質問。私もこれについては「ちょっと、その工事を待って…」という声もあったものの、今から計画変更をかけていくことも難しいこと、また、ユリノキについては樹木医診断によってかなり具合がよろしくないという判断も下っているとの結果も踏まえれば、伐採は致し方ないなと自分の中では納得せざるを得ませんでした。もともと街路樹をどう大事にしていたのか、今までどのように手入れをしてきたのかにも深くかかわり、どちらかというと、個人的には「街路樹の維持管理の手法」のことをより重視したいという考えですね。今後、街路樹をいかに保全していくか…従来通りを踏襲していてはいけないんだろうなって感じています。そして、自分たちが適切に管理できるだけの分量の街路樹にしていくことも含めて考えていかないとって思います。街路樹一本の保全にも(もちろん樹種によって異なるとはいえ)、税金が使われていくわけであって、自然を保護というか一本の木からも、私たち人間の暮らしにもたらしてくれる恵みに感謝し、愛情をもって接していくことが原点ですね。

続く、自民党の桐木さんの質問はさまざまな文献、論文などを読まれているのだなあと感じさせられるような内容なのですが、いつもとても内容が高度なので、ちょっと理解するのが難しいところあり。専門用語については、答弁する側の部長さんたちもちゃんと理解できているのかなって思うこともあるのですが、やりとりが成立していることにむしろ感心させられるのです。新型コロナワクチンの接種については既往症があったり、アレルギー疾患があったりして「接種できないと勘違いしている人がいる」と指摘し、もう少し丁寧に啓発をすべきだと促しておられました。適切に情報を提供をしていくことを否定はしませんが、答弁にもあったとおり「一人ひとりによって状態や状況も違うので、医師と相談しながら決めていくことが大切」というのが一番いいでしょうね。最終的には「自己決定」が大切。

生活者ネットの岸田さんからは「高次機能障害」に関する話題で、これも私にはちょっと馴染みがない分野なので勉強しなければならないなと思ったり、その後、自民党の飯島さんの質問では「市制施行50周年についてもっと市民を巻き込んでいくべき。先人に対する感謝が受け止められるような内容にもしていくべき。」とのご意見が述べられ、「子どもたちにとってランドセルは必須なのか」という観点も含め、ますます高価になっているランドセルの経済的な負担を減らすための提案などがありました。

私、市制施行50周年については、もちろん一つの節目であることには間違いがなく、式典などを執り行うことや記録誌を取りまとめることなどは必要かなと思いますが、「だから、市民とともにイベントで盛り上げてお祝いし、市民も50周年を迎えたことを祝う必要がある」みたいな感じなくてもよいのかなあと…これは、ホントつぶやき程度の個人的な思い。

飯島さんのランドセル問題については、とにかく重たい荷物を背負って…ひっくり返るのではないかと心配になるような小学校1年生とか…いますし、身体が大きい小学校6年生にはランドセルが小さすぎるような子どももいたりしますし、「必ずしもランドセルでなくてもよい」という考えがあってよいとは思います。いずれにせよ、あの重たさを解消できることが必要なのですが、私の子ども時代も今も…毎日の時間割を整えるという行為は変わらずですね。いずれ教科書もなくなり、すべてタブレット端末一つになってしまう時代が来るのかもしれませんが、今すぐとはいかないでしょう。「ラン活」というそうですが、ランドセル購入のために2年くらいかけて、みなさん選び抜くという話し…すでに今の時期、再来年に入学する子どものためのランドセル選びが始まるのだとか。赤と青だけでなく、色とりどりのランドセルになり、おしゃれな模様入りなど…少子化のなかでランドセル業界の生き残り策というのか、選ばれるランドセルになるための努力を感じます。

「選ばれるための条件」「選んでもらえる理由」などを考えていくというのは街づくりにおいても欠かせない視点。多摩市は50周年を機にどう取り組むのか・・・ですよね。ここにこそ、節目を感じる意味がありそうです。

最後、共産党の小林さんが「多摩市の上空がアメリカの飛行訓練に使われるのはとんでもない」って…その通りですね。

12月議会 一般質問②

さつまいもをそのまま置いておくと…ということで、同じ会派の折戸さんから器ごとお裾分けをもらったのに、全然…育ちません。折戸さんのさつまいもは…。

気長に待つしかないのかもしれませんが、水が切れないようにちゃんと見張っておかねばなりませんね。気を抜くと、すぐに弱ってしまいます。

今日も一般質問でした。多摩市議会は議長を除く全議員が一般質問をするという…「そんなの当たり前でしょ!」というのは多摩市議会の常識ですが、他市の議会では全く異なるとも聞いていますし、区議会などは議員数も大きいので毎回全員が質問することの方が難しいという事情もあるとも聞きます。とにかく多摩市議会の議員はある意味、そういう点からすれば、マジメと言えるのかもしれません。

トップバッターは共産党の橋本さん。聖蹟桜ヶ丘駅東口に駅員さんが常駐しなくなったことに対する市の見解を問うていました。子どもたちや高齢者、障がいをお持ちの皆さんに対するあり方として考えさせられるという発言でした。民間の鉄道事業者のことですし、行政としてはなかなか口をはさめないとも思うものの、確かにインタホンで呼び出せば西口側の駅員さんが駆けつけてくれるにせよ、親切か不親切かを問われれば、後者になってしまいますね。そのうち、利用者も「慣れる」のかもしれませんが。鉄道事業者も楽ではない経営環境に立たされている時代です。行政からお願いすることはできても、それ以上のことにまでは踏み込めないでしょうね。見解を問いただすことの意味はあっても、その先へと動かしていくことはなかなか難しそうです。もう一つ、永山駅構内の通路不具合のことを指摘されていましたが、大雨などによって水たまりができて危険な個所などは目につきますよね。ホント、一日でも早く解消してほしいというのは利用者のいちいち口には出さない思いだと感じています。ここもあくまでも民間企業管理のところであってお願いベースにしかならないのかもしれませんが「公共の空間」であることを踏まえ、行政がどう立ち位置を示すかは大事だなと感じています。

ところで、一般質問というのは、議員それぞれが「意見開陳する場所」であり、自由に発言できることが原則であることに変わりはありませんが、正直、ここは「多摩市議会」なので、まるでミニ国会さながら、「国会の焼き直し」のような議論が展開されるというのはいかがなものかと思います。確かに、18歳以下の子どもたちに10万円を給付する件については、所得制限は付与されたにせよ、ご意見さまざまあるのはその通りだと思っています。ただ、多摩市行政の立場としては、国で決まったことを「事務」としては粛々とやりこなすだけなんですよね…。すでに先だって、全会一致にて関連予算については可決されているのに、今更ながら、「愚策!」などと言い放たれるというのもいかがなものかと思います。だったら、補正予算にも「反対」してもらい、筋を通してもらわなねばと思います。一方では「子どもへの給付金に賛成」をしておきつつ、「愚策」というのはあまりにもあまりにも‥‥です。

国会レベルではいろいろな論戦はあったとしても、そこが自治体に降りてきたところで同じように批判だけしても、建設的なやりとりができないのが事実。なので、国政の立場はいろいろであっても、補正予算としては全会一致で可決するわけですね。「あれは愚策だから、多摩市ではやりません」とは言えませんから。

また、大阪では小中学校の学校給食の無償化が実現したということで、日本維新の会の取組みを紹介しながら、藤條さんが市長に対し「改革なくして成長なし」、「学校給食の無償化のために行財政改革をせよ!」などと迫っていましたが、さすがに私…他の議員と同じように声を荒げてしまいましたね…「だったら、どこを改革すべきなのか。学校給食無償化のために必要な予算、試算では約4億円の捻出のために、何を減らせばいいと思うのか示してほしい!」って。4億円というのは、あくまでも保護者の方から「食材費」としていただいている部分であって、多摩市の場合には「学校給食センター運営費」というのは別にあり、永山と南野の調理所の年間の費用は職員人件費までを含めると約7億円です。無償化というのは魅力的ですし、子育て支援策としてもアピールにはなりますね。でも、今でも低所得の世帯からは給食費を徴収していないことは頭に置いておきたいですね。

市長が「学校給食という一点だけで多摩市の子育て政策や施策を評価しないようにお願いしたい。」との趣旨で答弁をしてくれたので実にスッキリ。その通りです。俯瞰的に物事を捉え、政策判断していくことを私たち議員も忘れてはならないですね。

それにしても、一般質問で財源の話になるとき、「国や東京都に補助を求めて」という声があったり、「軍事費を減らせばいい」というような発言に結びつくこともあるのですが、もちろん国や都からの支援を求める提案はまああったにせよ、軍事費減らすことに対しては市議会レベルでどうこうできるものではなく…「ここで議論することは全く馴染まない」感じ。「ここは市議会なのに。」と思えることも多い。

いずれにせよ、「無償化」は税金の使い方を変えるという意味で一つの考え方であるとは思います。しかし、無償化というのは決して「タダになった」ということではないので。子育て世帯が手元にて実感できる負担がなくなることの効果はありますが、でも、お金には色がついていないので、結局どこかで誰かが負担していて、巡り巡っては自分たちも負担し、納めた税金が使われていることは意識しておきたいです。

今日は午後からは私以外のフェアな市政のメンバー3名が続けて質問しました。会派内では一般質問で何を取り上げるのかまで調整はしていないので、どんな提案や意見がなされるのかなあと…たぶん、メンバー同士でもちょっとした緊張があるかもしれません。折戸さんの認知症、介護予防については「ふまねっと運動」の提案ですが、介護予防体操には実にいろんな種類があるようですね。飽きずに楽しくやれるものがあれば、一つのものでなく選択肢が増える方が良さそう。高齢のなっても社会とゆるやかにでもつながっていけるような参加の場は必要ですね。高齢社会の伸展は財政的な面からも重たくのしかかることは一目瞭然…2015年と比べれば、介護保険の給付費が約1.2倍にもなっていまして、約76億円が昨年は約92億円になっていると。この傾向はまだしばらく続いていくでしょうね。「不可避」という言葉がぴったりです。みなでここの負担も分かち合っていかなければならない。厳しい時代になりますね。

白田さんが指摘したことの中で重要なのは「多摩市の医療」に関すること。病院の経営も今後厳しくなっていくことを見通す必要があり、多摩市として病院に対する助成をするのであれば市民に説明できる基準を持つべきと主張されていました。その通りですね。日本医科大学多摩永山病院の移転建替えに対する多摩市の考えや姿勢を問うものだったと理解していますが、答弁から理解できたのは「日医大多摩永山病院は特別な位置づけ。利益の出にくい政策医療を担っている。」ということのようでした。これはあくまでも一つの理由になるのかもしれませんし、そこに多摩市が補助金を出す根拠を求めていきたいということかなと思います。すでに、政策医療を担っている点で国や東京都から助成されていることを念頭に置きながら、他の病院との比較を知りたいところですね。病院経営の状態をいかに分析し、理解するのか…ここ専門的視点も求められそうです。

大野さんからは私たちが今までこだわってきたコンプライアンスの重要性にも触れる内容で質問がなされたとおり、これからますます財政的にも厳しい状況が見通せるわけであり、行政のみでなく私たち議員もさらに問われる姿勢なのではないかと受け止めています。「他人のふり見て、我がふり直し」という気持ちで臨みたいものです。

最近また、オンラインでのセミナー参加などをしておりますが、今日も応援している会社さんの話しを聴くための場に参加。改めて「自分自身を問う」ことの必要や大事さを認識しましたね。そして、「正しさ」だけをぶつけ合うのではなく、ぶつかり合いの中から生み出されるものを大事にしていきたいということも。まさに「答えのない時代」を生き抜くために必要な心構えかなあなんて思った次第です。明日は金曜日でやっと週末が見えてきました。ちょっとホッとします。

12月議会 一般質問

なぜ、これは「水曜日のネコ」なのかなあ…。久しぶりに見つけたので購入してみましたが。今日は水曜日、今日から師走で12月。本日からいつも通りに一般質問が始まりました。

一般質問、トップバッターは自民党の松田さん。議員になる前にシルバー人材センターの職員をされていた経験をお持ちです。「インボイス制度」によってシルバー人材センターの経営に影響があるのではないかと指摘されていました。「インボイス制度」…なかなか耳慣れない。前回の議会でも共産党の橋本さんが取り上げておられましたが、私は勉強不足分野だなあと思いながら、今日のやり取りも耳にしておりました。松田さんは、多摩市のシルバー人材センターは前理事長が経営改革をずんずん推進され、全国的にも注目されることにも触れていましたが、「笑顔があれば、うまくいく」とおっしゃっていた前理事長のことを思い出しました。

次に発言された篠塚さんは多摩ニュータウンの再生や尾根幹線の整備に関連し、南永山小学校跡地の活用に対する考え方を質しておられましたが、市側が「跡地について暫定活用する方向性」を示したことに対し、「暫定活用という活用の仕方で本当にいいのか?」と疑義を投げておられたのはご尤もと思います。「まちづくりとしてどうしていくかを考える必要がある」というのは「おっしゃるとおり」という感じ。「暫定活用」というのは、なんかその場しのぎというのか、今だけを考えて便利使いしているだけの話で、中長期的な視点で考えるとプラスにはならないことの方が多いのではないかと…これは、多摩市の今までを見ているとなおさらそう思えてなりません。「暫定的」が「暫定的」ではなくなってしまう…同じことを繰り返すべきではないでしょう。

また、篠塚さんの質問で、来年度の保育所入所申請について、まだ具体的な数字は精査中としながらも、「申請者は減っている」ことが明らかになりました。保育所運営に対する補助金は入所する子どもの頭数によって決定するという仕組み。つまり、定員割れとなってしまうと保育所側はその分の補助金を得ることができず、経営的には苦境に立たされてしまうのです。もともと「定員」に合わせて、必要な保育士確保をしているわけですから…。特に0歳児の場合には、子ども3人に対して保育士を1人配置することになっているため、年度当初に0歳児定員が満たないともなると大変なのです。今年度当初でもこのことはかなり問題になっていました。新型コロナウイルスの影響もあるとの話でしたが、決してそれだけでもなさそうな。今後、さらに少子化が進むことを思うと、就学前の子育て施設経営(保育所のみならず…幼稚園なども含めて)が厳しくなっていくことが予想されます。市としても対応が迫られていくことと思います。

続いて、公明党の渡辺さん、三階さんの質問でした。渡辺さんの質問では連光寺6丁目に新しく開園する予定の「農業公園」の運営について農福連携の視点を取り入れること、「がんサバイバー」の対応、特に医療用ウイッグに対する補助が求められ、三階さんからは気候非常事態宣言をふまえて「エシカル消費」の推進や若者支援の視点からの質問が行われました。三階さんが「TOKYOふたり結婚応援パスポート」のことに触れておられ、「それって何」と思わず、調べてしまいました…。このパスポートは、いわゆる…多摩市が取り組もうとしている「パートナーシップ制度」を利用したいと願う皆さんにも使うことのできるものになっているのかしら?…が気になりました。

いずれにせよ、質問のやりとりを聴きながら、「なるほど…」と学ぶことが多いのですが、農業公園として開く新たな公園もいい公園になってほしいですし、がんサバイバーへの支援も検討してみることは大事だと思いますし、エシカル消費は広げていくための啓発は欠かせないですし、若者を支援することも大事…しかし…そこに伴う財源をどう捻出していくかですね。

今日最後の質問者の社民党のいぢちさんは「中央図書館」のことを取り上げていました。とても丁寧に図書館政策のことをやり取りされていましたが、答弁する側の教育部長が政策推進のベースとしていく考え方は「スクラップ&ビルド。青天井ではないことを踏まえて、市民と合意形成をして、よりよい図書館づくりをしていきたい」という極めてまっとうで、当たり前の答弁を何度となく繰り返していたことがやたらと印象に残りました。図書館の充実を求める方たちからは期待も大きく、希望も夢も膨らんで当然…でも、すべてをかなえることは難しいということで、いぢちさんはそのことにも理解と納得を示されながら質問をされているようでした。図書館政策というのは中央図書館だけのことでなく、地域図書館含めた全体のことをどうしていくかをまず決める必要があると思っていて、そこに対する見解がいまいちあいまいになっている点が私にとっては最大の気がかりなんですが。20万冊も蔵書がある立派な図書館ができ、その運営には今まで以上にお金も必要になっていく…。負担するのは私たち市民ですね。「図書館政策」に対して、どれだけの重きを置いていくのか。「地域図書館を縮小し、中央図書館を建設する」ではなく、「地域図書館も維持しながら、中央図書館を建設する」と方針転換したことに対する回答は明らかになっていないという事実を見逃すことはできないはずで、「中央図書館をより良くしてほしい」と訴える前に、きちんと総括しておくべきこともあるような気がしてなりません。

今日は、オンラインで「日本トイレ協会」の方にお話を伺うことができ、とっても有意義でした!災害時のトイレ対策、やっぱりもっと真剣に考えておかないといけないと思います。仮設トイレが避難所にやってくるまでには少なくとも3日はかかるということ前提にした各家庭での備蓄の必要性はもっと伝えていく必要がありそうです。

明日も一般質問です。新型コロナ以来、直接の傍聴はできないので、ぜひインターネット中継などご活用いただければ幸いです。