心くばりをしながらの「見守り」。

聖蹟桜ヶ丘駅西口広場の自然エネルギーを活用したイルミネーション。土曜日に点灯式が行われましたが、私は伺えず。で、私は…本日開催の一ノ宮児童館、桜ヶ丘児童館、東寺方児童館、連光寺児童館と合同で実施の点灯式に参加してきました。18日土曜日まで、子どもたちが作成したかわいらしいランタンが飾られています。

児童館と子どもたちとのつながりはこうしたイベントを垣間見ることで見えてくる。児童館職員さんと子どもとの会話、保護者との会話から感じられることがあるのです。17時の点灯前から準備の様子も見ておりました。聞くところによると、1年目、新人職員さんが中心になり、企画をしていったとのこと。点灯をした後には、ちょっぴりだけSDGsに触れた解説コーナーもありました。子どもたち真剣に聞いていました。でも、あっという間に日が落ちることを実感し、それとともに寒さがズズンと身体にしみ込んでくる感じですね。点灯式の前は「ちゃんと日が暮れてくれるかなあ…」なんて心配になりましたが、17時にはすっかり遠目には人の顔がよくわからなくなり(マスクもしているし余計に)、そこに、やわらかな光がじんわりと灯った時にはうれしかったですね。

ほわっと広がる輝きを感じられるよう、点灯式の前にむしろ周りから明るく光を当てて…点灯式では明るい光を消す…そうすると、暖色系の光が浮き上がってくる感じで。

キラキラして、明るすぎるイルミネーションよりも、タクシー乗り場のところで「おかりなさい」と迎えてくれるやさしい光だなと思いつつ、心ほっこりとしながら、会えていなかったお友達とも会えたりしてうれしいひとときでした。

「よい時間だったなあ…」と思いながら、その後に参加をしたのは聖蹟桜ヶ丘駅周辺地区の商店会、自治会、青少年問題協議会地区委員会のみなさまを中心に開催された「客引き対策意見交換会」。駅周辺の空き店舗スペースに「ガールズバー」が出店し、もともとあった2店舗が6店舗に増えていることを踏まえ、改めて駅周辺環境を考えていく必要があるという商店会の方の問題意識に端を発し、開催される運びになったようです。多摩中央署の方の出席もあり、都議会からも石川良一都議、多摩市議会からは飯島議員、松田議員、本間議員、白田議員、そして私と同席させていただきました。

商店会のみなさまを中心に、すでに市行政にも申し入れなどを行っているようで、市側も実施をしたというパトロール(?)の報告もありましたが「悪質な客引き行為」に該当するような実態は把握できなかったとありました。個人的にはパトロールをした時間帯のこともあるのかと思いますが、駅のすぐそばには住宅地もあり、お住まいの方からは「客引きで嫌な思いをした」という声も寄せられていることもあり、実際に今日の会に出席されていた自治会会長さんからも実感こもった日常の一端についてのお話しもありました。市が把握をしたとする実態も「つぶさに見て」ということにはならなさそう。様子を見て、正しく状況を掴むことが求められそうです。

こうした客引き行為などについては、他の自治体でも目を光らせていくための条例制定がされているところもあります。今日の会には小田原衆議院議員の秘書の方も出席されていて、立川市の「客引き行為、勧誘行為、客待ち行為、つきまとい行為及びピンクちらしの配布等の防止に関する条例」を踏まえた現状について報告をしてくださったので参考になりました。実際にはパトロールなどをするにも「トラブルにならないような対応を心得ておく必要がある」という助言もあり、お店側の営業行為であることを意識しつつ見守りを進めることが必要なこと、その際には「美化活動」も合わせて行っていることが紹介されました。

そして、また、客引きなど問題は聖蹟桜ヶ丘駅地区だけのことではないとし、多摩センター商店会長さんも同席をされていました。多摩センターでも同じような行為はチラホラ見かけることもありましたね(コロナ禍になり、今はあまり夜は出歩かず…現状を把握できているわけではないです)。多摩センター商店会長さんからは「ただ単に(通行人に)声をかけただけでは、客引き行為にはあたらない」という判断になる…ということで警察に相談された結果の共有もありました。店舗側も客引きと言いますか、お店の案内のティッシュ配布のために道路使用許可も得ているようなので、「取り締まることの方が難しい」という印象を受けました。営業妨害をすることは許されないですからね。

とはいえ、「聖蹟桜ヶ丘駅地区が築いてきたり、守ってきた環境が阻害される可能性もあり、今後も、空きビル空き店舗スペースにガールズバーなどが相次ぐ出店‥‥とならないようにはしたい。」とする意見には頷けるものがありました。(ガールズバーは風営法の適用外で「居酒屋」扱い)

石川都議からは「客引き防止などの条例の実効性というのは、『抑止力』が生まれること」という発言があり、妙に納得するところもあったのですが、実際には客引き行為を取り締まる根拠がきちんと説明されなければならず、ましてやそこに権力行為を働かせるともなると、慎重にならねばならないのは事実。合理的理由もないのに、むやみやたらに権力行使するとなれば、そちらの方が問題ですからね。「権力を発動することは簡単ではない」ということでしょう。そのために慎重な対応が求められるという点は当然だと思います。

 

「立っているだけ、声掛けをしただけ」というだけでは取り締まりの対象にはできません。もちろんティッシュを配布するだけの行為も。「迷惑」を感じたとしても「迷惑行為」になるかどうかの判断でさえも、厳密であってしかるべきなので、「私にとっては迷惑」というだけでは理由にならないでしょうね。

 

まあ、時間帯もジャンルも違いますが、毎朝駅前で演説している議員もまた…「迷惑行為でしかない」と評価される場合もあるでしょうし。

ただ、やはり、「歯止め」というのか街のイメージ、聖蹟桜ヶ丘駅は多摩市の玄関口ともいえる場所なので、ここのイメージダウンにつながるようなことは避けたいものです。そのための対策や対応策があれば取り組みたいですね。むしろそれがイメージアップになるのであれば積極的に取り組むことも必要でしょう。

同じ駅で一方では子どもたちの手づくりイルミネーションがあり、一方に広がるのはとても寒い中で営業活動をしている若い世代の姿。同じ駅なのになあという複雑な思いも入り混じります。同じ駅でも切り取る「断面」によって見えて方が変わってくるとも言えます。いろいろあって面白いという評価もあるのかもしれませんし、街にはいろいろが必要という意見もあると思います。が、でも、やっぱり「住み心地を優先」にしたまちづくりを進めていくための客観的な観点から全体を捉えた「聖蹟桜ヶ丘」をどんな風にしていきたいのかを考えていきたいですし、ただ、何でもかんでもを排除するというのには違和感がありつつも、「子どもたちにとってより良い」を大切にした雰囲気の維持は優先にしたい…これは個人的な意見です。同時に…若い世代、寒い中での営業活動に生活がかかっている人たちもいる…ここにも深く考えさせられるものもあり、別な観点からの課題として受け止めたいとも思います。

 

今日の意見交換会では、まずは、「対策協議会」を設置し、地域の皆さんでパトロール活動をしていく予定、また、市にも何らかの対応策を求めていくような方向性が確認され、終わりました。私個人は「排斥、排除」ではない取り組みで、マナー守られるまちができると良いなあと思うものです。これは理想的過ぎるか…。地域の方の取組みを見守りながら、私自身のできる範囲にて、ともに考えたり、協力していけるところなど見つけていきたいと思っています。もう一度、「多摩市犯罪のない安全なまちづくり条例」も読み直してみよう。

意見交換会のあとのパトロールとごみ拾いの活動、ありがとうございました。駅前地区に落ちていたゴミが拾われるとやっぱり「美化活動大事だな」を実感しますね。みなさまおつかれさまでした。