12月議会 一般質問④

週末は東京タワーの近くまで出かけたり、昨日は環境学習セミナーの最終回に参加をし、気象予報士の村山貢司さんの「地球の気候変動と私たちの暮らし」をテーマにした講演を伺う。多摩市民環境会議のみなさんと協働で実施する位置づけの環境学習セミナーはもう14回目を重ねるということですが、そのクオリティを考えると「もう少し参加者を増やせるような工夫を!もったいない!」とまとめのところで受講生から述べられた感想のとおりですね。村山氏の講演内容は「地球温暖化によって気候が変わり、もたらす災害も様変わりする(すでに、線状降水帯、豪雨と様変わりを実感している)だけでない。」…猛暑が続けば、人間が外出することもままならなくなり経済活動も停滞を余儀なくされることもあるかもしれない、大干ばつなども起こり農林業、もちろん水産業にも大影響がもたらされ食糧不足危機も深刻になるかもしれないなどなど…穏やかな口ぶりながら、私たちの暮らしへの多大な影響を危機感を感じさせてくれるものでした。「防災」という視点でも聞く価値ある内容でした。

 

そう、地球の温暖化、二酸化炭素排出を(実質)ゼロにしていく…やっぱり、「気候危機」で「気候非常事態宣言」なのです。

 

ということで、今日は午後から一般質問を行いました。「気候非常事態宣言への取組み」については、「生物多様性」に着目をしてどのように具体的な行動を起こしていくのかを問いました。「地球温暖化対策」と「生物多様性への取組み」は双子の関係にあると言われてきましたが、生物多様性のことにはなかなか光が当たってこなかったところで、国も本腰を入れて「30by30」(生物多様性についての国際目標。2030年までに地球の表面積30%以上を保護区にする国際的取り組み。)に向けたロードマップを描くとしています。国の動向、そして、現在進行形にて、生物多様性地域戦略の改定を進める東京都の動きも見つつになりますが、「多摩市」として「多摩市」を主語にした具体的な動きを作ってほしいことを要望しました。

 

今日は、私よりも前の順番で質問をされた共産党の大隈議員、公明党の荒谷議員も「気候非常事態宣言、温暖化対策」取り上げてくださいましたが、「市単独で取り組むには限界がある」…国や東京都としっかり連携をしてほしいとおっしゃっていました。その通りですね。「市だけで取り組む」にはあまりにも重たい課題とも言えます。ただ、国や東京都の動きを待ってからということではなく、「多摩市」として考えていく姿勢、現実に向き合い、ある意味、ぶち当たりながらやらねばならないこともたくさんあるように思うのです。

 

やっぱり、最後のところでは、「地球環境を守っていかなければならない。子どもたちの未来のために。」と市民一人ひとりの意識に訴えかけ、理解してもらい、納得もしてもらい、そして市民一人ひとりの行動変容を結び付けていくことが求められると思っていて、そのために市民に最も身近な行政ができることがまだまだあるような気がするのです。諦めずにやっていくことは大事。「気候非常事態宣言」のことを市民に知ってもらうための啓発活動、例えばポスターなどの作成にも取り組んでいきたいと既に答弁もされていますが、ぜひ「訴えるデザイン」「伝えるデザイン」にもこだわってほしい。ポスター掲示する場所をイメージして多少のデザインを変えることもできそうに思います。

 

いろいろ言いたいことを詰め込んで質問をしましたが、6月議会にも使用したパネル再び登場で「SDGsウエディングケーキモデル」にて、「健幸都市」の実現はその基盤を支える「気候非常事態宣言」の取組みの上に成立するもの…ということを説明し、市長からも理解を得られたことはよかった。昨日の村山さんの講演どおりのことを繰り返しただけの話しであり「人間の社会活動を支える」地球環境こそ重要…なのです。

 

また、今日は教育についても質問を行い、教育長として初の議会に臨む千葉さんに答弁をあえて求めました。ずーっと昔、千葉さんが教育委員会にいらっしゃったときに予算決算では質疑応答とやりとりをしたことがあるのですが、多摩市の特別支援教育、もっと機能を発揮する教育センターをつくるための改革などなど…過去を辿れば、多くのことを千葉さんから教えていただいたのです。多摩市内中学校長から教育長への抜擢ということで、私はぜひ「学校現場を知っている」という強みを多摩市の取組み、教育課題の解決に生かしてほしいと思っています。私たちには見えていない、「現場からしか見えてこない」課題があるに違いないからです。子どもたち一人ひとりの「よりよく生きる」を応援するための教育環境をつくるためにぜひ奮闘してほしいです。

 

市長からも千葉教育長に対する期待を述べていただいたのですが、「現場感覚を発揮してほしい!」とのことでした。今回はわざわざ再質問にも「学校現場を知っている」あるいは「校長としての経験を踏まえ」という感じで、すべての私の再質問には千葉教育長からの答弁をもらえるように工夫をしてみて、それに応じていただいたのですが、これは千葉教育長に対する歓迎の意味を込めておりますので…悪しからず…。議会の答弁ルールとしてはかなりイレギュラーだったかもしれません(答弁する行政にとってという意味で)が、教育長にはあらかじめ、質問したことを伝え、答弁に立っていただくことができました。ありがたかったです。

 

「うちにもサンタクロース来ないかなー」

ということで、今日は共産党の大隈さん、公明党の荒谷さんの質問もとてもテンポが良くて聞きやすかったです。荒谷さんが「保健所を増やす」ということについて、現状をきちんと分析していくべきだと指摘をされていたりして勉強になりました。また、地域の国会議員や都議会議員とも連携していく視点を大事にしてほしいと市長に要望しておられましたが、その際、やっぱり「政権に近いかどうか」という立ち位置がものすごい重要なのかもしれない‥‥などと感じてしまいました。でも、市長には地域から選出されているすべての国会議員や都議会議員に対し、誰かだけを重宝するというよりは、すべての方に多摩市のためにご活躍をいただけるよう「等距離」を基本姿勢にしてほしいとは思っていますけれど。

私に続く、共産党の板橋さんからは「住まいの心地よさが人の心に与える影響がある」とも述べられていて、共感します。同じく共産党の安斉さんの「特別支援教育」に関する質問も頷ける指摘ばかりでした。どちらかというと多摩市教育委員会が東京都教育委員会の考え方、教員配置に関する今後の方針に右往左往させられているのが現実…はっきり言って、「都議会でも、もっと頑張って」と言いたかったけれど、それはグッと堪えました。とにかく「子どもたち一人ひとりによってより良く」を追求してほしいですし、安斉さんが「特別支援教育というのはオーダーメイドの教育だと思う」っておっしゃっていてこちらにも深く同意するわけですが、特別支援教育というのは本来は全ての子どもたちが受けることができるものなんですよね。

今日のまとめ。「未来をつくる教育」「未来を守る環境」…やっぱり、この二つを軸にした政策を推進していきたいなあ。