児童館50周年おめでとう!

勤労感謝の日くらいは…市内でのすべてのイベントはお休みしたらいいのに…とも思ったりしますが、毎年この日は青少年問題協議会諏訪地区委員会の地域清掃。中学生を中心にして、小学生も参戦、先生、保護者と地域の皆さんといつものように清掃活動。今年は「タイワンクズ」の育つ勢いが半端なく、特に諏訪中学校校庭南側の入り口付近は「タイワンクズ」が巻き付いた木がかわいそう。一緒に清掃活動をして、ごみ拾いをしていた荒谷議員と「これは、ちょっと教育委員会にも対応をお願いできないものかなあ‥‥」などと付近の点検をしておりました。

そして、永山北公園の「まるっとじどうかん」に足を運んできました。多摩市立児童館50年を記念して、市内児童館10館が集結して開催。個人的にもとても楽しみにしていたのです。先週、児童館スタンプラリーをやっていて、「まるっとじどうかん」の準備が着々と進められていることを垣間見ていたこともあり、ホントにワクワク。

しかも、開催場所が永山北公園で、永どんも参加しているというのがポイント!多摩市児童館の「あそんじゃ王子」とコラボしたステージなど、MCをつとめているのは若手の職員さん。去年の「児童館アウトドアフェス」でも、職員さん同士がつながり、交流しながら、多摩市の児童館ならではの「場づくり」に取り組んでいて、今年はその輪がさらに広がった感じ。

前回の大谷戸公園とは異なり、駅から近い永山北公園で開催でしたので、行き交う人々にも見守られながら、50年の歩みを重ねてきた児童館がお披露目されたような雰囲気もあり、図書館や公民館側からも「何かやっているみたい」と覗きに来てくださった方もおられたよう。とてもよい空間が出来上がっていました。子どもたち用に準備していた配布物も500ほどあったようですが、あっという間に無くなってしまう勢い。この盛況ぶりには主宰した側のうれしい見込み違いとも伺いました。参加者からは「来年もやってほしい…」という声まで聴こえてきました。

 

児童館はコロナ禍のとき、各館でかなり頑張って動画作成をしていた印象がありますが、今回も告知動画はかなり出来映えがいいというか、面白い。出演者の顔を知っているから余計に面白いのかもしれませんが‥‥今日のステージイベントでも児童館10館、10レンジャーは大人気だったようです(見れなくて残念)。

お天気に恵まれたこともありますが、永山北公園は子どもにとって心地よいサイズ感というか、会場全体を見回し、キョロキョロできるスケールがいい。そして、うるさすぎない空間で子どもの姿を眺めているだけでもあっという間に時間が過ぎていくというか、公園のベンチに腰を下ろす高齢の方の姿を見ていると「非日常なのに日常」で、イベントが日常に溶け込める雰囲気があったのは、ステージパフォーマンスなどもうるさすぎなかったからだと思います。一般的には、こうしたイベントも、ついついステージパフォーマンスなど音量を大きくしがちでもありますが、それに嫌悪感、嫌がる人もいますから。子どもも。

児童館が企画運営で行政が主催しているわけなので、商業ベースなものとは一線を画し、まさに児童館のコンセプトである「誰でもおいで(お金が無くても遊べるよ)」になっていて、華美にごてごてしていないのが本当に良くて、それが他のイベントと区別できて、まさに差別化できるところ。昨年の「アウトドアフェス」の時にも思ったことですが、本当はこうしたイベントが大事で、「多摩市の顔が見える」になっていくと思います。「子育てを育てるまち」を掲げている多摩市がどんなことをやっているんだろう…が可視化される。

「おさんぽアニマル」で風船に装飾して、持ち帰ることができる工作ブースや木の実などをつかったクリスマス飾りづくりなどは大人気で、帰り道にも、かわいい風船を片手に、お散歩している親子の姿をポツポツ見かけました。こうして持ち帰ることのできた作品は家に帰ってからも「今日は、楽しかったなあ」を振り返ることができるアイテムですね。

ところで会場には「みらいへのメッセージボード」があり、「つぎの児童館イベント」に子どもたちから(大人も)の声を集める工夫もあって、「子ども参画」とか「子どもの声を聴く」もちゃんと実践されているところにも職員さんたちの感度の良さがありますね。それも、みんなの意見も見れるところがいい。

以前、上述したとおり、こうしたイベントを通じて、職員さんたち同士の交流があり、そしてまた日常では伝えきれない児童館職員としてのノウハウなど互いの学び合いにもなっていると聞いたことがあるのですが、きっと、今回もいろんな意味で「職員力底上げ」につながるような場面もあったのではないかしら?…と勝手に推測。

これからの児童館どうあるべきか…についても、やっぱり、これまでの積み上げを無視することはできず、そのベースの上に築かれていくものですから。これは単なる市民向けのイベントと…いうだけではない、重要な開催意義があるのだと捉えています。

そういえば、「温故知新」ですね。「くらしに、いつもNEWを」とかっていうキャッチフレーズもあったこと思い出しました。「子育てを育てるまち」でも「くらしに、いつもNEWを」でもまあ、どちらでもよいですが、いずれにせよ、まちの歴史、そしてまた、児童館で言えば現場の職員さんたちが重ねてきた歴史を丸無視するようなことはできず、そこを再評価しながらも、少子化時代にどうあるべきかをきちんと議論し、方向を見定めていくべきです。

児童館は必要。しかも、直営で必要なんだと思います。地域によっては、民間委託とか指定管理者とかで運営されていて、それなりに上手くいっているところもあるでしょう。でも私は、児童館は「直営だからできる」を見極めておかないと、「子ども政策」の柱そのものがやせ細る気がしています。保育園、幼稚園や学童クラブでは存分に民間の力を借りているので、児童館は数の維持よりは「直営を維持」を念頭にして、どうあるべきかを考えていくことが望ましいと思っているのです。そして、「ただ、減らすだけ」であっても困る。きちんと質、その内容もしっかりと充実させていく必要があります。

こうしたイベントでも感じるのですが、やっぱり「チームワーク」なんですよね。全部の児童館が直営だからこそできることがあるはずです。もちろん、それを束ねていくところの要があってこそ!とも言えますが、「だから、できる」があります。

そんなわけで、プレイベントだった児童館スタンプラリーにも参戦し、10館全部を制覇しましたので、缶バッジ3つもらってきました。あ、そう、ゴールドカードも作れるようなので、せっかくなので諏訪児童館で作成しにいくつもり。

こうしたイベント開催までの苦労やら、何やら・・・開催当日しか見ていない私にはわからないことも多い。でも、やっぱり、このイベント開催までに重ねてきた協議や準備があって、今日に至っていることを思うと拍手拍手拍手であって、「ありがとう」ですね。児童館が地域に感謝しながら、私たちも直接、児童館に感謝を伝えられるような場所になっているのは本当にいい。児童館Tシャツを着ているスタッフ、職員さんたちの顔が見える。顔がわかるはやっぱり大事です。

「行政がやらなくてもいいこと」「民間でできること」をどんどん民間や市民シフトにしているなかにあって、がっつり行政が主催するイベントの良さがあったと思います。「行政があえてやったほうがいいこと」もあります…を再認識。ま、今日のイベントもガッツリ、児童館だからできたはず。おつかれさまでした。

新百合ヶ丘のイルミネーション。夜空に映えていました。