いつかの山の景色。いいなあ。行きたいなあ…しばし現実逃避中。
今日は一般質問の2日目でした。同じ会派の白田さんからのスタート。私が6月議会で取り上げた「気候非常事態宣言について」の質問を後追いして、フォローしてくださるような内容で、SDGSウエディングケーキモデルも登場。多摩市で初めて「環境基本計画」を策定したのは平成13年のこと、2001年ですね。もう20年前になるのですか…と思いますが、ちょうど策定された「環境基本計画」の冊子をもとに、新人研修を受けたのが平成14年で2002年なので、私もちょっと印象深い。しかし、振り返ると…決してあっという間とは思えない年月が経過していることに愕然とするものです。当時、「環境基本計画」で市民認証(市民が評価する)の仕組みを入れたことは画期的であって、市民参画を進めていきたいという市の方針にとても合致していて、感激したことを覚えています。(その時はまだ自治基本条例も制定されていなかったので。いわゆるPDCAを市民も共にやっていくって、ものすごい斬新でした。)
白田さんの質問に対し、答弁された浦野副市長もまた、多摩市初の「環境基本計画」策定の担当者だったこともあり、その当時の心意気を懐かしく振りかえりながら、「ここ20年で大きく変わったのは、50年とか100年に一度の大雨とか、災害が増えている」という認識を示されました。誰もが実感することだと思っています。そして、その要因が地球温暖化、地球環境の悪化であることも頭では理解していて、大量生産大量消費にも要因がある(しかも先進国の)こともわかっているはずなのですが…。でも、私たち一人ひとりの「自分事」にすることの難しさ…20年間ずっと啓発をし続けても、環境は悪化の一途を辿っているという…なんか、もう、よくよく考えたら、泣きたくなります。
気候非常事態宣言の内容を踏まえて、環境部にもしっかりと地に足を付けた取組を進めてもらいたい、頑張ってもらいたいですが、市長と議会と共同で宣言したからには、議会も市の取組みを後押ししていく責任は大きいですね。
白田さんに続く、大隈さんは市民活動に必要な基盤として、公共施設にWi-Fiの環境を整えることを要望していましたが、今のところは経費のこと等も考えてすぐには実現できないような感触の答弁。ただ、時間の問題でいずれはどこにいても無料でインターネットに接続できるような環境になっていくんだろうなあ…と思うと、複雑な気持ちになるのは、電磁波と健康の問題もまるで無視することはできないと思うからです。電磁波過敏症は当事者でなければなかなか理解もしてもらえない問題でもあり、とても厳しい。なかなか認知もされず、取り上げてももらえないことですね。
伊地智さんは「ハウジングファースト」の実践のことを質問されていて、私も「住まいと人権」については考えさせられることも多くある一方、多摩市の財政力だけでは対応できないことの一つのような気がしていて、難しいな…と感じます。やったほうが良いこと、本当ならやるべきことであっても、できないことも数多くある。憲法の25条で「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」があるとされていて、それに基づいて生活保護や生活の支援が行われているわけですが、「最低限度の生活」の基準を示すのは国であって、自治体としてはそれを拠り所にするしかないというか、そうすることが一番間違いはないとも言えるので、その点からも「多摩市独自色」は出しにくそうですね。もしかしたら、独自策などで「最低限度の生活」に多摩市なりのプラスαというのか、基準を与えることが違うのかもしれない。ここは議論がありそうですが、財政的にはやっぱり厳しく難しいのが現実です。まあ、財政にものすごい余裕があればまた話は別なのかもしれませんが、福祉分野における施策の充実はやっぱり国の方向性や国の施策、あるいは都に連動するもの。
だから、国の政治の在りようこそ問われるのです。
荒谷さんが取り上げた「障害者理解や合理的配慮について」は、多摩市でも去年の7月から「障がい者への差別をなくし共に安心して暮らすことのできるまちづくり条例」が施行されていますし、その考え方含めて、一つひとつ実践を重ねていくこと、また、市民に対する啓発にもさらに力を入れて取組んでいくべき…というのはその通りであって、啓発活動こそ、市民に身近な自治体=多摩市が得意分野として取組めることとも言えます。
とはいえ、「啓発」こそ難しいというのか、意外と手強いこともまた事実ですね。地球環境に対する向き合い方をはじめ、啓発をしてもしても…なんか、効果が見えないというのは…「投票に行きましょう」とどんなにか呼びかけても、投票率が全く上がらずにダダ下がりになっている現状とも重なります…。それでもめげずにやること、やり続けなければならないので、そこに知恵と工夫が求められます。毎年毎年、単なるルーティン作業でチラシなどを作成しているようなことでは困りますね。
やっぱり、せっかく啓発チラシをつくるのであれば、「より多くの人に手に取ってもらえるように」を心がけ、センスの良さを感じるチラシ、広報を心がけていきたいものです。そして、そのデザインする力こそ…外部に任せるための予算がないとすれば、市職員スキルの一つとして求められるものになっていくでしょうね。「このデザインいいなあ」と思えるチラシを集めてきて、見よう見まねで作っていくとスキル上がるんですよね。まあ、その作業が好きか嫌いかというのはあると思いますが。
以前、環境部に足を運んだ時、よい広報誌を作るために…と「デザイン術」を勉強するための分厚い本が置いてあったことを記憶していますが、「努力しないと!」という意識を感じられますし、その気合いというか気持ちには拍手拍手ですね。
明日も一般質問が続きます。