12月議会 一般質問5日目 パルテノン多摩のこと質問しました!

あえて大きく載せますが…。あれって、思いますよね。苦肉の策の「多㋮」なのかもしれませんが…。こうした表記はなんだか「多摩センター」のブランド価値を高めるベクトルには向かないというか…何とも残念な感じです…という市民からの感想が寄せられ、さすがに私はここまで注意を払って見ていなかったのですが、なるほど…唖然とする。感性の問題ですが、この略字は気持ちのいいものではなく。

今日は一般質問の5日目で4名が質問に立ちました。私はトップバッターで「多摩市の文化振興とパルテノン多摩について」を質問。文化振興については、今後、文化施策を進めていくために条例を策定していく方向が見えてきましたので、アートカウンシル的な機能を果たす評価機関の設置をしてほしいことを特に強く要望しておきました。条例内容については検討委員会が設置され、議論していくことになっているのであまり多くを深堀してはいけないと…一応配慮してみましたが、必ず入れてもらいたいのは「評価」の視点。

そもそもこの30年間、文化芸術振興を担う拠点として運営してきたパルテノン多摩に総額約267億円もの税金を投じてきて、それに対する評価がなされているとは言い難い状況があるので。議会もチェック機関として役割を果たし切れなかったとも言える…という自戒を込めて、私は専門家が加わり、そこに投じた費用と成果を評価しなければ、いけないと感じています。文化芸術施策の評価というのは相当程度の専門性がない限り、評価するのが難しい。全国の事例のみならず、海外のことにも見識があって、そのうえで、私たちの現状に意見が述べられ、助言が欲しい。

「自らが文化芸術の専門集団」というプライドは必要だと思うものの、しかし、パルテノン多摩を担ってきた多摩市文化振興財団の30年間・・・市民はどう評価しているでしょうか。井の中の蛙ではなく、客観的な評価がなされ、そのうえで、これからの発展を考えていきたいと思います。専門家集団は、時にはそこにあるプライドが邪魔するというのか、「何もわかってない人たち、専門家でもない人たちに言われたくない」…と本来、聞き入れるべき指摘などを受け止めることすらしない…という場合も多々あり。そういう意味で、評価するにもそれなりの実力を伴う方々に力をお借りするしかないと思うのです。民間企業が自己資金で運営しているホールや博物館ではなく、多摩市民の税金で運営しているという事実をしっかりと認識してもらわないと困ります。その意識をどう活動に還元していくか、そのためにどれだけ財団自身が自己改革を進め、財団の職員一人一人が研鑽を積むかにかかっていると思います。

「多摩市文化振興財団が素晴らしいから、絶対に存続してもらわないと困る」という市民の声…一人の声でもいいから聞いてみたい。もちろん、その理由は問いますけれど。

そうした認識のもとにこれからのパルテノン多摩の運営についてもいくつか質問。いくつか質問というよりか、休館中の現在からリニューアルオープン後ということで、「多摩市文化振興財団+パートナー企業3社」が担うことで特命で選定されたので、それに関連して…私の思いの丈というか、不安な気持ちを吐き出しておきました。既に審査結果報告書はその議論の経過をまとめた要点録と共にホームページにも掲載されています。市は「基本的な管理基準を満たしている」と受け止めて、改善事項などについて積極的に意見をいただくことができた…としていますが、そもそも評価委員会が下すべきは「管理基準を満たしているかどうか」であって、「基本的な管理基準」ではないんですね…という表現に込められている意味を問わざるをえないということです。基本的に「管理基準を満たしている」であれば、まだ理解できますが、わざわざ「基本的な管理基準」としているわけであって、日本語としては随分ニュアンスは異なりますから。

そのやり取りについては、あえてここには書きませんが、この報告書には「提案内容に具体性がない、見えてこない、疑問が多い、非現実的、独創性がない」「今後、指定管理料を削減する見込みがたてられていない」というような…目を疑うような言葉が並んでいて、正直、今後のパルテノン多摩を任せていいのだろうか?と危機感を抱くしかなかったというわけ。今更、他の事業者を選ぶということにはならないことを思うと、相当程度の改善をしてもらわなければ、市民に対する顔向けができないと私は思っています。正直、報告書にこれだけのことが書かざるを得ないわけですから、相当程度ひどいとしか思えません。普通はここまで書かないはず。つまり、ここまで書いておかなければ、選定委員会もあとから問われるということですね。恥をかくというか…。

ぜひ、そのことを「財団+パートナー企業」である共同事業体の皆さんに深く深く認識していただき、自覚もしていただいて…もっとしっかりと‛ねじ巻き’してもらわないと。そしてその役割が行政…。まあ、私としては、所管であるくらしと文化部の担当者の皆さんに(温かく)エールをお送りしたつもりです。

答弁した部長は「今でも相当厳しくいろいろなやりとりはしている」とおっしゃっていましたが、今年度は休館中にもかかわらず「250,000千円」もの予算で業務委託されているわけであって、その委託業務が遂行されていなければ、あるいは発注者である市に対する成果が上がってこないとするならば、きちんと精算行為をしてもらわねばいけません。そしてもちろん、共同企業体がやりきれていない業務については所管のくらしと文化部職員に肩代わりしてもらわねば困ります。はっきりいって、私が手元にある資料などをいろいろ突き合せたりした限りにおいて、そもそも多摩市文化振興財団の組織はPDCAを回せていない。まずは、その点からしっかりとチェックを入れてほしいものです。

 

…ということで、長々と書きすぎました。今日は私の後には、共産党の橋本さん、フェアな市政の大野さん、生活者ネットワークの岩崎さんが質問をしました。橋本さんの質問した「子どもの健康」については「ブルーライトカット」問題にも触れておられましたが、1人1台タブレットになって子どもたちの眼への影響は心配されることですね。大野さんからは障害者差別解消に関わり、当事者と接する場を設けることで職員のスキルを磨くべきという指摘、岩崎さんからは「ジェンダー問題」にまつわり、大事な指摘がいくつも出されていたと思います。特にジェンダーのことについては、知らず知らずの刷り込み…って大きいと指摘されているのは周知のとおり。「ジェンダーレス」をどうするのか、私自身に縛られている意識があることに気がづくことから始まると思っていて、「気づきを促す場づくり」こそが大事なんですよね。

今日で5日間の一般質問が終わり、明日は補正予算などの審議です。自分自身の発言内容が「本当に市民のためになっているのか」を一つ一つ客観的に確認しながら、組み立てていく作業なので一般質問は何度やっても、緊張します。夕刻から、学習支援のボランティアに行ったらいつものように子どもたちが来てくれていて、一生懸命宿題に取組む姿があって、そこになんか癒されるわ~…という一日でした。