「実際に、行動している人の話しだったから面白く聞くことができた」

今日はいつもどおりの月曜日の朝…永山駅へ。「相変わらず、演説せずに人とばっかり喋っている」と私を横目で見ながら通学する娘に言われながらも、「今日から仕事を頑張ります」とわざわざ私のところに立ち寄って宣言してくれる顔なじみの皆さんといつもどおりに話をしてしまう。彼、彼女にとっては、きっとここで宣言することが一週間の始まりに大切なんだろうなあと思うのですが、「ちゃんと演説したほうがいい。」とも言われながらも、一方では「演説しても聞いている人なんていない。」というふうにも言われるところも難しいことですね。

さて、午前中は生活者ネットワークの岩崎みなこ議員が呼びかけをされたCAPの就学前プログラムの勉強会があったので参加していました。実際には3日間で子どもたちに行うプログラムをギュッと凝縮して見せていただきました。いらしてくださったのは「CAPハレノヒ」のみなさんです。就学前の子どもたちに「安心、自信、自由」という大切な権利のことをどんな風に伝えていくのか等、とても興味深く話を伺っていたのですが、途中から「打合せ」が入ってしまったので途中退席…最後まで参加できずに残念でした。

「権利」

これを子どもたちにわかりやすく伝える言葉として「してもいいこと」と置き換えていたところには「なるほど」と思いました。そしてまた、権利をとられそうになる、大人の言葉でいえば「侵害される」となるのかもしれませんが、その時には「悲しい気持ち、嫌な気持ち、困った気持ち」になることを子どもたちに伝えるとともに、「イヤ」ということの大切さも伝えていく…そして、子どもどうしでのトラブルなどがあって自分では解決できない時には、助けを求めていいということも同時に学ぶような内容になっていました。もちろん、助けを求めに行く先は、信頼できる周りの大人…となるわけで、子どもたちにとっては身近な先生やお父さんやお母さん、あとは、おじいちゃん、おばあちゃんでもいいんだよ…なのですが、児童虐待あるいはイジメなどのニュースを見ていると、なかなか厳しい現実があり、頼れるはずの大人が実は頼れなかった…みたいなことも往々にしてあるような気がしてならないのでした。このあたりは、行政にとっても課題になるところですね。

今日の勉強会で、最も聞いておきたかったのは「性被害防止」に向けた内容だったのですが、残念ながら聞き逃してしまったので、またいずれ機会を得て、学んでおきたいと思います。小さな子どもたちの場合、「顔が知らない人」から性被害を受けるというのはよほどのことがない限り考えられないことなのです。

午後からは「多摩ニュータウン再生プロジェクトシンポジウム」。今年で第6回目を重ねるのですね。毎回、基調講演にいらしてくださる方のお話は示唆に富んでいて面白いわけですが、今回が最も私にとっては役立つ話が聞けましたし、全体的にも今までで一番満足度の高く楽しめたシンポジウムでした。ちなみに基調講演は藤村龍至さんでした。実際に手がけておられる鳩山町のコミュニティ・マルシェのことをはじめ、とても説得力のあるお話を伺えたわけです。

そのことをズバリと言い当ててくれたのが市民委員として、基調講演の後の座談会で発言してくれた多摩市ニュータウン再生推進会議の市民委員の加藤さん。「藤村先生の話しはどうして面白く聴けたのかと言えば、自分で行動していらっしゃるからだなあと思った。」と。ホント、そのとおりで、単に知っている事例の紹介や研究発表で話が終わらなかったからこそ、ものすごく心に響く話だったのだと思います。住民とのワークショップなどの話しは、今までもいろいろな事例等聞いてきましたが、先生の場合は単なる研究者の話しに留まらなかったところが新鮮でした。建築家というスキルをお持ちだからこそ、取組めていることとも言えますが、ワークショップの結果をきちんと具体的な「カタチ」にしてしまうところがすばらしい。

それにしても、藤村先生と柴さんの対談はおもしろい。特に「今ある建築や道路の全部は建て替えることはできない。みんなが少しずつ我慢しなきゃいけない。つまり、日本の社会は大人にならなきゃいけないんですね。」という藤村先生のご発言には同感。ここに今、私たちはみんな悩んでいるんですよね…。

多摩市でもこれから…もっともっと、公共施設のリニューアルなども問題になる中、やっぱり、新しい発想で市民もともに考えていけるようなプロセスを取り入れたいものですね。そしてまた、新しい発想で取組んでいくために適切にサポートしてくれるような専門家の力を借りて…(藤村先生の鶴ヶ島プロジェクトのように)。これからの時代に必要な「カタチ」とはなにか?そのツクリ方そのものから、やり方、手法を変えていくことが求められていることを再確認した時間でもありました。

いずれせよ、「実際に行動している人」にならなければ、いけない…と感じさせられた昼下がり、得した気分になれたのはよかった。そして、またシンポジウムが終わってから、もう一度…市議会へ戻り、明日の瓜生小学校の社会科見学受け入れに向けての準備の最終確認。準備その他で最後の最後のところ、フォローするのはやっぱり事務局なんですよね。私もその後の予定があったので、ギリギリまで、準備を確認して帰路に。

議場見学に留まらない小学生の社会科見学の受入れをやってみるという心意気で取組んでいるわけですが…子どもたちの反応はいかに…かなりドキドキです。「やりましょう」と議会運営委員会で決まったとして、その先が…意外と大変なわけでして、2週間くらいのスピードで明日の授業受入れに向けた準備を進めてきました。誰が…って、若者プロジェクトの議員3名、飯島、大隈、本間議員と副議長と私と議会事務局で。とりあえず、できるところまででベストを尽くす…もっと、きちんと準備をすれば、もっとすごいことができるのかもしれませんが、明日はまずは2週間ベストを尽くしてやれたところで、ご披露することとなります…(実際の明日の進行などについても…準備してきたメンバー以外の議員にも協力はしてもらうとはいえ、明日初めて伝える感じで…)さて、どうなるやら。