自治体議会政策学会の学習会に久しぶりに参加。

自治体議会政策学会が主催の自治政策講座に参加。2日間の日程で行われるのですが、明日は公務があるので、今日だけの参加になりますが、「多様な人が暮らしやすいまちづくり」のタイトルで三浦まり先生と「教えてドクタープロジェクト」の話しが聞けるなら、一日だけでも参加したいなと思ったので。

冒頭のあいさつで、自治基本条例を制定するときにもお世話になった竹下譲先生が「自分たちの議会運営の在り方をもう一度考え直す必要があるのではないか」「議会では本当に議論が行われているか、一般質問は単なる議員の要望と提案事項に過ぎない。一議員の要望や提案事項を踏まえ、それを議員どうしで議論することが本来あるべき姿ではないか」とおっしゃり、目が覚まされる思いでもありました。そういう場は多摩市議会でも乏しいですね。議長以外25名の議員が一般質問をしますが、他の議員の皆さんの考え方などを聞いているだけに終始するわけで、「それって、どうなの?」と感じることに対しても、口を挟めるわけではなく。「意見開陳」ということで、一般質問は議員個々人の想いの丈を述べて終わり…。もちろん、私もいつも自分の意見を一方的に述べているだけですが。

その意見や提案事項は…結局、首長(行政)の裁量によって、〇△がつけられるだけですね。はっきりとその場で「×」をつければいいものであっても、「△」にしておくのがセオリーというか、行政の対応。「〇」の場合であっても「△」で答えるというのもまた、答弁する管理職のあるべき姿であり、お手本であり、セオリーなのかもしれませんが。

さて、三浦まり先生からのお話しは非常にわかりやすい。直接、ご講演を伺うのは初めてでしたが、本当に明解。「誰もが生きやすく取り残されない社会」をつくる出発点に「ジェンダー問題」があるという指摘はご尤もだなと。「ジェンダー主流化」の視点、多摩市でももっともっと見ていくことが求められるような気がしました。「女性の政治参加」の視点で言えば、多摩市議会の場合、女性議員も50%とはいかないまでも、半数近くはいますし、「男女差」をあからさまに意識させられるようなことがなく恵まれた環境にあることを実感しますが、まだまだ世の中、「オッサン政治」とも言われます。、特に国会の場合、女性は少数派。増やしていくことが必要。そして、地方に行けば行くほどに、「女性議員0」の議会もあるので、まずはそこから変えていくことも重要ですね。地域にある政治風土こそ重要で、地域が変わらなければ、国も変わっていかない…そんな印象を持っています。三浦まり先生の「さらば、男性政治」…前からも購入するかどうか迷っていたのですが、読んでみたいと思います。

諸外国は「クォーター制度」を導入しているのに、なぜ、日本はその導入に踏み切れないのか。三浦先生のおっしゃるように「政治的意思が弱い」という一言に尽きますね。まさに問われるのは「政治的な意思」。それを支えるのは私たち市民一人ひとりでもあるのですが。個人的にも「女性の政治参加」や「女性の自己実現」という観点はテーマにしていることなので、非常に勉強になったひとときでした。

そして、「教えてドクター」について。今更ながら、佐久市が取り組んできたことなんだと…知ったのですが、私はアプリの存在は知っていたので、とても興味深く、導入に至った経過など伺うことができました。一自治体の取組みが拡散されていく・・・誰もに利用できて開かれている。その発想も素敵です。アプリですから。

ただ、「アプリはあっても、結局、その活用をどうしていくか。医療の専門家がフォローしていかなければ、本当の意味でアプリが目的としている活用の成果があがりにくい」とも。「なるほど」と思いました。「教えてドクター」アプリは私の周りでも知られていますし、いろんな地域でも積極的に使ってもらいたいそうですが、「地域の子育て支援事業の一つとして使う」場合には、どうフォローアップできるのか?という視点が欠かせないということですね。個人的に勝手に自由に使うのとは別にして。

また、アプリを維持していくためには一定の費用が掛かること、コンテンツの充実をしようとすれば、それに伴う費用も。今後、DXなどでアプリを利用して…というのも、決して安くはないということで。頭に入れておかないといけないです。オリジナルとか、カスタマイズとかすればするほど…かな。

個人的感想。三浦まり先生と名刺交換された議員は少なく…「教えてドクター」について講演してくださった佐久医療センターの小児科医である坂本昌彦先生のもとに名刺交換に並んだ議員が多かった…ここ、自分的には印象に残った光景でした…。参加者は男性議員が圧倒的多数でしたからね…。