心がけだけでは、進まない。プラスチック削減。

環境講演会で「プラスチック削減と資源循環」のことについて、国立環境研究所資源循環社会システム研究室長をつとめておられる田崎智宏さんのお話を伺ってきました。なぜ、プラスチック問題が深刻であるのか、プラスチックのリサイクルではなくリデュースが必要であるということ、プラスチック代替品とされているバイオプラスチックもやっぱりエコではないことなど…とてもわかりやすい解説をしてくださいました。

こうした話しを聴くと、当たり前のことですが「納得」とは思うものの…じゃあ、その先に本当に私たちはどうしていけばいいのか?を考える時、途方に暮れてしまう感じがあって、田崎さんの講演にもあったように、やっぱり「元栓をしめていく」ことができなければ、太刀打ちできない感じ。プラスチックに囲まれた便利な生活を私たちはそんなに簡単に手放せません。「元栓をしめる」「元栓をしめない」は結局、つまるところ私たち一人一人の意識とそれに裏打ちされた行動にかかっていると言えます。私たちが消費者として「手軽、便利、簡単」と手放すことができない限り、「元栓」など閉まりっこない‥‥となんか諦めている自分がいるのが正直なところです。「つくる責任」「使う責任」…使わなければつくらなくなる‥‥つくるから使う…卵かひよこの議論になると思いますが、求められれば、応じる…なので、「元栓」を閉めることは今はとっても難しい。

それでも、市が「プラスチックを削減しましょう」と懸命にPRし、啓発活動をし、市民と課題を共有していくためにこうした講演会を開催し、地味な取組みを重ねていくことで、少しずつでも理解者を広げ、もちろん理解するだけでなく「脱プラスチック」を意識し行動する人を増やしていくことにつながるといいなと願うばかりです。エコプラザでの資源回収など、現状を見れば見るほどに、気が遠くなるというか、虚しくなることもきっとあるだろう担当職員の皆さんも気長に取り組んでいる姿を見ると、諦めてばかりもいられないなあ…と気持ちを奮い立たせてみるのですが。

田崎さんが「頑張りすぎると疲れてしまう」とおっしゃっていたように、「脱プラスチック」を意識して、徹底しようとすると…あまりにも窮屈で疲れます。プラスチックを絶対買わない…となると、何も買い物できないと思いますし。私個人は「なるべく、プラスチックを削減できるように、買わないように心がける」を実践していますが、正直…全然、プラスチックごみが減らない…ということで、「仕方がない」を言い訳にしている自分がいたりするのです。

 

そんなわけで、そういえば、12月からペットボトルの回収について「ふた、ラベルを外す」を徹底していくことになります。私としてはペットボトルそのものの使用を減らしていきたいのですが、また、それは別の話しになりそうですね。

 

とにかく思うことは「消費者」としての自分自身の在り方を考えてみることが必要で大切ということ。「消費者教育」と銘打ってわざわざ授業などしなくとも、自分たちの暮らしの中で知らず知らず身についていくのが「消費者の視点」だと思っているのですが、学校でしっかりと教え込まねばならなくなっている現状がそもそも問題で、そこにこそ‛教育’の課題が眠っているのかもしれませんね。