9月議会 一般質問4日目。

手のひらサイズの白桃!…こんなに大きい桃を見たのは初めてです。そろそろ、今年はもう白桃は食べ納めた気でいたので、とてもうれしいです。今日は自分の一般質問も終わりましたので、ホッとしますが…ホッとして、早めに帰宅して、ボーーッとしていたところに「決算についてのことなんですが‥‥」と職員さんから電話をいただき、休んではいられないなあと。考えてもみれば、本会議開催中になると、通常業務に議会対応もしなければならずで、職員の皆さんもいつもよりもしごとの 荷重が増えますね。慣れてしまえば、3か月ごとの定例会はルーティンになっていくのかもしれませんが。

さて、今日は4番目に質問の順番が回ってくるので、午前中はほぼ…今日の質問の一番最後に市長に答弁をもらうとして「何を聞くか?」を考えていたという…。

というのも、今回の私の質問は2012年の市長施政方針で述べられていたことをもとにして組み立てていたので、「市長はその時の想いをどう今も大事にしながら、市政運営をやっていますか?やってきましたか?」という内容だったのです。年月を重ね、しかも日々忙殺されていると初心を忘れがちにもなりますし…ということで、就任直後の所信表明演説やらにも目を通していたので、その当時の気持ちを持ち続けてほしい…というか、思い出してほしい…くらいの気持ちで質問をしておりました。

ちなみに市長が議会に初めて臨んだ時に述べておられたこと。私、すごく気に入っています。もちろん、だから、応援していたので(是々非々ですけれど)。

 私が市政に臨むに当たって重視していきたい基本的な考え方について3点申し上げます。
第一に、社会で弱い立場にある存在にしっかりと目を向けることこそが政治の役割であり使命であると、私は考えています。命の尊厳や人権を保障し、積極的平和を希求すことを基本的な姿勢として掲げていきたいと思います。今、学んでいる子どもたち、これから生まれてくる命、ハンディをお持ちの方、さらにはもの言えない動植物にまで幅広く目を配り、共生する地域社会を目指します。

第二は、公正で自由な社会を目指すことに貢献するということです。私は、良識ある自由に基づいた創意工夫により、活発な地域社会・市民社会の創造が可能になると考えます。お互いの価値観や意見の違いを認め合いながら議論することにより、よりよい判断を下していく。そのためにも、決定プロセスを重視するとともに手続の透明化を推し進めるなど、しっかりと合意形成を図る努力をしてまいります。

そして第三は、持続可能であるモデルを模索することです。私は、最少の経費で最良の行政サービスを提供できる効率的な仕組みづくりを意識して、市政に臨みます。これはいわゆる「小さな政府」や「大きな政府」という二元論を超え、本当に必要なところに迅速にサービスが行き届くよう、常に物事の本質を見きわめ、しがらみにとらわれず最適な仕組みの構築を目指すことです。多摩市がこれまで進めてきた行財政改革の道筋は踏まえながらも、さらに深刻化する社会経済状況、行財政環境に照らせば、改めてあらゆる計画について見直しをかけ、変化への対応を図るとともに、特にいわゆる箱ものの拡大については慎重に、スクラップ・アンド・ビルドの姿勢を基本としたいと思います。

ということで、この基本姿勢の三番目のところ。やっぱり大事なことだと思っています。目下、私の最大の課題は…自分自身の20年後あたりです。なぜなら、自分も65歳以上になりますし。「2040年問題」を今から意識した取組みを進めていくことが必要だと思っているので。高齢者が増える…だけでなくて、人手不足にもなっていく…あちこちで…。そしてその時、市役所はどうなっているか?…あるいはその時に備えて、市役所をどうつくっていくか…が問われていると思うので。これまでも様々な場面で使われてきた表現で言えば、「身の丈に合った」を考えておく必要があるのです。

そういう意味で、多摩市の「身の丈に合った」施設と言えるかどうか?

私は多摩市にとっては少し重たかったなと思いますが、今さらそれを言っても始まらない「パルテノン多摩」の存在も、過去から引き継いできた財産になるようにしていくために考えていく必要があります。今日の質問でもさらっとだけ触れておきましたが、昨年、再開館して以来…コロナ禍など理由はあったにせよ、「再開館記念事業」で実施した事業は約4000万円弱の赤字です。もちろん、市も危機感を抱いて、監督者の立場から助言などしているようですが。

私は公民館や児童館が年間チマチマと事業費を削り、それでも、職員さんたちが工夫をしたり、そのネットワークを活かしながら、努力されていることを思うと、パルテノン多摩の赤字がどうしても気になります。10の児童館・・・年間で約100万円の事業費。1館あたり10万円ということですから、どれだけの苦労があるか。例えば、超割引価格で講師を招くまでにつながりをつくるとか、ホント、その努力って…業務外の時間に行われていること。

パルテノン多摩だけが「多摩市の文化施策」を担っているわけではなく、子どもたちの日常もそのものが文化とも言え、児童館はそこに役割を果たしていて、公民館ももちろんのこと私たちの日常を支えていて、そこにも文化はあります。そう思えば思うほどに、「お金をかければいいというものではない」ということも思いますし、かといって「お金をかければ、いいものができる」という場合もあるので、そのバランスがとても大事ですが‥‥でも、「税金を使っている」意識で、「どう市民に還元していけるか」を忘れないでもらいたい。

昨年度のパルテノン多摩の事業実績を市民につまびらかに明らかにすれば、市民はどう反応するのか?…パルテノン多摩を無くすことができないからこそ、もっとよりよい施設づくりをめざすこと含めて、私たちは大規模改修をしたはずです。しかも約80億円。新しく4階にできた子どもの施設「オリーブ」はとても賑わっていて、好評ですが、肝心なのはそれ以外。そもそも「オリーブ」は純粋にパルテノン多摩の運営事業者がやっているわけではなく、多摩市子ども青少年部で引き受け、民間事業者にお任せしている事業ですし。

以前、パルテノン多摩の運営などについて議会でやり取りした際「長い目で育てていただくという視点で見守ってもらえるとありがたい。」とも言われたことがありますが、叱咤激励しながら見守らないといけないです。静観はしていられないと思っております。議会もまた、大規模改修工事にGOサインを出してきたその責任があると思っているので。

最後に今日のメモ。結局、質問の締めくくりで市長に聞いたのは「市長の考えるリーダーシップに不可欠な条件は?」でした。市長の答え「①高い理想を掲げること②決断力を持つこと③責任を取ること」。そして、「パルテノン多摩のことも私の責任です。」って市長が言い切ったのには驚きました。もちろんそれはそうなんですけれど…。「多摩市だけではなく、南多摩圏域、あるいは東京、日本の中で、さすがパルテノン多摩だねと言われるような存在に高めていきたい。そのために奮闘してまいりたい。」とおっしゃっていたので(これも、私の質問に対する答弁)、今後の奮闘に期待します。