9月議会 一般質問2日目。

この場所から、富士山を見るのはとても気持ちが良いのです。まだ富士山は「真っ黒」。週末から富士山に登山へ行くと準備をしていた娘は天候により断念していましたが、私は眺めるだけでいいや。今日は一日、よく雨が降りました。本会議二日目で、一日中議場にいると外の天気がどうなのか…とか気にして気にはしていないのが正直なところですが、帰る時にはすっかり晴れ間も見えていました。

さて、一般質問の2日目です。トップバッターだった本間議員が認知症対策に関する質問をされていて、他人事ではないので興味深くやりとりを聞いていたのですが、「当事者性」ってやっぱり大事だなと感じます。認知症の当事者はもちろんのこと、支える家族の当事者性も。その立場になってみないと分からないこともあって、当然ながら、「当事者性」というのはとても個別的であり、全てに対応しきることは難しいのは事実ですが、「地域包括ケア」とか「インクルーシブ」を考えていくときには切っても切り離せない関係にあるなあと。本間議員がご自身の経験を語られていたので余計に…ですが、実際に、認知症当事者の家族と24時間を共にすることは「忍耐力」という一言で片づけられるような問題ではないと感じています。

長寿社会というのは、認知症高齢者が増えていく社会というのか、高齢化が進むほどに認知症の方も増えていくことになりますが、介護は子育てとは「辛さ」の種類が違っていて、私は介護の方が重たく辛いように思っていて、それに対する支えは「周りからの理解」とかそういうことではなく、介護をしている支え手が物理的にも精神的にも倒れないようにするにはどうするか…をもっと考えていかないと大変になるなと感じているのです。子育て中に「大変ね、頑張ってね」とよく声をかけられましたが、声かけ以上に、「具体的な支援・援助が欲しい」という気持ちになるのと同じではないかなあと。これから、介護の担い手そのものが先細りになっていく社会。この現実に備えが本当にできていると言えるでしょうか。結局、家族が担わざるを得ない…そんな状況になっていくのではないかと想像してしまいます。

今回、私は「行政サービスの量と質」のことについて質問をするので、一体、どんな答弁が戻ってくるだろう…と思っているのですが、かなり近い立場でしらた議員が質問をしていた気がします。しらた議員は、今後、私たち議会でも改めて議論することになっている「第6次多摩市総合計画」のことを念頭に、「第5次多摩市総合計画」の施策の実効性を尋ねておられましたが、やっぱり、一つひとつ取組みの内容を「どう総括していくのか」は大事な視点ですね。第5次総合計画の第3期基本計画に基づいて行政運営が行われている最中ですが、計画の大部分が新型コロナウイルス感染症への対策とニューノーマルへの意向を見据えた取り組みの推進と並走することになったため、予め設定した「成果指標」による定量的な評価が難しかったという答弁がされていましたが…。

最近、今まで以上に「この先、とても不透明」とか「不確実」とか言われ、先を見通すことの難しさが語られるわけですが、未来のことはいつも不透明で不確実でわからないことだらけ・・・それはいつの時代であっても同じではないのかなあ・・・と思うこともなきにしもあらず。「VUCA」を意識してのことなのかしら。そうであるなら、なおさらのこと組織運営としては「データに基づいた客観的な意思決定」が求められる気がします。そういう意味で、議会とどのようなデータを共有するのか、それをお互いに分析しあうのか…という視点が大事。

そんなわけで、今日は質問者が4人でしたので、いぢち議員と橋本議員と続いたのですが、いぢち議員が取り上げていた「ESAT-J」(中学校対象のスピーキングテスト)問題ですが、当初はBenesseだったものが、ブリティッシュ・カウンシルに変更しただけで、今まで語られていた問題は解決できたのかしら?…というのも気になりますが、それ以上に、今後は、中学校3年生だけでなく、中学校1年、2年生もプレの位置づけ?で受けるようになる…そうなるとますます、小学生から(あるいは未就学の年齢から)、「使える英語」を身に着けるべく「英語塾」が流行りそうですね…。「国語よりも英語?!」という感じで。学校の授業だけで「使える英語」が本当に身に着くようになるのか‥‥という話しで。橋本議員の「PFASによる汚染」のことですが、もちろん「PFAS」についてはどこに汚染源があるのか?も含めて、きちんと明らかにしてもらいたいですし、安全確保も優先と思っていますが、そもそも、「水道水」は一応、安全とは言え、どれだけの消毒液が添加されているか…というのは知られた話でもあって、水質についても…本当にそれでいいの?と思えるような水質基準の見直しが行われていることも事実(農薬類の目標値を規制緩和しています。もちろん人体に影響ない、安全だから…と理由なんですが)で、知られていない。

ま、日本は世界でもトップレベルの「農薬大国」ですし。ネオニコチノイド系の農薬など…使用を奨励しているのかと思うほどに、規制まで緩くしているのが日本…それと真逆なのがヨーロッパです(参考記事)。「不都合な真実」という言葉がはやった時期もありましたが、こうした分野には不都合な情報がたくさん潜んでいるのではないかと私は思っていて、できるだけインターネットなどで「安全」を意識した情報収集をしていますが、一人ではなかなかやりきれなことも多く(こういう記事もあります)。東京都や国レベルで解決してもらわなければならない事柄もたくさんあるわけですが、市民の暮らしに一番身近な自治体でできることって何かを考えさせられます。