6月議会本会議4日目 一般質問

昨日は全国市議会議長会の総会があり、休会でしたので、今日は本会議4日目。一般質問です。公明党の渡辺議員から「連光寺六丁目農業公園」のことが話題になり、その後、飯島議員からも同じことが話題に上りました。渡辺議員からも飯島議員からも、もちろん後押しする立場での質問でして、それはそれで私ももちろん否定はしませんが、はっきり言って、じゃあ、そのためにどうやって財源を確保し、万人に開かれた「公園」にしていくのかっていうところがポイント他なりません。

今のところ、東京都の里山保全のガイドラインに従い、法令順守にて、当該地で仮にたくさんの農産物が収穫できたとしても一般に販売することはできません。篠塚議員も渡辺議員も、農業公園で収穫したものを一般に販売することで、公園運営に必要な維持管理費の一部に充てるようにしていくべき…という主張をされていて、私も東京都と交渉することで、収益確保につながる道筋ができるなら、それもありかなと思っているものの…しかし、必要な維持管理費の足しになったらいいですが、それほどの収益確保につながるかと言えば‥‥期待するほどに大きな財源にはならないと考えていて、やっぱり、中途半端にならないで農業公園をやるとなれば、市が一定、税金を注ぎ込むしかないでしょう…と思っているのです。

里山保全をするための手段として「農業公園」にするわけで、「農業に親しむ」とか「農業を守る」とか…そこが主目的ではないことを念頭に置き、「環境配慮型農業」「環境保全型農業」でやっていくわけで、いわゆる除草剤などを使用しながら、効率よく農業生産をやっていくような場所にはなりません。私も農業の専門家でもないですし…ということですが、やっぱり「土を育てる」なんだろうなあと思っています。環境再生型農業…これが求められていると思っています。収穫するより前にやるべきことは「土壌づくり」…このことは飯島議員が触れておられました。その通りと思います。

今日は折戸議員が「認知症」について触れられていました。昨日、認知症基本法が成立して話題になっていましたが、認知症と言っても、個々人さまざまな症状が発生しますし、本当に一人ひとりなんだなと実感しています。子育てと同じでセオリー通りにはいかないからこそ、気持ちを落ち着けて、一つひとつの事象に対応していくことが求められると思っています。「認知症世界の歩き方」、折戸さんからお借りしたのですが、自分でも書籍を購入して、勉強しなければと思います。

「子育て目線」とか「子ども目線」と言いますが、まちを見直すとき「高齢者目線」というか、「認知症の方の目線」があるとすれば、それもまた大切な視点になっていきますし、「核家族が定着をして、誰もが認知症未経験なのです。」という言葉は重たいですね。社会でどう受け止めていけるのか、今後、多摩市の場合にもますます課題の一つになっていくはずです。そのことを見込んでいるからこそ「認知症基本法」なんだと思っていますが。

いろんな課題に対応していかなければならないところで、やっぱりこれからの社会を見据えると「財源確保」が大きな課題。荒谷議員から「総合福祉センターの大規模改修どうなるの?」という指摘がありましたが、隣接する多摩清掃工場から熱源を供給されていることを念頭に、温水プールのアクアブルーの今後のことも含めて、しっかり検討していくことが求められます。今となっては「なんであんな建物をつくったのか?」としか思えないような設えであって、右肩上がりバブル時代と言われているような、いかにも浮かれた時代の遺物のようにしか見えずに悲しいわけですが、先人たちが「多摩市が発展するように」と願って、決断し、税金を投じて完成させた建物なのでしょう…。

そうしたものを私たちが引き受けていかなければならない。

市長はその時になって慌てないようにしっかりと考えていきたいと述べていましたが…。ホント、多摩市政全体運営を考えていき、未来を見据えると…私を含め4名が取り上げた「農業公園」のことについても、新しい取り組みであって、それをやっていく余地はあるのかしら?…今を維持するだけでも大変な時に、そこにどれだけのカネとヒトを投入して、未来に向けた取り組みを進めていくのかな…とそんな気持ちにもなります。正直ベースで。

それにしても、パルテノン多摩の大規模改修の時にも思ったことですが、政治は「後の世代」に向けて、いつもどんな想いを馳せているのでしょう。当時はきっと、ずっとずっと、このまま経済成長が右肩上がりを想像していたとしか思えませんし、ホント、お金にみんなが躍っていた時代だったのでしょう。後先考えなかったのか…?

そして、もちろん、当時も「これからのために」「未来のために」とばかりに、税金を大量に注ぎ込み、豪華絢爛な建物が完成した暁には今では考えられないくらいゴージャスなオープニングセレモニーが行われていたことでしょう。…想像するだけで、腹が立つどころか、悲しみしかわかないわけですが、もしかして、私たちも今、同じことを繰り返しているのではないか、本当はもっともっと厳しく一つ一つに向き合っていかなければならないところで、すでに当たり前のように「想定されている未来」から目を背けているのではないのかしら?‥‥とか自分の胸に手を当てて考えることもしばしば。

いつの時代も、「未来が良くなっていくため」に政治が行われていると一応思っていますし、例えば、異次元の少子化対策などもそのために行われるものだと一応捉えるようにしていますが、今から異次元で取り組んだとしても、その成果が発揮されるとして100年以上はかかるという意見を聴いて「その通り、同感」と思ったところです。結局、私たちはいずれにせよ、今よりさらに厳しくなっていく「少子高齢化」のトンネルを潜り抜けていかなければならない。その覚悟をするだけ。

「子どもにツケを回さない」

誰しも、頷くことだと思っているのです。いざ物事を判断し進めようと思うとき、この考え方の欠片が吹っ飛ぶことがないようにしておきたいものです。自戒を込めて。

明日も一般質問が続きます。議場があまりにも寒すぎて、お腹壊しました…どうやら、議席の場所にもよるのかもしれませんが、冷房効きすぎてます。

ここのところ、忙しくて足を運べていなかったのですが、リバティに顔を出してきました。「子どもは自由!!」…子どもたちと一緒につくったポスターです。やっぱり、子どもたちの未来のために。今、大人が自分たちだけのことを考えずにやらなくっちゃ…ですね。