児童館が子育て支援でやろうとしていること。

永山児童館の子育て支援講座「セルフ腸マッサージ~美腸栄養学~」に足を運んできました。児童館の子育て支援講座がどんな感じであるのかにも関心がありますが、それ以上に「美腸」にも興味があったので、講座の対象者ではなかったかもしれませんが…見学も兼ねて参加の機会をいただくことができたことに感謝です。ありがとうございます。

 

今回の講座はとても人気でキャンセル待ちの方もいたようです。やはり、何と言っても、児童館の職員さんたちの「感度」ってとても大切。日々、直接的にママたちに接しているからこそ、そしてきちんとニーズをくみ取ることができているからこそ、こうした企画が生まれてくるのでしょうね。今のママたちが「参加したいな」って思える企画をすることが何よりも大事であって、職員さんの腕の見せ所かもしれませんね。

「毎日の大変な育児を少しお休みしてほしい。どうしても子どもが中心になってしまうけれど、自分の時間も大切にしてほしい。」「体をつくるのは食が基本で、自分自身の身体も大切にしてほしい。」という職員さんのお話しがあり、その後、美腸栄養学のミニセミナーへ。基本的な腸の役割を確認するところから始まりました。いつもそばにいる子どもは別室で保育中。子どもを気にすることなく集中して講師の話に耳を傾けることができる環境でした。

ちなみに、美腸…とはいえ、話の中心になっていたのは「遺伝子組み換え食品」のこと。「食」を大切にすることが美腸へ近づく第一歩。今日の講座の内容については講師の岡田貴美ちゃんのブログにも早速、掲載されていますが、添加物に姿を変えている遺伝子組み換え作物…ということは私の意識にも薄かったなと反省。それにしても、日本は遺伝子組み換え食品の消費量が世界でもトップクラス…制限が緩いことは知っていましたが、表示義務にしても…ホントに甘くて、含有率が5%以下だと「遺伝子組み換えではない」って表示することが可能なので、「100%遺伝子組み換えしていません」と書いていない限りは…疑ったほうがよいと言えそうです。食品選びは本当に難しい。

私もできるだけ「食卓の安全」を考えて、食材選びをしていますが、こだわり抜こうとおもうとお財布が空っぽになってしまい、息切れしますので、「なるべく」を心がけている感じです。よい食品を選ぼうと思うと高価なものばかり、わかっていても、家計が続かないというのが正直なところですね。でも、「遺伝子組み換え」について、意識を持つ持たないの違いは大きいような気がします。

さて、個人的には「美腸」のことについて学べたことは有意義だったのですが、一方的に話を聞くだけではなく、腸のセルフマッサージも教えてもらい、さらには先生が参加者一人ひとりの腸マッサージをする時間が確保されていたことに子育て支援講座の企画の工夫を感じました。全体の場で「何か、質問がありますか」と投げかけがあっても、なかなか勇気が持てない場合も多い。でも、先生が一人一人のところを回ってくれると、その時にちょっとしたことを直接聞くこともできますね。リラックスしながら、先生とママとの会話が弾んでいる様子なども眼にすることができました。

「家族のためにも遺伝子組み換えではない食品を選びたいと思いました。」という参加者の感想はもちろんなのですが、「自分の時間をもっと大切にしたいと思いました。」という感想も寄せられていて、まさにその一言に「子育て支援=親の支援である」ことが集約されていることを感じます。片時も目を離すことができない子どもを育てている間、ホッと一息をつくとか、自分のことをちょっと考えるとか振り返る…なんて時間とは無縁のことが多い。でも、こうして保育付きの講座で午前中の1時間ほどだけでも、子どもと少し距離を置いて、自分のために使う時間…大事ですよね、きっと。短時間であってもリセットボタンを押すことができること…必要不可欠であって、それは私も自分の経験からも言えることだなって思います。

そして、やっぱり児童館が大事だと再認識したのですが、普段、親子でも通い慣れている児童館で保育付き講座があるのはいいですね。預けるママも預けられる子どもも安心感が違うのではないかと感じます。ママたちと接する子育て支援担当の職員さんたちの会話も耳にしましたが、顔見知りで信頼関係が築かれているんだなあということ伝わってきました。公民館などでも保育付きの講座はありますが、それとは一線を画しますね。

日常的な関係性の有無…ここ、ホント重視すべき点だと感じています。児童館の予算は本当に厳しい。子育て支援のためのセミナーなどの企画も永山児童館の場合、年間予算が5万円って聞きました。その予算の範囲で講師の先生をやりくりしなければならないって…大変ですよね。「予算がないからできない」と言わず、よくやっているなあって思います。児童館職員さんたちのネットワークを駆使しながら、児童館活動への協力者を増やしている感じ。つまり、アンテナ高くしながら人材発掘しているんだろうなあと。

 

そして、今日の講師の岡田貴美ちゃんは、市内在住で多摩市で子育てしているママでもあり、子育て広場に来るママたちの先輩ともいえる存在。そういう意味では何となく…参加しているママたちのロールモデル的な立ち位置にもあり、児童館がママ同士の斜めの関係をつくる接着剤にもなっている気もしました。講座をひとつ企画するにも奥の深い意図がありそうですね。今度また、そのあたりのことも突っ込んでヒアリングなどしてみたいって思います。「児童館がやろうとしていること」「児童館がめざしたいこと、めざそうとしていること」…奥はとっても深く、そこにある「哲学」みたいなものもっと学び、理解を深めたいと思います。なぜなら、「子育てするなら多摩市」…をまちづくりの柱にしているのが我が‘まち’…なはずなので。

要するに児童館は、単に子どもを遊ばすだけの場ではなく、職員も子どもたちと遊んでいればいいということではないということ。子育て支援という面からもそうですが、子ども支援という意味からも同様。それに対する理解がまだまだ浸透しているとは言い切れずに残念。繰り返しになりますが、「子育てするなら多摩市」っていうなら、児童館での活動をもっと重視すべきですし、大切にしていきたいですし、活動拠点となる「館」にももう少し配慮が欲しい。

おまけの写真です。講師の貴美ちゃんのブログにも掲載してくださっていた記念写真。免疫力をアップするために私も「美腸」をめざし、腸活したいと思います。貴美ちゃんと私の共通点はある意味、ちょっと美容と健康オタク的なところだと思っていて、「身体にいいもの好き」なのですが、貴美ちゃんの美腸セミナー…ママたちに「遺伝子組み換え食品は良くないよ!」を伝えちゃうってところの流れにも意外性があり、さすが!…これは見方を変えれば「食育セミナー」にもなってる!それも、とっても気軽にさらっと…小難しくなく。こうした伝え方ってすごく大事ってことも今日の収穫でした。