今年も私たち子ども教育常任委員会が選んだ視察先が大阪…。去年も大阪で池田市と箕面市へ行ったなあ。さらにはそれ以前には茨木市へも行ったなあ。大阪率が高いというよりか、大阪で取組まれている教育施策に「見たい!」というものがあるわけで。茨木市は「一人も見捨てない!」をスローガンに展開されている家庭教育支援含めた取組み、池田市ではNPOに委託をして実施をしている不登校対策スマイルキッズファクトリー、そしてまた今回は、大東市の「ふれ愛ボイス」…具体的に見に行きたい先が決まっていて、1カ所が決まるとそれに伴って、もう一カ所を決めるということになってしまうわけですが、いずれにせよ、大阪府内の各市へ足を運んでは、学ばせていただいております。
今年はまず堺市へ。さすが人口80万超えているだけあって規模の違いに圧倒されますね。行政の仕組みもやや異なり・・・市内に「区役所」があるわけでして。ただ、私たちが調査のテーマとして選んだ「子育て世代包括支援センター」の取組みについては、国のモデル地域として取組んできた実績もあり、特に健康福祉部門と子育て部門がどのように連携しているのかについては、示唆に富む話が伺えたと思います。
この間、決算審査にあたっての施策評価では「健康福祉部」と「子ども青少年部」あるいは「教育委員会」と縦割りを超えた連携関係をいかにつくるのか、その中で国がぶち上げた「子育て世代包括支援センター」にどう取り組んでいくか?という視点から議論を深めました。その中で、私たちは「保健師職員」の活用にかなり注目してきたこともあり、堺市でも保健師さんたちがその専門性を活かしながら活躍されている話を伺い、とても参考になりました。「子育て部門」に所属されている保健師さんが、「健康福祉部門」で実施している母子健診の支援に入ることを研修の一貫にしているというのは’なるほど!’です。現在進行形でお互いに取組んでいる業務の内容に理解を深め合うことが必要とおっしゃっていました。
堺市役所。正面玄関入口のところに大きくピンクリボンが掲げられていました。こういうのって大切。無意識のうちに目に入り、いつしか何となく意識に引っかかるようになるというか。
先日、ピンクリボン月間に合わせて議会でも学習会をして以来、私はやはり、乳がん検診についてはその大切さを広めたいなと思ったのですが、是非…ワコールのピンクリボン活動のページにて今月限りでの検定にご協力を!検定をしていただくと1回につき3円が「認定NPO法人乳房健康研究会に寄附される仕組みです。日本人女性11人に1人の発症率と言われています。早期発見がとても大切なのです。正しい知識を持ち、検診を受けたいものです。ピンクリボンアドバイザーの池田議員とともに多摩市での取組みをバックアップしていけたらと思っていますが、啓発活動もまだまだ必要です。
というわけで、視察に話を戻しますが、2日目は大東市へ。大東市?…甲子園でも有名な大阪桐蔭高校があるそうです!(初めて知りました)。大阪は難波の中心地域からも電車で30分もあれば到着します。ベットタウン的であり、郊外的で、何となく多摩市の立地と共通点がありそうにも思いましたが…違うかな?でも、歴史ある街で、歴史通な松田大輔議員は大盛り上がりで「三好長慶」なる人物のことを語っていましたね。市制施行60年を過ぎているので、その意味ではかなり古い街でもあり、庁舎についても建替え検討が進んでいるようですが、まだ建替えの場所が決まっていないということで…どこへやらで聞いたような話を伺ってしまった感じ。多摩市以上に老朽化が進む建物であることは一目瞭然でもありました。職員さんは「昭和レトロなんですよね。」とおっしゃっていましたが、ある意味、歴史と伝統を感じるような建付け、設備など「昭和づくり」の建物でもありました。
でも、議場ではインターネット中継システムがあり、スクリーンも設置されていて、私たち市議会よりもしっかりとした設備がなされていましたし、多摩市と同様に議会ではタブレットを導入しているとのこと。
私たちが説明を受けた視察会場ではウェルカムボードというのか…。とても歓迎されまして、恐縮してしまいました。委員会室も広めの教室のようなイメージであって、天井も低く、やっぱり昭和レトロでした。でも、掃除が行き届いていて、古い庁舎を大切に使っているんだなと感じたのです。
調査については、不登校の子どもたちが通っているという「ふれ愛ボイス」を現地見学させていただいてからの説明を受けました。「多摩市と大東市の比較」というところから人口、小学校中学校の児童生徒数の比較をしてくださるという説明の導入に感激しました。事前に多摩市で取組んでいる不登校対策などのこともホームページ情報からも調べて下さっていたようです。
多摩市では長期欠席、不登校の子どもたちが通う教室として「適応指導教室」の「ゆうかり教室」がありますが、大東市は各小中学校空き教室を活用するなどして「適応指導教室」を設置し(まだ全てではないが)、不登校指導員さんを配置して対応にあたっているようです。私たちが見学した「ふれ愛ボイス」は各小中学校の適応指導教室にも通えない子どもたちの次の場所として位置づけられているのかなと理解しました。まずは、各小中学校に配置した不登校指導員さんが不登校ぎみの子どもたちの学校復帰を支援し、ふれ愛ボイスはその一段上の段階でさらに支援を強化していくような場とも言えるかなと。ふれ愛ボイスは学習指導よりも、「子どもたちの心をあたためる」ということを大切にしているようで、のんびりした時間の中で子どもと指導員さんが向き合う場になっているようでした。開室時間も火曜日、木曜日は午後1時から5時、水曜日と金曜日は午前11時から午後3時までとなっています。この時間帯の間に「いつ来て、いつ帰ってもいい」そうです。小学生は保護者の送迎が基本になっていて、保護者の皆さんとの接点を重視しているとの話も伺いました。
また、「起立性調節障害」、「ゲーム依存症」という2つをキーワードにして、教員や支援者のスキルアップを図っているとのことで、私たちにもわかりやすくその概要を説明していただきました。これは多摩市の不登校対策を考えるにあたっても重要な観点であり、私ももっと勉強したいなと思っています。「教育相談と医療とをつなぐ」・・・多摩市の教育相談も今までのように取組んでいてもなあと考えていますので、多くのヒントをいただける視察でとても有意義でした。もう少し詳しく学んでいきたいですし、先進事例など情報収集したいなと考えています。
参考資料としてご説明をいただいた中で「小学校1年生全戸訪問」という取組みがあり、こちらは家庭教育支援の枠組みで行われ、今年で3年目を迎えているとの話でした。説明くださった方とは担当部署が違うとのことで詳細は伺うことができませんでしたが、小学校区ごとに民生委員さん、児童委員さん、青少年指導員さん、あるいは子育て支援のサポーターさんなどで編成する相談・訪問チームをつくって実施しているとのこと。昨年の場合は100%訪問で92%の方に面会できたそうです。アウトリーチ活動ですね…すごい。こちらもちょっと興味深いです。
今年の行政視察も私にとっては学びが多く、多摩市の施策を考えていくヒントになったと思います。今回は宿泊したホテルは朝食付きではなかったので、自分好みで朝時間を過ごすことができてよかった。この「たまごさんど」のボリュームもさることながら、からしマヨネーズとの塩梅がとてもよかった。
さ、明日は視察対応からスタートします。秋はイベントが続きます。健康維持はもちろんのことですが体重維持にも心がけなければなりません。