新しいと古い。学童クラブの見学。

今日は子ども教育常任委員会のメンバーで市内の学童クラブへ。待機児が20人以上!という連光寺の学童クラブと去年の子ども教育常任委員会でちょうどこの時期に議論していた第一小学童クラブへ。

久しぶりに連光寺児童館、学童クラブのある複合施設に行き、さらなる老朽化具合を確認してまいりました…昭和54年、1979年築の施設ですから38歳になりますね。現在、市ではこちらの学童クラブについては連光寺小学校内に移動新設し、定員を増やす計画で動いております。市の方針としては「学校内に学童クラブ設置」という方針になっているとはいえ、学校ごとに設置できる場所が校地内にあるかないかなど…調整も必要となります。今回、連光寺小学校は校庭が狭いので調整が整うのかしら?とも思っておりましたが、切実なる待機児問題…かなりスピーディーな調整で対応が進んでいると思います。

「多摩市は決断が出来なくて、物事の決定に時間がかかりすぎている。他市と比べて遅い。」と市民の方から時に言われることもありますが、学童クラブの待機児解消については昨年度、今年度、その前からもかなり奮闘し、対応を図っている気がします。「女性の活躍推進」という旗印のもと、安心して働ける環境づくり、保育園待機児問題の解消とも連動し、世論や環境の後押しもあるなと思っておりますが、いずれにせよ、担当部局はがんばってます。

ただ、頑張ったとしても…今、待機児になっていて、困っている子どもたちを救うことができないのは心苦しい。今年、連光寺学童クラブで待機児になっている子どもたちへの対応には間に合わない。それでも、併設されている連光寺児童館では「ランドセル来館システム」で待機児対応を図っており、夏休みについても児童館の開館時間を30分早めることが確定しました。これはランドセル来館対応を行っている他の児童館でも同様で、職員シフトの工夫など現場でも最大限の努力で対応を図る予定です。

さて、連光寺学童クラブの施設の老朽化を目の当たりにし、その後、多摩中学校のクラブハウスを利用して開設した第一小学童クラブ第三へ。昨年度、待機児問題の発生が課題となり、超スピーディな対応で4月開設にこぎつけた事例。リニューアルされた施設は当たり前ですがピカピカでした。ちょっとやそっとの力では開かない窓を抱えている連光寺学童クラブとは違い、天井も高い(のはクラブハウスだからですが)明るい、ピカピカの施設。

新しい施設はきれいで、古い施設は傷んでいる…当たり前のことですが、それにしても、「随分違う」を肌で感じると、心が少々痛みます。学童クラブのみならず、学校施設についても同様ですが、この違いに少々「格差」も感じてしまう。特に、連光寺学童クラブでは、「子どもたちはあまりトイレには行きたがらない。」…と伺いましたが、その通りだと思います。和式中心ですし、何と言っても臭いも…。連光寺小学校内に「移転新設」は決まっているとはいえ、それまでの間…子どもたちには我慢を強いるわけですし、運営受託してくださっている事業者の方々にも不便をかけていることも認識しておかねば。もちろん、トイレ問題について言えば児童館に来る親子なども含めても「施設環境」、衛生的な観点でも何とかする必要を感じながら、私たち議員一行も「新しい古い」を目の当たりにさせられ、言葉数少なくなりました…。

わざわざ比較する必要はないとはいえ、こうした施設の老朽化問題はついついパルテノン多摩の大規模改修への問題に結びついてしまい「先に、こっちを何とかしてあげないと」と思ってしまうという議員の声が出されてしまうのはなぜか・・・?利用者がちゃんといて、賑わいがあり、「必要とされている場所」であることがわかるから。きっと。今日も連光寺児童館には多くの親子が遊びに来ていました。

約2時間、運営受託されている事業者の方にもお話を伺うことができ、特に、人材確保の難しさなど、雇用面からの課題も伺うことが出来ました。待機児解消したいと施設を一生懸命増やしても、「人手不足!」の壁…ここはかなり深刻ですが、しかし、現実問題、いずれの事業者の方にお話を伺っても「厳しい」と聞こえてきます。委託費をどうするか?にも関わる問題とも言えます。単に子どもを預かる場所があればいい…だけでなく、「保育の質」を問い、子どもたちの育ちの環境を確保していくためには「人材」が何よりも重要です。

 

委員どうしで、課題を共有できて有意義な視察になりました。学童クラブの施設づくりについては、今まで以上に現場の声を反映させる努力や工夫もしてくれそうで…担当部局の奮闘をさらに期待します!