「生け花と縄文土器」も市役所受付の定番になってきました。市役所は英語表現だと「city hall」。なぜ「hall?」だなと昔から思っているわけですが、次年度は、市役所のありかたについて今後検討が進んでいくので、「市庁舎が持つべき機能」という観点から議論が深まるといいなと思います。こちらの生け花は「多摩市民ならではのおもてなし」の工夫でもあり、そのひとつとも言える気がします。
さて、一般質問の最終日。今日はパルテノン多摩に関する遠藤ちひろさん、藤條さんの質問。同じ会派の二人・・・質問項目が若干(かなり)被ってはいるのですが、それぞれ観点が違うだろうということでご容赦願います・・・と心の中で思いつつやりとりを聞いておりました。
パルテノン多摩・・・やはり、どうなっていくかですね。
「あの施設不要である」「廃止せよ」
と考えている議員はおそらくいないと思っていますが、もし、いるとしたら、ここできちんと表明してほしいと考えています。私は「そのあり方を真剣に議論し考えるべき」と思っていますが、「廃止」とは考えていません。そもそも過去、「パルテノン多摩」ってどんな経過があり、どんな議論されて建設されてきたのかと昭和時代の議事録をひっくり返しているのですが・・・「あり方」に対する議論があまり見つからず、当時も「巨額を投ずる」という点や「当時の公団と多摩市との関係性」などに質問が集中している感じで、「そもそも多摩市の文化政策とは?」みたいな議論が乏しい感じがしています。当時「文化懇談会」なるものが存在していたようなので、そちらの成果物を探してほしいと依頼してみました。どんな文書が出てくるでしょうか?
例えば、こんな時・・・・行政資料室に足を運べば・・・司書さんが「パルテノン多摩」を理解するための資料を漏れなく準備してくれる・・・そうなるといいなあ。ふと、そんなことを思ってみましたが、「今さら」ですし、そこまでの期待感がないかもしれません。多摩市議会の議事録検索も昭和時代のものはひっかからない・・・というよりか、データベースになっていないのです。こんなときとても不便。
遠藤くんの質問から分かったことは・・・2月の段階で議員に示され、説明されていた資料では大規模改修にあたって「基本構想」をつくることになっていたけれど、これについては「改修方針」と改めたとのこと。言葉の使い方が誤っていたという説明でしたけれど、議員に対する説明会の中で「なぜ、基本構想を行政内部だけで議論するのか?」ってかなり厳しく突っ込んでおいたからかしら?…その時、まともに担当部長からは返答があったわけですが、その後、きっと言い回しを変えたのですね・・・公の場で突っ込まれないように・・・。もちろん議員に手渡っている資料についても「公文書」になるかと思っておりますが、私としては2月段階で提出された資料内容のことでやり取りするよりは、それ以降、考えや認識の発展もあると考えているので(むしろ、ないと困る)、「現段階」についての行政の認識と次年度予算に計上されている基本計画、基本設計にいかに取り組んでいくかをちゃんと確認しておきたいです。
今の段階では基本計画、基本設計にあたっては全体で10回ほどの話し合いを行う予定になっていること。そしてまた、現段階で示されている大規模改修費用の試算約60億円については純粋な改修費用に充てられて、ある意味で、「使えない状態を使える状態に戻す」マイナーチェンジのための予算でしかないこと。そして、パルテノン多摩は「いつ閉館になってもおかしくないくらい・・・あっ、閉館しなければならない事態が襲うかもしれないくらいの状況にある」ほど傷みあること・・・このあたりは確認できています。ちなみに全体で10回の話し合いのうち前半5回ほどは集中的に施設についての意見を集約し、後半5回はその後の運営についての意見を議論するというイメージになっているとか。
「それだけで決めてしまうわけ?」
ここ、私の最大の疑問点。「お尻カッチン」にて、どうしてもオリンピック前にリニューアルオープンさせていきたいとの話ですが、今回の大規模改修が単なる「原状回復」「現状復帰」みたいにしか感じられないため、そんなレベルでしか考えないのであれば、はっきり言って・・・「もう、パルテノン多摩・・・不要かも」とついつい言ってしまいそう。
「パルテノン多摩が多摩センター活性化の装置」と言うなら(副市長がいつも強調している)・・・それなりの在り方をもっと考えるべき。すばらしい施設や設備があっても、使いこなさなければ(最近、「使い倒さないといけない」とする表現が頻繁に使われるようになっているが)意味がないわけで、行きつくところには「運営のありかた」とか「運営の工夫」が問われるはず。そこをもっともっと徹底的に、議論すべきです。たったの10回ぽっきりでしか議論しないつもりなのだろうか・・・・。私が12月定例会の時にパルテノン多摩の今後について質問したときに「市民も交えて議論していきたい」と回答していたのはそんなレベルの話しだったのだろうか?
「なぜ、劇場法なのか?」
法律が制定された背景をどう理解するか。「芸術立国論」・・・平田オリザ作をもう一度読み直しておかないとな。