だれもが主体者として。

「地方自治体の現在(いま)と明日」というテーマで開催された「議員の学校」。50回目を数えての開催というのがまずは素晴らしいことですね。私が議員になったころに「財政分析を地域でやってみましょう」という学習会に参加したことがきっかけで、何となく多摩住民自治研究所のみなさんとはご縁をいただき今日に至ってます。今回は「議員の学校」の取組みもが始まって以来の池上洋通校長がここでひと区切りをつけ、新校長先生にバトンタッチする…とも伺ったので、思いきって参加してきました。2日間みっちり学習をするというのは、意外と辛かったりするので…(しかも座学だと)。

池上さんは市議会でも自治基本条例を策定するときには参考人としてお話しをくださった市民研究者。なぜ「市民研究者」なのか…と言えば、私が勝手にそう思っているだけですが、大学教授などの肩書きをどちらかと言えば拒否しつつ、一市民として「地方自治」や「自治体の在り方」を深く洞察され、研究されてきた方だと思っているから。

昨日以来「自治体議会には党派や会派やない。」と力強く発言してくださることに励まされます。私たちのように市民の暮らしに身近なところで働く自治体議員はやっぱり党派や会派に縛られてはならないこと、「市民の暮らし」にしっかり軸足を置いて物事を考えることを原点にしなければならないこと、また自らの行動が常に人権重視、人権尊重でなければならないこと…そこには必ず憲法があること、そして地方自治とをしっかり意識することの必要性…何だか、自分自身が今までボーっとしすぎていたというか、改めて視界がすっきり広がったような講義を伺うことができました。

自分の考え方、枠組み、捉え方を自分のなかで整理しておかねばならないと思ったのですが、ただ、理念的なことはわかったとしても、現実、抱えている課題を突き付けられ、向き合わねばならないときにどう対処するべきなのか…「理想論に終わってしまう」にならないためにどうしたらよいのかは考え処、なおかつ悩み処だなと感じた次第です。「だれもが主体者として」ということも、それを実現する、具現化していこうとすると立ちはだかる壁は決して低くはありません。

「市民のために」「住民のために」

という言葉の先に、私たちはどう市民、住民の顔を思い浮かべているのか?…ということも実はポイントだったりするのです。そういえば、しばらく「日本国憲法」に触れていなかったことにもハッとさせられたりして、もう一度、条文を読み直してみなければならないとか…そんな想いになれたことが収穫。そしてまた、こうした「学びの場」にも積極的に参加することで、脳みそを鍛えていかなければならないということも。

話しは変わりますが、都立多摩図書館は立派な施設で、さすが東京都の図書館だなあと思うわけですが、セミナールームも素敵ですが、天井が高すぎてあまりにも熱効率が悪いですね…と実感したのももう一つの収穫。これからの建物づくり、天井が高すぎたりとかガラス張りとか…ここはちょっと慎重にですね。デザインよりも機能性で。