子どもが学びたいことを自分で決める。

都立永山高校で「さんだるセミナー」が開催され、中P連のみなさんが協力している取組みということもあり足を運んできました。「さんだるセミナー」…「さんだる?」とは、「サンダル履きでも気軽に来れるように」という想いが込められているようですが、タイトルだけだとなんのこっちゃという感じですね。ただ、いろいろな地域で開催されているようですが、私は初めて知りました。主催は「子どもの成長と環境を考える会」です。

私は小学校6年生の担任の先生に「私立に行けるなら、そちらの方が良いかもしれない。」というアドバイスのもと、その先生に「ぴったりの学校がある」と紹介された中学校を受験し、運よくその学校に入ることができた…という経歴で、高校受験のことは正直あまりわかっていないのですが、公立中学校での進路指導など、義務教育卒業後を見据えた3年間というのはとても必死なことで、内申点を確保するとか‥‥かなり大変そうだというイメージです。高校をどう選んでいくのかについても、通信制高校なども含めて、今は多くの選択肢があるようです。

これからの教育については「令和の日本型学校教育」だそうですが、その令和型に昭和頭で凝り固まっているとなかなかついていけなさそう・・・と思います。個別最適な学びにシフトしていくことも視野に入れた一人一台タブレット端末だとしても、そのタブレット端末で一斉教育が行われている場合も少なくないのでは?という指摘を聞いたこともあります。

さて、「さんだるセミナー」で驚いたのは、都立高校には普通科も入れて11種類くらいの特色を打ち出した学校があることです。エンカレッジスクールという名前くらいは聞いたことがあり、何となくは知っていたものの、それ以外にもユニークで特色があり、魅力的な学びをつくっている学校があるようです。東京都教育委員会のホームページでも「新しい時代の幕開け」ということで都立高校改革のことが掲載されていたので、また後程目を通してみたいと思いますが。

たまたま、会場でお会いした知り合いのママが「すごく勇気づけられるし、励まされた」と感想を述べておられました。「ウルッときちゃった」という言葉が物語るように、学校に足が向かない子どもと日々向き合っている中で、やっぱり進路のこと、心配だし不安になりますよね。そんな中でこうした説明会でいろんなタイプの高校があることを知れて、折れていた心が少し癒されたのかもしれません。我が子以外のことだと客観的に捉えることができても、実際に我が子のこととなると落ち着いてはいられない、ヤキモキする…というのは私もその気持ちがとてもよくわかります。子どもが大学生になっても、同じなので。まあ、もちろん、「鬱陶しがられる」というのも同様…。

セミナーが始まってから1時間ちょっとくらいしか覗くことができなかったのですが、「自分で学びたいことを決めていくために」と会場には小学生連れの親子も来ていたりして、すごく熱心に各高校のプレゼンなどに耳を傾けている姿も印象に残りました。いずれの高校も先生方のプレゼンテーション能力が高いなあと思ったのですが、「誇大宣伝になっていなければいいけどな」という風にもちょっと思ったりしました。

「さんだるセミナー」、多摩市でももっとたくさん宣伝をして、少しずつでも来場者が増えると良いなあ。子どもたちにとっても、よい機会になるはずです。多摩市教育委員会でも高校説明会を開催していたと思いますが、それとはまた一味違っている気もしました。

ところで、永山高校の新校舎がとても充実。…もちろん私は図書館には足を運んできましたが…「うわぁ!使わせてもらいたい」というくらいに素敵な図書館。これからは地域にあるこうした場所を私たち市民(都民)もお行儀良くして使えるといいのになあ。

今日はかれこれ、たぶん・・・4年とか5年ぶりに再会したみなさんとの話しが弾みました。それぞれが時間の流れとともに取り巻く環境を変えながら、常に前向きに生きていくというのが素晴らしいなあと学べたひとときでもありました。向上心をお持ちの皆さんの意欲に触れられるのはありがたい。いくつになっても「自分の学びたいこと、やってみたいことを自分で選んで、自分で決めて、行動と実践にしていく」…よい時間でした。一人ひとりの向上心、意欲を応援できるような環境もますます求められそうですね。