勉強会に参加しています。

今日は元長野県の副知事を務められた経験をお持ちで、多摩市と友好都市の富士見町にお住まい(前回、町長選では惜敗されたのですが…)の中島恵理さんからご自身が関わってこられた「地域循環共生圏」についてお話しを伺うことができました。中島さんはもともと環境省でのキャリアを重ねられてきた方。富士見町では自給自足の暮らしを実践されていて、その話しを聞いていたこともあり、とてもユニークな方だなあと一方的に存じ上げてはいたのです。

「誰一人取り残さない」

環境省の「地域循環共生圏」の発想で、「経済、環境、社会」の組み合わせて循環させていくような営みを行政運営の中に取り込もうと意欲的なのはどちらかと言えば、地方都市に多い印象。多摩市でも、‛一応’ではなく「SDGs」は意識されているとはいえ、似て非なるもの…という感じがしております。

とは言え、中島さんからは「気候市民会議」のことが紹介され、すでに多摩市でも、先日、気候市民会議の全日程が終了していましたので、「あ、トレンドなのかな?」と。多摩市で開催された気候市民会議は武蔵野市に続いて都内でも二番目ということで話題にもなっていましたが、参加された方からは好評でした。残念ながら、私は見に行くタイミングを逸してしまったのですが、進捗状況がきちんとホームページでも共有されていて、どんな議論をされていたのか雰囲気も含めて何となく共有できるのがありがたいところ。こうした資料作成や共有はやっぱり、それを得意とする民間事業者の方に任せるほうがいいなと感じながら、毎回の資料をフォローしてきました。いつになくスピーディにホームページでの情報共有がされているからです。

実は、個人的には、「結局、気候市民会議は提案するだけの場所で終わるのか?」というのが次なる課題だと思っていますが、特に、無作為抽出で選ばれた市民の皆さんが市政に関わるきっかけを得て、議論に参加して、提案をしていく…その流れは多摩市でもかなり定着しているものの、その後にどうつながっていくか、つなげていくか…という視点は若干弱めの印象があります。ホームページにある資料だけだと見えてこないところもあるかなと思っているので、その点は「気になる」をメモをしていて、またヒアリングするつもり。

中島さんも、ご自身が信州大学で学生の皆さんと一緒に取り組んだ気候市民会議の事例などにも言及されていましたが、行政職員だけでは出てこないようなアイデアが生まれる良さを評価されている一方、実際に、提案したことがどう行政運営に取り入れられ、その先に、気候市民会議の参加者と一緒に実践していけるか?という視点が大切だと述べられていました。

多摩市の場合には「環境基本計画」の見直し時期でもあり、そのタイミングで開催された「気候市民会議」でしたので、計画の中にその提案内容も反映されていくと期待するのですが、どんなかたちで活かされていくのかもまた注目ポイントと言えます。環境基本計画では「ローカルSDGs 」がどこまで意識されていくのか?もちょっと気にしておこうかと考えています。

ところで、今日は午前中に「地域福祉計画市民委員会」が開催されたので、ちょっと興味があり、傍聴してきました。既に今年の3月に「地域福祉計画」が策定されていて、その計画も「地域福祉計画市民委員会」で議論されてきたというので議事録などにも目を通していたのですが、この計画の進行管理を年に2回の会議でどうやって?…という単純に疑問が湧いたのです。もちろん、どんな議論がされるのかなと思ったのですが、せっかく「市民委員会」という場を設定し、学識者なども含めて市民の皆さんに参加をしてもらうわけなので、どういう議論をしてもらうことが大事なのか‥‥「市民参加やリました」のアリバイ作りに終わってしまったり、形骸化させずに議論ができるような「場づくり」の工夫が求められる気がした次第。「市政に参加する時間を割いてもらう」…平日の日中というのは、「市民に合わせたスケジュール」ではなく、行政の都合に合わせ、市民が時間を寄せてくださるという意味でも本当に貴重なんですよね。集まるのは2回かもしれませんが、今はいろんな手法を用いて、必ずしも対面でなくても開催できる工夫などもあって、よりよく計画の進行管理をしていくためにはどんな回し方をすればいいのか?などなど考えていけそう。せっかく、いい内容の計画をつくっても、つくっただけで終わってしまっては残念なので。

今日の勉強会は年に数回、地方議員をやっているメンバーを集めて開催されるものなのですが、明日もあります。明日は「マイナンバーの課題」を聴くことができるようなのでそちらも楽しみ。それにしても、今日の大雨、小雨・・・「一体、どんな降り方するのよー?」と天に聞いてみたくなるような一日でした…。