現在地で「市庁舎」を建替える。

市庁舎の建替えに関する全議員への説明会があったので出席。来週の月曜日14日から1か月間ほど市民からのパブリックコメントを募集するそうで、それに先立ち、市民に公表する内容(「多摩市役所本庁舎建替基本構想」(素案)」)が事前に説明されただけの話し。特にそこで、何かを議論するとか、そういうわけではなく、一方的に説明を受けて、いくつかの質問はあったけれど、それほど深まらずに終了でした。

一番肝心なところは「現在地で建替えする」という腹決めをしたことの報告、それから、現段階の試算に過ぎないが…だいたい建替えにあたっては約123億円を見込んでいるということを頭に入れておきたいかな。

将来を見据えてということで、人口の将来予測、高齢化率などの図表を出していても、それに対応し、職員数が減っていくこととか、議員の数を減らしていく必要性までは言及がないのは「基本構想」だから?…そこまで詳細は語らなくて良し…としているからなのか?個人的には、議会エリアについては「大は小を兼ねる」かもしれませんが、「無駄に大きくなりませんように」とは心配していて…将来を見据えれば、当然に現在議員定数26名も減らす必要があると考えていてるので、今の議員数を前提にして考えると「大きすぎ」にならないかと心配しています。議員定数を減らしたときに不要になる空間が生じることを頭に入れて…とは思っているのですが。

現時点で、来年4月の統一地方選挙に向けては「議員定数削減」の議論をする時間的余裕も無さそう。ただし、その次、そしてその先をずーっと見据えるなら、議員定数20名くらいまで減らす覚悟は求められる気がする…これが私の考えです。ですので、庁舎問題とはまた切り離して考えるのかもしれませんが、議会活動とか議員活動の在り方を再構築をしていかねばならないと思っています。例えば、議会としてもっともっと機動的に地区ごとのタウンミーティングを開いていくとか、まだまだ議会としての機能を高めていく必要がありますし、もっともっと議会としてもやれることもあると思う。その視点で考えたいな…と。いきなり定数を減らす議論をするのは乱暴で、よりよい民主主義をつくるという観点でもリスクがあると思っていますが、でも、将来のことを真剣に考えれば考えるほど、これから人口規模10万人程度になっていくことを思えば、きっと定数を減らすことが必要になるでしょうね。ただ、それは現在のように、議員がどちらかというと専業であって、一定の報酬を得られるようにするというのが前提。もし、海外諸国のようなボランティアで議員をやるような制度設計にするのなら、議員の定数を増やすことも可能ですね。もし、そうするなら、議会が果たす役割もなかみが変わっていくことと思います。しかし、この議論は永遠の課題のような…合意形成の難しさがありすぎて、一足飛びにはいかないな。

ということで、市庁舎建替え問題に話しを戻すと、来週になれば、今日、私たち議員に説明された資料(「多摩市役所本庁舎建替基本構想」(素案)」)が市民にも公開されることとなります。そしてまた、今月26日、27日に市民フォーラムが行われ、そちらでも直接、市民の方と一緒に意見交換をしていく段取りになっているようです。

私が今日の説明会と、資料をざっと目を通した印象だけメモしておきます。

市庁舎建替えに関しては、これからの「市民サービスの在り方」が変わっていくことが強調され、そこに、いわゆる「DX」への取組みが入ってくることが意識されています。まあ、「市民サービスの在り方」と言うか、サービス提供の‛方法’というのか、手続きを便利にしようというのか…効率化しようというのか、手間を省けるというのか…そこはいまどきで、「DX …デジタルトランスフォーメーション」を導入する方向を理解しないわけでもなく、否定するものではないですし、それによって変わる部分があって当然とは思います。そのこと、一応理解しているつもり。ただし、「市民サービスの内容」そのものはどうなっていくのか…未来を見据えた視点が具体化されておらず、いまいちよくわからず。しゃかりきになって普及推進しているマイナンバーカードも、きっと活用されていくはずですし。

今日配布された手元の資料によれば、建替えにあたっての「基本理念」で「将来の市民サービスの姿」として…

・デジタル化により、市民はパソコンやスマートフォンを使って、自宅や勤務先など好きな場所で、好きな時間にサービスが受けられるようになる。

・出張所など、市民はより身近な場所でサービスが受けられるようになる。

・本庁舎などでは、市民は専門的なサービスを受けるようになる。

ってありましたが、24時間365日で市役所のサービスを受けられるようになるって…ホント?ここでいう「市民サービス」って何のこと?すべてのサービスが受けられるようになると、そりゃ便利だし、助かりますね…。また、本庁舎などで受けられる「専門的なサービス」っていったいどんなサービスなんでしょうね。で、「専門的なサービス」があるなら、その裏には「非専門的なサービス」が存在すると思うのですが、そのサービス内容って?

そして、「はじめに」のところでは、その冒頭に

 現在、DX(デジタルトランスフォーメーション)、働き方改革などで市民の暮らしが変わり、本庁舎に求められるサービスも大きく変わろうとしています。市民サービスへのニーズや市民サービスの概念そのものが大きく変わろうとする今、従来の発想にとらわれることなく、将来のあるべき市民サービスの姿、それを実現するための本庁舎の在り方を考えることが極めて重要です。

と書いてありますが、「本庁舎に求められるサービスも大きく変わろうとしている」…これが「専門的なサービス」のことなのかしら?…現段階で私にはよくイメージができない内容。それにしても、市役所職員が「専門的なサービス」を市民に提供することになりそうですが、そのために職員はどのようなスキルを持ち合わせるの?とかとか。本庁舎にいる職員さんたちって「専門家集団」になっていくのか?

これから議論していく事項だそうですが、どんなことが想像され、想定されているのか?…「専門的サービス」という表現がなぜ用いられているのか気になってます。まだこれからの議論なのかもしれませんが。とは言え、あまりにも自分の想像力やイメージ力の欠如なのか、残念ながら、私には市役所の「専門的なサービス」とそこに従事する職員に求められるスキルをどう考えていけばいいのか…パッと思い浮かべることができない。職員のみなさんは市役所の行う「専門的なサービス」のなかみをどう理解しているのかな…っていうところからヒアリングしてみるしかないか…。「専門的なサービスが受けられる」という表記にスペシャルな…特別感を感じるのは私だけでしょうか?

今日は寒いのを我慢して…屋外にいることはできずで、明石天文科学館のライブにて…皆既月食と天王星食を見ておりました。解説がとても面白かった(こちら録画あり)。

 

「市役所建替え」…私も26日か、27日どちらかで、市民フォーラムには足を運び、市民の皆さんからの意見を聴いてみたいと思います。ちなみに…フォーラムの開催予定は下記のとおりです。

11月26日土曜日 10時~11時50分 永山公民館ベルブホール
11月27日日曜日 14時~15時50分 関戸公民館ヴィータホール