9月議会 本会議5日目/一般質問

今年はまだ…そんなに葡萄を食べていない気がしていて。もう4年も前のことですが、山梨にぶどう狩りに出かけて、今まで手にしたことがないくらいにシャインマスカットを収穫して、家族で「なんて、贅沢~!」と言いながら食べていたことを思い出します。甘すぎない味、果汁が口に広がる幸せ。果肉がしっかりしているところもいい。

さて、今日は本会議、一般質問も5日目で4人でした。共産党の小林さんが取り上げていた生活保護の問題ですが、「困ったときに一番利用してもらいたい制度でありながら、最も利用しにくい制度という実態」という指摘。その利用のしにくさ…どこに原因があるんだろうと思いますが、「生活保護を受給することを権利」として受け止めることができない方もまだまだ多いように思います。「生活保護を受給するなんて…」という意識はもちろんのこと、とかく「自己責任論」がものすごく強調されるようになり、「権利としての生活保護」という側面が置き去りにされているという意味です。

ところで、私、国が再び、低所得者層に5万円の給付金と言う報道もありましたが、物価の高騰に苦しんでいるのは所得には関係なく、むしろ、「低所得者層」ではなく、しかし暮らしに余裕がない世帯が増えていることが理解されていないような気がしてなりません。税金を払うだけ払わされて‥‥という気持ちになり、政治に対する不信感をまるで助長するとしか思えません。私の周りにも「これが支え合いなの?」と疑問の声、聞こえてきます。子どもを育てている世帯はとにかく必死。これから、子育てにお金がかかることが予測できる世帯、でも、各種給付金などギリギリ受けることができない世帯…少なくありません。「働いても働いても…」…肌感覚でも、私が議員になった20年前よりも明らかに子育てするのにますます苦しい世の中になっていると思います。国の子ども政策、全くうまくいっていないと思います。子どもを生み、育てやすい社会になってはいない。コロナ禍でもいろいろと給付金を支出した割には、まるで砂漠に水を撒くだけのよう…という印象です。

脱線しましたので、市議会に話しを戻しますと、小林さんの指摘のように「生活保護をもっと周知して」というのはその通りと思いますが、結局、「困ったときに市役所へ」と市民に思ってもらえるように、市役所が敷居の低い場であることがまずは大事なのかもしれません。「市役所って、怖そう」と言われたことがあるのですが、それはどこかで来るイメージなのか。「困りごとがあれば、いつもで相談に」と扉を開いておきたいですね。身近なところにある公共施設、「児童館は子どものことしかやりません」「公民館は公民館の活動のことしか知りません」「図書館は本を借りるだけの場所です」‥‥みたいなことではなく、困ったときにどこにでも駆け込めるような場であってほしい。「あそこに行けば、市の職員さんいるよね!」ってことで。

小林さんに続く、篠塚さんはちょっと私には勉強不足と言うか、すごくマニアック…と言いますか、制度を熟知している人でなければできないような「入札・契約制度」のことを取り上げていて、公平性と透明性がきちんと確保されるような制度にしておくことの重要性が指摘されていて、そこだけは私でも理解できる…という感じ。私の頭の上で行ったり来たりするやり取りを耳にしておりました。こうして他の人がなかなか取り上げない観点の質問があると良いですね。議会としても幅が広がる感じ。

都市整備に関しても、「これからの50年を見据えて、今までと同じような発想では通用しない」と指摘されていましたが、同感です。阿部市長を全面的に支援する議員のお一人でもいらっしゃいますので、もっと強く市長に進言してほしい。そして、入札・契約制度、あるいは都市整備に関しても「職員のスキル」を磨く必要を強調されていて、そこ、切実だなと感じています。会派でも「職員の人材育成」が良く話題に上っています。若い世代の職員が増えたから…という理由が問題ではなく、コンプライアンス意識を含め、行政活動の質をどう高めていくかは課題です。たぶん、これについて市長がそれほど口には出さなくとも、一番感じていることではないかと思っていますが、職員力がすごく落ちている…って、この私でさえも市民からも言われることがあるので。

そのあと藤原さんが新型コロナウイルス対策や市長が公約に掲げていた「歯科口腔条例」に関する質問をされ、最後は伊地智さんが都立高入試に導入されるスピーキングテストのこと高齢者の生活支援のことを質問されました。

都立高入試の話題は…確かに中学生が関わる問題なので、市教委にいろいろ確認する事項もあるのだと思いますが、正直…いろいろ問われ追及されたとしても「都教委の言いなり」に振舞うしかない「市教委」という構図はなかなか代えがたい…難しいですね。答弁する側もいろいろ感じていることはあるでしょう。とはいえ、「個人の心情」を吐露するわけにはいかないので、都教委に成り代わって答弁対応…なんか、見てて滑稽でした。久しぶりに「役人に終始する」というガードの固さを見た気がして。

そして、伊地智さんが、「健幸まちづくりは何をめざしているのかわかりにくい」と指摘をされ、健幸まちづくり政策監や市長があれこれ想いの丈を答弁をしていたものの…もともと、何だかよくわからないものをわかりやすく伝えることの方が難しい気がしますね。「心身ともに健康でありましょう!」という標語を目新しそうな造語にしてみたもの=「健幸まちづくり」だと…私は理解していて、それ以上でもそれ以下でもなく。斬新さを求めた「健幸」というのが、どうも私は好きではなく。言わんとすることの雰囲気を捉えるにはぴったりな言葉ですが、だから「わかりにくい」。

心と身体はつながっているので、両方とも元気を維持していくことができるように。身体がしんどいと心が疲れてしまいますし、「病は気から」というようように、心が疲れると身体もしんどくなりますから。

今日でひととおり、一般質問も終わり。明日は補正予算の審議などが行われる予定です。季節の変わり目、あるいは、気圧の関係なのか、身体が疲れやすい気がします。身体と心と…ともに自分自身に対して耳を澄ますことが大切ですね。