メリークリスマス。

もうあと1週間もすれば、新年になるなんて…と思いながら、朝は、多摩センター駅で年内最後の駅頭遊説をこなしてからのスタート。「市議会を身近にする」ことをまずは目標に実施している宣伝活動でもあり、「個人名は出さない」で同じ会派の白田さんと実施しています。「個人名」を宣伝するのは、まあ、選挙前に…ということで、個人の名前をいくら宣伝したところで、「多摩市議会」は身近に感じてもらえないのではないかな…という想いがあるのですが、さて、市民の方にはどのように受け止めていただいているでしょうか。

新型コロナでしばらくというか、だいぶ休止してきたので、早起きして支度と準備をして外出するという一連の生活リズムに慣れるのも一苦労でしたが、一ヶ月くらい継続すると慣れてきて、その後のスケジュールに合わせた行動ができるようになってます。朝早くからの街宣活動がないと、のんびり朝食を食べるとか、のんびり家事をすることができていたのが良かったのですが…。

さて、巷での話題…「京王プラザホテルが多摩センターからいなくなってしまう?」

ということで、すでに新聞などでの報道のとおり。道端でお目にかかった市民の方にも呼び止められ、「多摩センターがますます衰退していきそう」というお声を頂戴しています。市長によれば、「何とか、存続してもらうことはできないのか」も含めた申し入れもしてきた…とのことですが、その甲斐なく、再来年、2024年(令和5年)の1月に閉じる決断をされたようです。

「京王プラザホテル」の存在は、多摩センターだけでなく、多摩市の街のクオリティ向上にもつながっていましたので、「撤退する」ことの耳にした12月議会の最終日(プレスリリース直前でした)には残念な気持ちいっぱいでした。新型コロナによる影響もありながら、決してそれだけではなく、将来を見据えた経営判断とのことでした。聖蹟桜ヶ丘駅に本社を構える京王電鉄グループ…「これからも地域には貢献したいと考えている」…との想いをお持ちくださっているとはいえ、現実は厳しいということでしょうね。

これについて、まるで市行政の‘失策’かのような指摘をされている方もおられるのですが、私はそれ以上に「人口減少社会」の波がヒタヒタと忍び寄っていること、東京にいると例え、郊外で多摩市だったとしてもまだまだ実感わきにくい日本の課題でもありますが、やはり、もっと現実的に捉える必要を再認識させられました。地方都市を見てみれば、都会に人口がどんどん集中していき、どんな状態になっているか…百貨店・デパート、ホテルなどなど…本当に厳しくて厳しくて大変な状況になっていることは周知のとおりです。これを地方都市の失策とだけ言いきれないと私は思っているので、やっぱり市行政の失策として批判だけする気にはなれないというのか。地域だけ、あるいは東京だけ、日本だけ…ということでなくて、もっと広い視野につなげて考えていくべき問題ともいえそうです。

折しも…といいますか、来年3月にはパルテノン多摩がプレオープンし、京王プラザホテルが撤退したのちに華やかに開館するのが多摩市立‘中央’図書館で…さらには、多摩中央公園も民間活力を生かした大々的なリニューアル工事を行っていくことで動き出している多摩市…ある意味、これまでは「他力本願」的に街のイメージアップができていたとすれば、今回の大規模な税投資に見合って、どのような価値を創造するつもりで、そしてまた、そのためにどれだけ本気で取り組むのかますます問われそうですね。市長の想いの丈をぜひ語ってほしいなあ。

私は…大規模な税投資に見合って、その後にもきちんと責任を持った施設の管理運営をしていくところにも一定の投資をしていく必要があると考えていて、「ショボくならないように」と思うとき、そこまでの維持管理コストをつぎ込めるのかどうかと疑問を抱いてきた一人です。なので、特に多摩市立図書館については「公設公営」で直営方式を貫くという方針であるなら、もっと図書館政策全体での見直しが求められると主張してきました。今のところ、「図書館政策全体」が見直されるわけでもなく、正直…現段階ではその行く末を懸念するしかありません。「これからどうしていくつもりなんだろうか」…に対してはいまだゼロ回答。なぜなら、今までもアップアップしてきた図書館運営のさらにその上にグレードアップさせた中央図書館を建設するということなので。アップアップグレードアップ…だけではいかないでしょう。人口増に合わせて増やしてきた行政サービスは、今度は人口減に合わせて減らしていくというのがごく自然な考え方なんですけれど…。

ここ…決して、市長だけの責任ではないですね。議会も一緒になって中央図書館の建設を後押ししてきたわけですから、問われていくと考えています。もちろん私、個人的には慎重姿勢で、賛成しなかった…わけですが、そんなこといくら言ったところで、「議会」としては賛成してきたわけですから、同罪ですね。決して、責任を免れるものではないからこそ、今後どうしていくか、もっと厳しい態度で今後の政策判断を導き出す必要があります。人口減少社会に真剣に向き合うともなれば、今まで行政が抱えてきたもの、もちろん、丸抱えできる環境があったから抱え込めたわけですが、そこをある意味、手放す勇気や覚悟も求められますし、そうしなければ、きっと…維持することさえ困難になっていくのだと思っています。

その視点から、「京王プラザホテル」の経営判断に学ばねばならないことがあるように感じていて、「勇気ある撤退」なんてきれいな言葉で片づけることはできないと思っていますが、苦しい判断をすることが市長だけでなく市議会にも求められる…まさに「政治の判断」になっていくんだろうなと…。「活性化しないのは市長が悪いからだ」…などと咎める前に、「市議会でどんな議論をしてきたのか」も振り返っておく必要もありますね。地方自治は首長と議会が「車の両輪」と言われるように、結局は運命共同体でって一緒になって取り組んできたその結果なので。その意味で問われる議会側の責任をつねに自覚しておきたいものです。

メリークリスマス。唐揚げはやめて、唐揚げ風もやめて…結局、唐揚げにするための下味をつけたまま鶏肉を焼いただけ…でも、おいしくいただき…別腹ケーキは我慢の夜でした。満足。