「児童館があってうらやましい」

今日は西落合小学校内に移転したばかりの落合児童館へ。鶴牧・落合・南野コミュニティセンター「TOM HOUSE」の大規模改修に伴い一時移転中。立派なベビーカー置き場がすぐに目につきました。

やっと引っ越しを終えたばかりということでしたが、小学校の2教室分がそれぞれ、「事務スペース+遊戯室」、「未就学児のためのお部屋」(地域の子育て拠点)として活用されており、教室の扉を開くと、「わあ!児童館になってる!」ということで、すっかりと児童館になっていたのは、装飾やおもちゃなど必要最低限とは言え、児童館のウエルカム雰囲気に溢れていたからです。教室の床にもマット敷いてあり、いろいろな制約があったとしてもできる限りの居心地の良さを維持できるように工夫されていました。

「子どもたちのために代替場所が確保できてよかった。本当にありがたいこと。」と仮移転中は今まで以上に安全第一に過ごせるように気配りをしながらの運営になっていきそうです。移転場所が確保できただけでありがたい…と館長さんが数回繰り返していたのが妙に耳に印象に残っています。確かに、贅沢など言えず…という気持ちで、今の在りように感謝だけしかないような様子…でも、個人的には、例えば、来館している子どもに少しクールダウンが必要な時に使える場所、ちょっと相談事をしたいなあという保護者などとゆっくり話ができるようなスペースまでは確保しきれずに不便さありそうかな…と感じた次第です。これは、先日、連光寺児童館へ行ったときにも同じ感想を持ちました。館長をはじめスタッフのみなさんはとにかく「児童館の活動を止めることなく、継続できてありがたい。」と話しをされ、胸を撫で下ろされている様子。欲深くなれずに、今の状況でできる最善のこと、最大限のことをやっていきたいと意欲的でした。しかし、狭くてもいいので「あともう一つお部屋があれば、もっといいのになあ」と。ちなみに、連光寺児童館の場合は事務作業については、市役所内の別の会議室に執務室を設置し、必要な事務を行っています。車移動で行き来しながらの児童館運営なので、「安全運転で過ごしてほしい」と心から思います。いろんな不便や不自由さがあっても「一時的なこと」と思えばこそ、何とか乗り切りたいし、乗り切れると日々奮闘されている職員のみなさんの状況や様子にも目を向けておきたいものです。

とかく児童館職員のみなさんが身にしみて感じていること…昨年度、新型コロナウイルスにより、児童館も完全に閉鎖する期間がありました。その時の経験も踏まえれば、「絶対に、活動を止めてしまってはいけない」ということなんだと思います。特に、子育て広場でつながりのあったママたちのところには、ステイホーム期間中に一軒一軒に電話かけをし、その関係性を維持してきたという経験があり、その際には「児童館の役割」を改めて認識させられたと伺っています。子育て広場のマネージャーさんの存在は「実家のお母さんみたい」とも言われることもあるのだとか。ママたちにとって(パパもいるとは思うけれど)、日々、児童館の子育て広場を利用しながら、マネージャーさんをはじめスタッフのみなさんと一緒に子どもの成長を見守り、子育ての喜びや楽しさを見出していけるような環境があることは本当に心強いことだと思います。落合児童館の子育てマネージャーさんも「みんなの母さん」として、子育て広場はもちろんのこと、来館する子どもたちへの目配りもされながら活躍くださっている様子でした。

それにしても、開館と同時にわーっと子どもたちが訪れ、本を読んだり、ゲームをしたり、おもちゃを手に取って遊んだり…それはそれは、一気ににぎやかに。親でもない、先生でもない大人。家ではない、学校でもない居場所。それが児童館だと思います。

今の仮移転場所は学校なのに児童館で、学校の中にあっても異空間…それはそれで子どもたちにとっては楽しいのかもしれませんね。学校にとってもまた、普段はその活動を身近に感じることは少ない児童館に触れることのできる良い機会になると思っています。ぜひ、先生たちには学校以外の子どもたちの顔を見ることのできる場所として、たまにはそーっと覗いてほしいなあと思います。ここは「先生でもない大人、学校でもない居場所」であることは大切に守る必要がありますが、学校の先生にも児童館のことを理解してもらう機会になることを願っています。夏休み明けからになりそうですね。子どもたちは児童館の大人に見てもらいたいことがあって、聞いてもらいたいこともあって…今日も館長と話しをしていても、「これ見てみて…」と子どもがそばに来てくれました。そんな様子を見ていると、児童館にはやっぱり「場所」だけでなく「人」がいなければならないことを確信するものです。

他市からは「多摩市には児童館があっていいなあ」とも言われますし、市内に住んでいても「もっと、近くに児童館があったらいいなあ。そしたら、もっと児童館に行きたいのに。」ということも耳にします。「児童館があってうらやましい」…もちろん、「無ければないなり」という言葉もあるように、児童館が無くとも子育て期間も過ぎていきますし、子どもも成長していく…でも、やっぱり「児童館はあったほうがいい」と考える人は多いです。

要するに、多摩市はもっと「児童館」をアピールしていかなければならないのかもしれません。少なくとも…ホームページの現状を確認したところ、アピールされているとは言い難く、「いまいち」。としか言いようがないなあ…ということと児童館を紹介するチラシというのかパンフレットももう少しグレードアップしてほしいんです。

明日は、東寺方児童館に行ってきます!