「扶養照会」は必要なのか。

3月の定例会開催前なので心のゆとりがなくなりそうですが、「Keep smile」を忘れないようにしつつ、そのためのプリンと言い訳しながら、乗り越えたいと思います。白いお皿にプリンをのせてあげると、まるで目玉焼きのようでかわいくなります。

今日は委員会で打ち合わせがあったり、その後も、控室で過ごし、配布された今年度の補正予算書、来年度予算書などに一通り目を通して、気になるところに付箋を貼る作業。明日以降、気になる箇所については調べてみないといけないなと思っています。帰宅してから、「BIG ISSUE LIVE」を視聴。「扶養照会から考える生活保護」がテーマでした。

扶養照会については、生活保護を受給するにあたっての「壁」になっていることはかねてから指摘されていますが、生活保護を受給することが望ましい状態にあっても生活保護を利用していない方々も存在します。その理由として挙げられるのが「家族に知られるのが嫌」ということ。ですので、扶養照会を「水際作戦」のように使っているような役所の窓口もあるやに聞いていましたが、実際に、今日のライブでも「実態」にも話が及び、役所の窓口対応の改善が指摘されていました。2親等、場合によっては3親等にまで確認がいくわけですが、もともと生活保護を受給する状態になるというのは「最後の砦」とも言え、家族を含めて、支援を受けることのできずにいて頼ることになるのではないか…とも言えます。ですので、扶養照会は不要ではないのか…というのが困窮者支援をされている方々の主張です。

実際に、扶養照会をした結果、何とかなるというのか、家族からの支援を受けられる状態になるような方がどのくらいいらっしゃるのかと言えば、全体のうちの約1%~2%くらいであって、生活保護以外の支援を見込めるような申請者というのはいないに等しい状態とも言えますね。私も「どうやったら生活保護を受給することができるのか」と尋ねることもあり、説明をするのですが、「親とか兄弟には知られずに」と言われてしまうと、そこで相談も行き詰まることもあります。なかなか難しいのです。あとは、ちょっとした貯蓄があっても難しく、子どものためにと少しずつ確保してきた貯金の取り崩しまでしなければならないとなると、「諦める」という方もおられます。

「扶養照会」については、国会での答弁「扶養照会は義務ではない」が取り上げられたように、今後、対応のされ方が変わってくるとも思いますが、ここは注視することは必要かなと思います。生活保護については、受給者を支える保護費の負担については国が4分の3、地方4分の1(地方と言っても自治体が・・・多摩市が)ですので、支出増を避けたいとの意識になればなるほど、「水際作戦」をしようなどという意識はなくとも、無意識ながらに窓口対応も厳しくなってしまう可能性を想像することは難しくありませんね。

ところで、「生活保護とは」というおさらいから始まったライブ配信でしたが、「生活に困窮する人を対象に最低限度の生活を保障し、住まいや生活、医療や介護などの費用を支出することで、生活の立て直しを支援する公的制度」…という説明からすると、「生活の立て直しを支援する公的制度」になっているかどうか、改めて評価していく必要がありそうです。生活の立て直しを支援するということは、再び、生活保護を受給しなくても生活を送れるようにしていく…とも理解ができますが、実際のところ…。

プリンを食べながら、視聴。生活保護を担当していた職員さんの声としても紹介されていたのは「扶養照会をして、扶養可能という回答を得たことがない」ということ。扶養照会をするための事務手続きのことを考えれば、簡略化したほうがよっぽどスムーズな気もしてきます。ぜひ、「扶養照会って何?」を知りたいなと思った方…ビッグイシューチャンネルへ。「ホームレス問題の裏側にあること」などもサマリーですし、わかりやすいなと思います。子どもたちに伝えるって大事なことなので、こうした動画があるのはありがたいですね。