日医大多摩永山病院の移転建替えの行方の続き。

120段ある階段。ここは上りきって後ろを振り返ったその瞬間の味わいが何とも言えず。急ではない階段なので上りやすいのでおすすめします。

今日は議長主宰の情報交換会というか、勉強会というもので…日医大多摩永山病院の移転建替えについてのその後のことについて市長から報告があり、また議員側からも質問などが出され、健幸まちづくり政策監や担当する部長が答えるという集まり。正式な会議であり、公務という位置づけではないので、全議員が出席しているわけではありませんが、都合がつく多くの議員は出席し、情報収集を。

市長からは、先週月曜日の後からの動きについて報告があり、学校法人日本医科大学の理事長がお越しになり、この間の経過説明があり、結論としては「理事会が開催され、病院経営の実情に照らすと、多摩市と建替えに関わる基本合意書を結ぶことは一旦、思いとどまる必要がある」という判断になったということでした。日医大系列には4つの病院があり、多摩永山病院以外は新型コロナウイルス以前と比べても患者数が回復しているが、ここだけはまだ3割ほど患者数が戻らず、「受診控えの状態」が続いていること、それに伴い、病院の収入も約3割ほど落ち込んだままにあることなどの話がなされたこと、また理事会では「市からの補助はどの位見込めるのか(これは建て替えに関してだと思って受け止めたけれど)」、「30年以上も多摩市において医療機関として貢献してきたことを踏まえて、市からの何らかn援助はないのか」という意見も出されていたことも紹介されていました。

また、日医大多摩永山病院は救急救命センターとしても位置付けられ、新型コロナウイルス対応なども実施し、病院としても可能な限りでベッドを確保するなど努力をし、また人工呼吸器なども配備しているものの…設備投資に対する国からの財政支援だけではその後の継続含めた難しさがあることなど医療政策そのものに対するご意見などもいただいたようで、市長も民間病院(公立ではない)の経営状況の厳しさも受け止めて、国や東京都などに働きかけをしていく必要性なども改めて認識しているの発言もありました。

先週の報告にもあったとおり、「基本合意書」を結び、2026年に新たな病院を開院させることは厳しいと判断し、今しばらく現状、取り巻く環境を見ながら、次のステップに進みたいという意向にあることが理事長と市長との間で直接的に確認されたということになります。

議員側からもいくつか質問が出されましたが、中でも「日医大側はどのような規模で病院を建て替えるか、そこにはいくらくらいコストがかかるかなど決まっていないということですね。」と飯島議員が確認をされていたことは重要ですね。日医大側からは財政面での支援にも要望が出されていますが、どのくらいの支援が必要なのかわからないままに「わかりました」となることは相当難しいと言えます。何を根拠にするのかを常に念頭に置いておく必要があり、その合理性についても市民に説明できる必要があるからです。

そもそも、永山駅前のUR局舎跡地での移転建て替えを希望し、それに応じる形で、多摩市は旧東永山小学校跡地と当該地の交換を行ってきたという経過を考えても、「多摩市外での移転建て替えも視野に入れている」ということはあり得ないのですが、しかし、今日の質疑応答で明らかになったのは「他の地域からも引き合いはあることは事実」ということのよう。つまり、病院経営のことを考えれば、当然ながら、好条件の場所に移転建替えも選択肢の一つにあるということにもなりますね。ただ、市長からの説明を聞く限り、病院側は従事している医師、看護師などのことを考えても「できれば、多摩市で」というお考えを(強く)お持ちなのかなという印象があります。

いずれにせよ、将来の多摩市の医療政策をどうするか、ここは東京都「南多摩医療圏」としての議論も必要になってきますし、多摩市だけで検討してどうにかなるような問題ではないとも言えます。高度な判断も求められていくというか、多方面との交渉もしていくことが求められそうですね。病院としては年数を重ね、どんどんと老朽化も進んでいる施設全体をどうしていくかゆっくりも考えていられないのもまた事実だと思います。

そんな中、こうした状況について市民に対する情報提供のことは気になっていますが、刻々と状況や変わっていく中では「市民の混乱」を招かないような情報提供や情報公開の必要性を念頭に置いているようですね。これまでの動きについては、年度末をひとつの区切りとして情報をまとめていこうとしているようです。こうした状態にあるので、「情報提供には工夫がいる」のだそうです。

いよいよ、来週はお忙しい中、日医大多摩永山病院の院長先生がいらっしゃるとのこと。健幸まちづくり政策監からは「議員の皆さんも、新型コロナウイルスへの対応のこと等、病院の現状を聞きたいかなと思ったので、私がお節介かなと思いつつも、院長先生に『議会でお話しすることはいかがですか』ということで提案させていただき、議長や副議長にもご提案をさせていただきました」との趣旨の発言が。まさかご無理にいらっしゃるわけではないと思っていますが、お忙しい院長先生に議会側の日程に合わせるようなかたち(もともと、毎週月曜日は災害対策連絡会が開催されることを前提として日程確保が行われているため)でお越しいただけることに感謝をするばかりです。先だっても、多摩市の医師会長の田村先生にお越しをいただきましたが、現場のお話を伺えるというのは私たちにとっても非常に有意義だからです。

今日は午後から、東京都市議会議長会主催の議員研修会。オンライン開催でした。オンライン開催という工夫ができるなら、いっそのこと来年からもこの形式で実施することが良いのではないか?という感想。わざわざ大きな会場をお借りし、開催することもなく、ある意味、コストも削減することができそう。東京都の宮坂副知事から「「スマート東京の推進に向けて」についてお話を伺うことができ、勉強になりました。昨日は新型コロナウイルスワクチンの接種に関し、LINEをつかった予約システムのことについてどのように活用し、運用するのかの話を聞く機会もあり勉強になりましたが、デジタルデバイドにも配慮していくことは当然に必要になり、過渡期の今…いろいろ難しい課題もあるなと思ったりもしています。

クリスマスローズの開花時期になり、咲いている花に出会うとうれしい季節。それにしてもこの週末は暖かくて過ごしやすかった。このまま春になってほしい…という気分。