KDDI跡地活用のことを確認してきました。

南野にあったKDDI所有の南野にある土地の跡地が衛星放送のための基地局になる話があり、市民の方から「電磁波問題など、気になる」という問い合わせがありました。社民党の伊地智議員がヒアリングをしようと予定を調整下さり、ご一緒させていただきました。

まだ、正式な譲渡契約までには至っていないようですが、日本のBS放送を引き受けている株式会社放送衛星システム(日本で唯一BS放送の無線局免許を持つ会社)に所有が移り、新たにBS番組を衛星に送信するための基地局の建設が計画されているとのことでした。「なぜ、多摩市のあの場所に基地?」と思うわけですが、南西がゴルフ場であって、高層建物が建設されることが無い場所であることが大きな理由だとおっしゃっていました。南西方向に強い電波を飛ばすので遮る建物があるかないか、あるいは今は無くても将来的にはどうなのか…など検討した結果、「あの場所に」となったようです。

心配されている電磁波については、とても強い電波であり、3万6千キロも離れたところに打ち上げられている衛星に向けられていること、ターゲットめがけているためそれ以外への影響はほとんどないとのこと。国際法上のルールに則ってもとても厳しい縛りがあると伺いました。

私にとってはまるでBS放送の仕組み、そのイロハをレクチャーしていただいた感じであって、とても勉強になりました。しかし、会議室からの眺望が…。

秋晴れの向こうにはもちろん富士山も見ることができました。また、明日の委員会で「電磁波5G」に関連する陳情を審査する予定ですが、同席くださったKDDIの責任者の方からは「5Gアンテナの設置」に関しては新たな基地局設置のために「多摩市に申出が必要」であることは心得ておられること等も確認でき、コンプライアンス意識というのか、地域社会の中で企業が果たすべき責任に対する意識の高さを感じることができました。

実際に、新たなBS放送のための送信基地の稼働は2025年あたりを予定しているようで、現在のNHKの渋谷放送センターの老朽化に伴う建て替え計画とセットで検討が進んでいるようです。直径5メートルの大きなアンテナが予備も含めて全部で14基ほど建設を予定しているとのこと。周辺の景観にはもちろん配慮されるということです。基本的には無人!ということにもまた驚き。オペレーションを行うための場所はまた別途建設する予定になっているそうですが、現在も埼玉県久喜市や千葉県君津市にある送信局にしても基本的には無人で運用されているというので、もう、私の想像を超えます。

いずれにせよ、今回の土地の譲渡、活用計画と健康被害という点でいえば、心配するほどのことではなかったのかなと思っているのですが、私たちの暮らしが便利になっていくための技術革新とか進化がどこまで進んでいくのかしら…と心底そう思います。それは私たちが求めている豊かさに結び付いていくのかなということまで考える今日この頃。