容量市場のことにつき。

エネルギー問題のことを学んでおかねばと思っているなかで、出てきたのが「容量市場」のこと。日本では馴染みのうすい言葉でもあり、私も詳しい知識もないので入門編…と思い、オンラインセミナーを受講してみたのですが、とても難解…でも、関心は高いようで、セミナーの受講者は160人を超えているということでした。政府系のホームページなどで情報を調べても「デメリット」については一言も触れられていません。当然と言えば当然なのですが、「容量市場」によって、再エネ新電力が厳しい状況を余儀なくされる可能性が指摘されていました。

環境団体でつくっている「eシフト」から政府への要請

この要請を読むとわかるように、結局、「再エネ」推進の足を引っ張り、原発や石炭火力の温存につながりかねない(というか、つながる)ということになりそうですね。こうした状況を知るにつけ、政策の優先順位について考えさせられるわけですが、それとともに「非核平和都市宣言」をしている多摩市はこの動向をどう捉えているか、そしてどう行動しようとするのかが問われるなと思うものです。また、ここにさらに加えた「気候非常事態宣言」もありますので、周りからは「環境問題」にとても熱心であって、環境政策に先進的に取り組む自治体だと言われているのですよね…。

エネルギー問題は多摩市だけでどうにかなることではない…とはいえ、環境にやさしくクリーンエネルギーの推進ということで、太陽光パネルなども公共施設にせっせとつけているというか、個人的には太陽光パネルの数十年後のことを気にすると積極的にはなれないのと(まだ、リサイクルルートも確立しているとは言い難く、技術の進展を待ち望むところ)、あとは太陽光パネルのパワコンからの電磁波問題のことも最近は気にしていますが、いずれにしても、非核平和都市宣言では「私たちは、人と人との絆を大切にし、原子力に代わる、人と環境に優しいエネルギーを大事にしていきます。」ということですし、気候非常事態宣言では「『気候危機』が迫っている事実を市民全員と共有し、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指します。」としているので、単に宣言しているだけで終わらせないようにせねばということです。

しかし、世界に目を転じれば、他国は石炭火力発電を廃止しているのに、日本だけがせっせと石炭火力発電所を増設しているという事実も…目の当りにすればするほどに、がっかりさせられますね。毎年の台風被害などを含め、日本にとっても気象異常の影響が忍び寄り、深刻な事態になっているのに。

各地で野鳥の撮影をされてる方がいらして、時々お目にかかります。たまたま「昨日、撮ってきた!」というお写真をいただくのですが、のどかに広がるそばの畑にいる鳥(名前を聞いたのに忘れました)の姿もいつまで見ることができるのだろう…とかついつい思ってしまいますね。そばの花を見ることもないので、こうした写真を通じて、その場所の風景を想像できるのは幸せなことです。

 

話を戻して「容量市場」のことについては、環境省と経済産業省とのせめぎあいもありそうで、結局…経済なのか、いのち(地球の生命という意味も含めて)という選択にあり、日本の選ぶ道とは…が問われているのでしょう。新型コロナウイルス感染症の拡大で、多摩市の「気候非常事態宣言」を踏まえた取組みもなかなか思うような活動(当初考えていたような)ができずにいるようですが、少しずつでも周りの方々に伝えていけるといいですね。また、先の要請書の内容にもあったように、消費者がいかに知らず知らず負担させられているのか…との視点も本来はもっと伝わってほしい情報です。最近は「蓄電池」だとも言われています。セミナーでもコストが下がってきていると聞きました。同じ会派の白田議員がこの分野にはとても詳しいので…教えてもらおう。

いろんな課題をできる限り、消費者である私たち一人ひとりの問題として捉えることができるような情報発信が欠かせないですね。そしてその役割を担うのが市民に最も身近な自治体でもある多摩市のかもしれません。