現金給付のそのあと…どうするのか。

若手の女性議員がメンバーになっているウーマンシフトの学習会に参加。

国際的にも活動されているセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが今回の新型コロナウイルス感染拡大を受け、実施した「ひとり親家庭応援ボックス」。1度目は東京都23区が限定だったのですが、追加支援はその範囲を拡大…その支援状況について伺いました。ひとり親家庭支援のための地方議員ネットワークでもアンケート調査を実施しましたが、その時に得られた回答と同様、ひとり親で子育てをされている世帯の深刻な状況が明らかになったようです。

でも、新型コロナウイルスによって深刻になったわけではなく、もともと生活が厳しく、必要な支援が得られているとは言い難いからこそ、今回、その歪が一気に露呈しただけの話、今に始まったことではないのです。その意味で言えば、社会全体にも多くのひとり親の困難な状態がより鮮明に認識されたのではないかと思っていて、「ひとり親家庭等への支援」として実施している各種事業への評価も問う必要があると感じています。国としての取り組み方を改めて問うてほしい。今は、目の前で困窮し、食事もままならない世帯への支援やら現金給付が中心で行われていて、そこはしっかり取り組んでほしいと思う一方で、食糧支援がいつまで継続できるのか?さらには現金給付も継続できるわけではなく、一自治体には限界が見えている。

「ひとり親」が置かれている状況や状態に目を向けて、今の支援制度の在り方の根本を質していくことが求められていると考えています。圧倒的に足りていないのは就労場所。そして、就労しやすい環境があること…だと思っています。そのための支援こそ、もっと力を入れていく必要があり、そのために政策誘導してほしいとかねてから思っていますが、ますますそう感じています。

そしてまた、ひとり親世帯の子ども…ということで言えば、今日も話題になったのは「高校生への支援」です。高校3年間が見落とされているという声も今はまだ聞いてもらえていない状況だなあと思います。高校生になるといろいろとかかるお金が増えてくるというのは、誰が考えてもわかることだと思っていますが、武蔵野市では高等学校等への進学にあたって、入学準備金の制度がありますが、こうした制度がある自治体は少ないです(多摩市の高等学校など進学者への支援)。高校生になると教科書も購入しなければならず、結構、お金かかります。制服やら、体操着やらが指定されているともなれば、その出費がいろいろ嵩みます。義務教育の小中学校時代と比べても、お金のかかり方が違うんですよね。

高校生だからアルバイト…と言っても、それで明け暮れなければならないような状態では本末転倒です。経済的な理由で「勉強したい」あるいは「進学したい」という気持ちを諦めなければならない子どもたちの存在も気にしておきたいものです。

 

そしてまた、一方、大変なのは、ひとり親だけではなく、「ふたり親・低収入・子育て世帯」についても同じくらい深刻であることを受け止める必要があります。「二人いれば、助け合えばいいんだから」ということで済むわけではないはず。むしろ、ふたり親で困難な状態にあるご家庭のほうがいろいろな面で厳しさがあるのではないか?とも言われているように、結局、親の人数によって支援の在り方を変えるのではなく、「世帯の収入」で見ていくべきだと思っています。セーブ・ザ・チルドレンの方もその必要性を認識されていましたが、要するに「困っているご家庭」(困窮世帯)の子どもたちへの支援だとおっしゃっていました。

 

今、当面の暮らしが成り立たなくなっている人も増えている。そこに緊急支援が行われていますが、現金給付は一時的なものでしかなく、その後の支援をどう進めていくかが問われています。「その先の支援」について、なかなか見えてこない中、今日は東京でも新型コロナウイルス感染者が100名を超えてしまうということで、どうなっていくのか、ますます不安が立ち込めています。多摩市も可能な限りで支援策を打ってきたと私は思っています。もちろん、十分不十分と評価はあると思いますが、いつもながら慎重に、今後の財政運営なども見込みながら取り組んでいると捉えています。しかし、その後が問題になる。

 

「こんな経験は初めてなんだから、『あーすればよかった』『こうすればよかった』…と振り返っても仕方がないのよ。ただ、とにかく、感染は防止をしなければならないのだから、そのことにきちんと取り組んでもらいたい。公共施設とかもこのまま開けていて大丈夫なのか心配」というお声もいただくと、感染者が増えていないからと言って油断ができないというのもまた事実だと思うわけです。都知事選が終わるまで、この状況でのらりくらりとされてしまうのかもしれませんが、都知事選が終わってから、また一気に何か動き始めるのかもしれませんね。

それはそうと、みなさま投票には行かれましたか。期日前投票をしようと思いながら、私はまだ行けていません。でも、「未来に希望をつなげるための一票」は「現状でいいとは思わない」と考えて投票したいと思っています。