統一地方選挙の総括…ということで。

購読者の多くは議員…らしいのですが、「統一地方選挙総括」というタイトルで座談会企画をしているとのことで、参加させていただきました。北川正恭先生、小林良彰先生…お二方と並んで座談会をするのか…ということでちょっぴり気持ちが重たかったわけですが、せっかくの機会と言うことで加わらせていただいたのでした。

改めて実感したこと…それは「地方議会」と一言で表現されてしまうわけですが、その横顔はそれぞれの自治体ごとによっても多少異なるということですね。やっぱり、多摩市のように東京都(都会)に立地している自治体の議会と、いわゆる地方の町村などの議会との様子は異なるわけですし、十把一絡げに語ることはなかなか難しい。その土地土地の歴史風土そのもの、自治体議会が築いてきた歴史や文化とともにその在り方、あるいは選挙の様子なども違うのだろうなあと。そして、私が座談会の場で話せることと言うのは、‘あくまでも多摩市の場合には’ということに留まり、「統一地方選挙総括」ということで、先生方が全国を捉えてお話をされていることに安易に横から口を挟めない感じがありました。先生たちがおっしゃっていることは「正しい」けれど必ずしもその論評が当てはまらない場合もあるなと。そんなわけで、座談会とは言え、単に私は先生たちからのご意見に頷き、そばで聴いている感じに終始しておりました。例えば、北川先生は「地方議会が変わっていくきっかけ、兆し」を感じた選挙結果だったとの話でしたが、私は自分自身の選挙を振り返って、先生がおっしゃるような実感を持てていないとも感じたり。マクロとミクロの視点の違いかなと感じておりました。

いずれにせよ、とてもいい経験になったことは確かですが、地方議会の在り方を規定している法律そのものの見直しが重要であること等…小林先生がかなり丁寧に解説を下さっていて、それはおそらく座談会企画の紙面にも掲載される内容になると思っていますが、個人的に学びの多い座談会でありました。

そういえば、昨年…「政治分野における男女共同参画推進法」が成立したわけですが、しかし、結果的には女性地方議員割合…全国で見れば「約18%」に留まるということ…どう考えるべきなんでしょうね…。それでもこれ…過去最高!小林先生が「能力差」ではなくて「環境差」という指摘をされていましたが、やはり男性と女性では…立候補するにも取り巻く環境が大きく異なっていて、女性が出にくい…というのはその通りでしょうね。でも、環境を整えたところで女性がトライするかと言えば、なかなかトライしようと思える魅力が出せていないのが今の地方議会の実情ではないかとも自覚していますが。まちづくりや暮らしを変えていくために地方議員にならなくとも、NPOなど起業するという選択肢もありますし。

最終的に…私が思っていること…「有権者の半分以上が投票に行っていない」という状況や「投票率が年々低下している」という状況をどう受け止めるのか?ですね。地方議会に携わる自らを振り返り、「市民にとって地方議会は必要なのか?」と問い直してみることも大切かなと。逆に言えば、どんな地方議会であれば、魅力があり、市民に期待され、市民からも注目されるのか?ということを私自身でもその答えを探り当てることをしなければ、行きつく先…「地方議会不要論」になりそうな感じがしてしまいます。そんなわけで、また、明日からもがんばります。