12月定例会 今日から月曜日。

議会運営委員会があり、その後、議会だよりの編集会議があり、最後にパルテノン多摩大規模改修に関わる特別委員会…というつめこみスケジュール名一日でした。議会だより編集会議には私は参加せず、事務作業をしておりました。編集会議に出ていないにもかかわらず、2つの会議に出席をし・・・気持ちは既に「週の半ば」な気分。今日が月曜日だとはとてもとても思えないくらい疲れました。小林議員は朝から夕までの会議全てに参加しているというわけで、すごいエネルギー。

先週末3日間で富澤家で開催された恒例の「いけばな」と縄文土器の展示。暑い時期の開催よりも冬の方がお花の持ちがいいですね。いつもながら素敵な作品が並んでおりました。いまいち宣伝不足の感が否めないわけで、もっと上手にPRすると通りすがりでも立ち寄って下さる人がいそう。

パルテノン多摩の大規模改修に関わる特別委員会では「多摩センターの活性化」について議論が行われていますが、多摩中央公園内富澤家のこと、あるいはグリーンライブセンターも同様ですが、いい企画が行われていても、宣伝がうまくできていないのが残念なこと。「本日の催し」として人通りが多いところで上手な案内ができると、集客も変わってくるような気がします。パルテノン大通り、イルミネーションの時になぜ賑わうのか?を考えてみると、駅前からココリア多摩センター前の十字路、そしてパルテノン多摩のところまでに「わくわく感」があるからだと思っています。パルテノン多摩に近いところにあるキテイちゃんのところに子どもが走っていく(子どもだけでなく、キティちゃんのファンは「きゃー♡」と言いながら駆け寄ります)…つまり、「仕掛け」があるって思います。これはひとつのヒント。

別に、お店が並んでいなくてもいい。パルテノン大通りをダラダラ?上っていった先に何か「わくわく」するようなことがあると必ず人は足を運ぶのではないか?と思います。そうしたコンテンツをパルテノン多摩が作りきれるのかどうか?だと思っていて、今回の大規模改修で外観はほとんど変わらないそうですので、リニューアルされた後、その運営が鍵を握ると考えています。大小のホールはそもそも「観る」という目的がある人しか寄らない場所。それ以外どうするか?の問題。

「鎮座」しているという表現が似つかわしいパルテノン多摩の存在…。パルテノン神殿は古代ギリシアが都市国家として、政治、経済、文化の頂点に立ったことを象徴する建造物だと言われておりますが、言うならば、わがまちにあるパルテノン多摩は「○○○○」の象徴になりそうですね。無くすわけにはいかない場所なので、改修することは必要だと…それについて否定する人はいないわけですが、ここを改修するということは、「コンクリート建物の寿命は60年間」とする多摩市のルールに当てはめて言うなら、少なくとも改修後あと30年弱は、あの建物の維持管理、そして運営に年間「約4~5億円」は税金を投資していくことになるでしょう。そのことを市民とともに引き受けることと同意です。市長は大規模改修には「都市計画税」が使える、福祉や教育などの予算に痛みはナイ!ことを強調していますが、建物というのは「完成後」にかかる費用の方が大事。建てるときには借金だのなんなのと対応できても、その後の方がより重要。

家を建てたり、買ったりするときは「住宅ローン」で何とかやりくりできても、その後の必要経費をどう頭の中に思い描くのか?を考えることと同じですね。建物を次々と新設し、その時は市民も大喜び・・・でも、デザイン性に優れ過ぎて小修繕なのに余計なお金がかかったり、「あったらいいな」で設置した機器などはあまり使用されていなかったり、とにもかくにも想定以上に建物の維持管理経費がかかり、さらには歳を重ね古くなれば傷むのは当然で、修繕もしていかなければならないし・・・これが私は「公共建築物建設の歴史」から学ぶべきことだと考えているのですね。デザインが奇抜で優れていて「○○賞」を受賞したことが単なるお荷物にしかなっていないようなことであれば、「あれは一体何だったんだ?」ってことですね。

10年後、20年後の未来に思いをはせて、現在を重ねていくことが大事。「あちらを立てればこちらが立たぬ、双方立てれば身が立たぬ」って私が最近、よく思うこと。今の多摩市政の運営はどうなっているかなあ…とか。地域社会は常に100%の合意で成り立っているものではないので。

パルテノン多摩大規模改修の特別委員会。岩崎議員がぽろっと本音…「最初から、公園内に図書館を建設することで提案してくれていたら話は違ったかもしれない」と。桜美林大学が所有しているアカデミーヒルズの土地の一部に図書館を建設することは市が断念したことを踏まえて、提案してきたのは、ちょうど多摩センターレンガ坂の東側の一角。最初からここが提案されていたらなあ…という素朴な疑問…思わず想像してしまいましたが。図書館の場所については、「そこでいいのでは?」と考える議員の方が多そうですね。私が気になるのは工事費、そして何よりも維持管理費・・・建物の維持管理と運営コスト。「コストだけではかれない」という意見はご尤もですが、医療、介護、福祉は決して減ることはなく、増える一方ですから…。そういう意味で、全体バランスをどう考えていくのか?「ココだけ」を見た議論になっていないか?とも思います。

議長という立場から、ある意味一歩ひいて、議論を聞いていると…「全体を俯瞰」して議論することがいかに大切で、しかし難しいのか?とわが身を振り返りながら思いを噛みしめるということです。