市民と議員の条例づくり交流会議主催の学習会がありましたので参加してきました。新公会計制度の導入準備が各自治体で進められていますが、なかなか・・・財務諸表など見慣れないと結構大変かもしれません。一応、社会人3年だけやっていた時、企業の決算書整理の事務作業をひたすらやる時期もあり、なおかつそのために簿記の学習をやらされていた時もあり・・・ちょっとだけわかると言えばわかるところもありますが、長年「お小遣い帳」方式の自治体の予算書、決算書に親しんでいるのと、会計制度のことも含めて、もう一回、ちゃんとおさらいしておく必要がありますね。
習志野市の会計管理者を務められている宮澤正康氏より、新公会計制度導入による財政マネジメントの話しを伺いましたが、なかなか大変だなと思いました。ついていけるかしら?とも。多摩市の場合、すでに4月から下水道事業事業が公営企業化しますので、今回の予算審査でも既に損益計算書、貸借対照表による議案提出となっていましたが、これをしっかり読み込んでいくためにも勉強せねばと思っていたところ・・・いやはや大変だと痛感しております。
新公会計制度になれば、財政状態がより「見える化」するはずで、特に資産の状況等も捉えやすくなるはず。これにより中長期的視点に立ち、財政分析などしやすくなるはず。・・・ということで「~するはず」ととりあえず予測で書いているのは、議会が新たな手法導入についていけるかどうかが次なる課題だと思うから。議員さんでもご自身で会社経営されている方などは全然平気!なのかもしれませんけれど、議会として、新たな手法をどう受け止められるかも同時に考えておきたいですね。決算と予算の連動で事業評価や施策評価を議会として取組んできた多摩市議会としても問われる点かもしれません。
ちなみに多摩市議会の決算における評価について、事例発表の機会もいただいたのですが、足掛け10年の歴史を重ねる多摩市議会の決算事務事業評価・・・ふりかえれば、やはりその出発点に合ったのは「行財政改革」であって、行政から発せられた取組みに触発されて、議会も頑張ったというのが事実かと思います。多摩市は他市に比べて、財政関係の資料も非常に分かりやすく、ていねいに作り込みもされていて、さらには「中長期財政見通し」なるものも公表されていて(これは他市の議員から見れば驚きの資料)、市民と情報共有しようとする姿勢は評価できるし、他市の議員にも自慢できるレベルです。しかし、せっかく作成されている資料どうしの関係性、位置づけと言うか、資料をどう使いこなし、読み解いていくのか?がとっても重要で、市民(あるいは議会)にどう活用してもらいたいかまで、あるいは活用イメージも描きつつ、公開公表されていくともっと良いのにと思います。
資料作成にも意図がある。資料をどう活用してほしいのか、活用したとして、その先に何を期待するのか・・・・市から「情報発信が不得手」との自己認識がたびたび示されていますが、「なぜ公開しようとするのか」「公表してどうしたいのか」まで考えれば、少しは改善できるところもあるのでは?と思ったりします。でも、やっぱり具体的な解説員付きでなければ難しいか・・・。
しかし、決算も予算もかなりの資料が公表されていますね。ため息出るほど・・・の情報がホームページ上には掲載されております。ただ、予算決算の財政統計資料にも深く関連するのが行財政運営と行財政改革のところに掲載されている行政経営報告書、中長期財政見通しあるいは公共施設等総合管理計画に施設白書等など・・・山ほどあるわけで。新公会計制度になれば、固定資産の状況も含めてより理解を深める必要もありますし、おそらくホームページなど、情報公開の仕方も含め、さらなる工夫も求められますね。
それにしても、かなりの範囲で情報公開はされていて、「知らなかった」では市民も済まされなくなりそう。知らなかった責任は・・・誰にあるの?・・・って問われそうですね。