決算特別委員会 終わる。

20150929

さるすべり・・・実際に猿はすべることなく登っていくのだそう。それにしても、「百日紅」・・・がどうして、「さるすべり」と読むことができるのか子どもの頃からずっと不思議で、いまだ解明されていません。

さて、決算審査も最終日となり、委員会で採決が行われました。結果的には全会一致で一般会計、特別会計ともに認定。・・・つまりは、大きな事故もなく?無事に阿部市政は昨年度一年間を終えている・・・という評価になるとも言えるでしょう。とは言え、生活保護費の不適正支給問題をはじめとして、他いろいろあったにはあったと思うのですが、全般的には「概ね良し」ということになるのでしょう。

今日は教育費だったので、いくつかの点を指摘しました。自分のためのメモ。
①昨年度からタブレットPCを全校に配置する方針を打ち出し、順次対応している。これはパソコン教室の老朽化したパソコン入れ替えに伴う対応。しかし、タブレットPCを導入するということで、何となく進んでいる感じはある。一方、教職員が使用しているPCは平成22年あたりに購入しているものであり、OSは「Windows7」とのことですが、機器はかなり古い。入れ替えが必要。修繕費がかさんでいく見込み。

②学校施設老朽化問題については大規模改修の予定にめどがたっている学校は良いとしても、未だに大規模改修の予定にすら入っていない学校もある(多摩第三小学校、多摩中学校と東愛宕中学校)。また、大規模改修実施済みとされていても既に20年経過している学校もあり、設備など老朽化は進んでいる。特に学校トイレについては洋式化率が30%以下になっているところもある。大規模改修をした東寺方小学校の実績からわかるのは、学校トイレの改修を実施することにより、節水化が進む(実際に平成25年と26年度の上下水道料金を見れば明らか)。節水効果で節約にもなる。さらには、学校は災害時避難所となるため、高齢者にとっても洋式のほうが使いやすい。洋式化を進め、節水化も進めていくことが必要。老朽化が進めば、トイレ臭はつきやすい、それに詰まりやすくもなる。衛生的な面からも対応が必要。
③学校給食センター。南野調理所が調理業務民間委託化し、今後、永山調理所も民間委託化をしていく方向であるが時期が明確化されていない。現状で、永山調理所の業務についても派遣調理員を5名活用している。このまま常勤調理職員の退職を派遣調理員の活用で埋めていくにしても、平成30年度には常勤調理職員4名となり、派遣調理職員10名が必要となる計算であり、市職員と派遣社員との人数の逆転現象となる。当然、そこに分岐点があると考えるがどうなのか。また、調理所については平成38、39年度あたりに施設更新の時期が訪れる予定。どのように更新していくのか、規模も含めて、今から少しずつ検討を進めることも必要ではないか。

④学校跡地の活用について。本当に北貝取小学校跡地に市民活動の拠点(文化財の収蔵展示場所)を設置していくのか。再考が必要ではないか。既定路線どおり、現行の学校跡地恒久活用方針に忠実に取り組んでいることは理解できる一方で、そこに多額の税金を投入することに市民的な合意は得られるか?代替として、コミュニティセンターや地域にある集会所など、利用方法(料金体系)なども見直し、使用しやすくすることによって稼働率をあげていく工夫ができる可能性もある。地域にあるコミュニティセンターや集会所にせよ、その他施設にせよ・・・・老朽化対応に十分に応えられている状況にはない。公共施設の見直し問題では、地域施設存続に要望もあり、現在の財政状況であれもこれもに対応できないことは明白。

ちなみに、暫定活用10年間程度、1、2階の改修で(お茶を濁している感のある)旧西落合中学校跡地にある図書館本館は改修費用に約2億5千万円。恒久活用するとなれば、4階までの改修にもなり、エレベーター設置、バリアフリー対応などなども含めて、容易に約5億円以上かかることが想定される。施設のグレードにもよるが、最低限でもこのくらい。

 

以上がメモ。人口減少社会になること、高齢化が進む。今の方向にそのまま突き進むことは将来負担を考えて、本当に望ましい選択なのか?①や②で指摘した通り、学校施設や設備の老朽化なども進んでいて対応が必要になっている。そして③のように中長期的に必ずやらなければならないこともある。どれをとってみても、財源手当てに困難を極めていて、頭を悩ましている状態・・・・あれもこれもできないのだから・・・。大胆に政策に優先順位をつけて、批判されてもやり抜くくらいの気持ちの強さ必要なんだろうな。市長にも議員にも。一つ一つを捉えてみれば、どれをとっても対応してもらいたい、市民の要望をかなえたいものばかり・・・「学校跡地に恒久的に市民活動の拠点を!」・・・できたらいいなあって思います。きっと、市の負担無くできる手法はないのか知恵の出しどころ、工夫のしどころなのかもしれませんね。とは言え、周辺他市自治体にも少子化とともに廃校が次々と生まれている状況に、そうそう簡単に手をあげてくれる投資家がいるとも考えにくく。打ち出の小槌・・・探している間に、現実的に対応していくことが必要です。議会にも問われていること・・・議員一人ひとりが将来にわたる責任をどう果たすのかが問われている気がします。他の議員に言うよりも、まずは自分に。そして市長に言う前に、まずは自分に・・・と言うところでしょうか。道のり険しいな・・・。阿部市長が真意がなかなか理解しきれないというのも悩み・・・将来にツケを残さない、持続可能な行政経営をしていくと考えていると思っているのですが、どこに踏ん張りどころがあると考えているのかしら?と思うわけでした。決算審査が無事に終了して、とりあえず、深呼吸をひとつ入れて、また明日へ。