大規模化する学童クラブの苦悩。

 

今日は議会は代表者会議や議会だよりの編集会議があり、私は編集会議に出席。レイアウトのこと等など、9月議会の報告を兼ねて11月に発行する号の打合せでした。その後、しらた議員と一緒に愛和小学校内にある学童クラブに伺い、状況を見てきました。

待機児童をなるべく出さない…ということで、学童クラブを増設している多摩市ですが、しかし…定員が80人を超えているところ、あるいは第一、第二というかたちになっていても施設的には区切られていないためトータルすれば通う子どもたちの人数が100人超のところもあり、それはそれはとても大変な騒ぎになっていると聞いています。

そんなこともあり、第一、第二と部屋が区切られておらず、施設定員90名の愛和小学童クラブを見学させていただいたのでした。小学校1年生、2年生と低学年だけでも50人を超える数の子どもたちが、とてもにぎにぎしく過ごす様子。まずは、「なるべく宿題をやりましょう」ということのようですが、落ち着いて静かに学習に迎えるという環境とは言い難く、先に宿題を終えた子どもたちはどんどん遊びの時間に入るため、集中して取組めず、気が散ってしまう子どももいるだろうなあ…と感じた次第。

指導員さんたち、トータルすれば施設長も含めて7名体制。子どもたちは指導員さんたちの取り合いですね。どの子どももみんな話しを聞いてもらいたそうで、指導員さんたち、一人ひとりの子どもに声かけをしたり対応をしたり…「この状況に私はついていけない」と正直思うくらいの騒ぎには、子どもたちが過ごす時間は1度も椅子に座れず、ひと呼吸を置くこともできず、時計を見る時間すらなさそう…そして指導員さん同士で必要なやりとりも大声を出さねばならないいくらい子どもたちの声、エネルギッシュというか、私などは、そこにいるだけでエネルギーが吸い取られてしまうようにも思ったのでした。

「これは、大変だ。」

正直、そう思います。そしてまた、指導員のみなさんも一人ひとりの子どもにていねいに接したいとする思いは空回りするというのではなく、いくらそう心がけたとしても、現実がそうはさせないという状況。そうした光景が目の前に広がっていました。個別対応や支援が必要な子どもたちに向けては、その状況に応じた指導員の配置も努力しているわけですが、それでは追いつかないようにも思いましたし、子どもたちのなかにはお世辞にも落ち着けるとは言い難い雰囲気(これは、指導員さんたちの責任とかではなく、子どもがあの人数集まれば仕方がない)に居場所を失っている場合もあるでしょう。

40分ほど滞在をし、学童クラブの空気感を共有していたのですが、「これは辛いかも。」です。指導員さんも子どもたちも。この大規模な中、一部子どもが外遊びをしに行っている時間は少しはホッとできるものの、雨の日、あるいは暑すぎて外遊びができない日は…一定の広さは確保されているとはいえ、空気も薄くなる感じ…。子どもたちのエネルギーをいかに発散させ、翌日の元気につなげていくのかを考えていく時、なかなか考えさせられるものがありました。

「託児所ではない。」というのは、そのとおりであって、学童クラブというのは単に子どもを預かればいいという話しではないはず。子どもへのフォローがあって、必要に応じて家庭へのフォローが求められる場合もある。一つひとつに応えきれるかたちになっているかは課題であり、今の現状に照らせば難題か。

いろんな意味での苦悩が感じられたのでした。他の学童クラブでも状況は変わらないのだと感じていますが、また一度、いくつかの学童クラブの実際を見に行ってみようと思います。それにしても、愛和小学童クラブはその規模、そして、建物の間取りなど、改善することはできないものか…とは思いましたね。

卒クラブした子どもたちも、帰りがけに学童クラブの中をのぞきに来るなど、いいなあという光景。そしてまた、指導員さんのおやつ準備を一緒に子どもたちが手伝う姿、連絡帳を持参した子どもたちには一人ひとり必ず声かけをして、そしてまた子どもたち一人ひとりが学童クラブに来た時には「おかえり~」と誰か一人の指導員さんたちは迎えてあげて・・・子どもたちが滞在するたった2時間から3時間はなりふり構うことなしに、ものすごい集中力と馬力を発揮しながら、仕事をされている指導員さんたちに頭が下がる思いでした。そんな状況に見学など行ってしまったことに、申し訳なささえ感じるくらいでもありました。

 

そして…昨日は「多摩市議会女性の健康応援隊」による初めてのPR活動でした。女性議員が多いという多摩市議会の強みを活かして何か活動したい…という思いを温めておりましたが、ようやく、「ピンクリボン月間」に合わせての、乳がん検診を受診してほしいというアピールとあわせた「がん検診受けよう!」キャンペーンです。ピンクリボンアドバイザーの資格をお持ちの池田けい子副議長が先頭切って下さるので、いい形で活動がまとまっております。健康推進課の職員さんが作成してくれたパンフレットがかわいらしくて大好評。女性だけでなく、男性の方にも多数受け取っていたき、あっという間に400枚がなくなってしまいました…。

「こうした取組ができるのは多摩市議会ならでは!」ということで、健康推進課の職員のみなさんもかけつけて下さり、一緒にキャンペーン活動ができたというのも議会としても新しい感じでした。このキャンペーン活動は今週末土曜日も実施いたします。多摩センター駅13時から、聖蹟桜ヶ丘駅15時からの予定です。