新成人へのメッセージから。

成人式が行われました。市内各中学校からの代表が集まり、今日のための企画を考え、そして司会進行など運営を行うという方式に変わってから、もう何年たつかしら?…。以前は、「式典」が行われ市長と議長が挨拶をし、その後、著名な方をお招きした「講演会」があってから、ちょっとしたお楽しみ企画という構成だった記憶がありますが、いつのころからか「講演会」はなくなり、「式典」を行ってから、すぐに懐かしい先生からのメッセージやビンゴゲームなどへと進行がうつります。多摩市ならではと言えば、やっぱりキティちゃんもお祝いに来てくれることですね。

そんなわけで、成人式で議長挨拶3分間…会場が「しーん」となっているわけないことは予測済みでしたが、あの喧騒の中で挨拶するのはなかなか辛いものがありますね。私の前に式辞を述べた市長は過去の経験から要領を得ているのかもしれませんが、どうも私…会場ににぎやかさに気を取られ、祝辞文を読み間違わないようにするのに必死。ものすごいつまらない話、おもしろくない授業で学生がざわついているのにもへっちゃらで講義しきってしまう大学の先生のことを思い出しましたね…。そのくらい気持ちを図太く持っていなければいけないと思った次第です。

議長、副議長と他の議員は座席が違う。でも、他の行事の時にも思うことですが、できれば同じ区画に座らせてもらいたいなと思います。

本日の「祝辞」です。

 本日、成人式をお迎えになったみなさま、おめでとうございます。みなさんは「人生の節目」を迎え、今、どんな気持ちを胸に抱いておられるでしょうか?凛として、きらきらしたみなさんの晴れ姿に「未来の希望」を感じ、とてもうれしく思っています。

さて、作家の伊集院静さんが毎年、成人の日にサントリーの新聞広告に新成人の皆さんに向けた餞のことばを綴られています。今朝の新聞でご覧になった方もおられるかもしれません。今日は、「二十歳の元気」をタイトルに2014年のメッセージから紹介したいと思います。

 

「二十歳じゃ何もできないって?
そんなことはない。君にしかないものがある。
それは二十歳の元気だ。フレッシュで、まぶしい活気だ。
もう大人の仲間入りをしたのだから、日本のセンターラインを堂々と、元気よく歩いて欲しい。失敗してもかまわない。笑われてもかまうことはない。苦しいことも、辛いことも吹き飛ばす元気で、私たちの先頭を走って欲しい。
そうすればきっと何かが変わるはずだ。
元気な君たちを待っていたんだ。」

 

このメッセージを読んでいる私も、今、清々しい気持ちになっています。そして、改めて、私からもみなさんにお願いがあります。それは、ここで生まれ、そして育ったみなさんに、「多摩市の未来」をつくるために力を貸してほしいということです。「元気な皆さん」を私たちは待っています。「より長く」先の未来を生きるみなさんが活躍できる多摩市にしていくことが、みなさんを「大人として」迎え入れた私たちの責任でもあると考えています。一緒に、がんばりましょう。

 

最後になりますが、今日の成人式の企画や進行のために何度も集まり、準備を重ねてこられた実行委員会の皆さんありがとうございます。みなさんのおかげで、ここに集まったみなさんのすばらしい笑顔に出会うことができました。今日、この日にこの場所で、穏やかに広がる「感謝」の気持ちをともに、新しい一歩を踏みだせることを心からお祝い申し上げます。本日は本当におめでとうございます。

今朝の新聞では「独りで、旅に出なさい。」とのタイトルでしたね。このシリーズ、既に若者を終えた私にも響くメッセージでお気に入りです。「独り」というのがポイント。伊集院さんは「孤独」であれ!「孤独」を畏れるな!ってかねてから主張されているのですが、すごくわかる気がするんです。

おめでたい一日でした!