12月定例会 一般質問

今日は5名が一般質問を行いました。トップバッターの萩原前議長の憲法改正に対する市長の見解を問う一般質問でしたが、市長は「まだ議論が熟していない。これから議論が深まっていくことを期待する。」という趣旨で答えを繰り返しておられました。こうした見解を問われると、「市長として」の立場から回答に留まることは仕方のないことかもしれません。

次は向井議員。私は向井議員の指摘にはいつも共感することが多く、今回の「子ども・若者の支援」に対しても、非常に丁寧に調査をされた上での質問の組立になっていました。特に、これまでの取組みで抜け落ちていた視点もズバリ指摘されていましたが、例えば高校在学中など18歳未満で妊娠出産をした若年者に対するサポート体制がどうなっているのか?など、人数の問題ではなくフォローしていかなければならないだろう存在にも目を向けるべきとおっしゃっていました。そして、「課題を整理して、次に何をするか、次に何をするかを考えていく」ことが重要だと強く指摘しておられましたが、現場で課題に向き合う職員さんたちにも求められる姿勢ですが、それ以上に、市長には「何をするか、どうするか。限られた財源をどうしていくか。」と取捨選択、政策や取組みの優先順位をつけるところからも問われることですね。また、市長の「覚悟」を問うていましたね。その通りだと思います。

次に続く大野議員の質問で指摘されていた事項にも通じますが、「市長は本当はどうしたかったのか?」が見えてきません。特に、図書館の再整備問題にあたっても「地域図書館は廃止の方向で検討し、代わりに規模の大きい中央図書館機能のある本館を建設」という方針を変更していますが、現状で言えば、「地域図書館は存続するかどうかもわからない曖昧な状態」に置いているにもかかわらず、大規模な本館建設事業だけは進めようとしています。

地域図書館については、「存続してほしい」とする願いに応える格好で現状は廃止の方向を撤回しているかのように見えます。でも、「図書館サービスを存続する」としている言語表現には注意しなければと思うわけです。「図書館を残す」ではなく「図書館サービスを残す」…ここには大きな違いがあるのではないでしょうか?市民をだまし討ちするようなことはあってはならないと考えています。

市長の「覚悟」という言葉がとても印象的で耳に響いていますが、渡辺前市長時代に地域移譲を考えていた集会所についても昨年になって「地域移譲は難しいから存続していく。そのためにメンテナンスしていく。」という方針に転換していますし、健康センターのある建物についても民間活用の方向が地域の反対を受け、存続、大規模改修になっていますし、八ヶ岳少年自然の家も廃止する方向が存続、そのための改修と動いていきます。もちろん議会への声もあり、「廃止」と強気になれなかった側面も否定はしませんが、そうであるなら、もっと辻褄合うように全体計画を見直してほしいと考えています。

図書館に関していえば、私自身も「図書館行政」については気になりますし、私の中でも優先順位は高いですし、今の市議会議員の中で考えても図書館に関する話題について議会でも取り上げてきた回数が多いと思います。でも、私は、「図書館だけを優先するわけにいかない」と思っています。図書館だけに多くの財源を突っ込める時代ではありません。だから、当初「地域図書館は廃止の方向」だったはずです。にも拘らず、その方針を撤回したのであれば、もう一度、全体計画も見直していくことが必要ではないかと思います。

先にも書いたように、一見「地域図書館を残す」ですが、「地域に図書館サービスを残す」になっているのではないか?…という点が引っ掛かります。それでは地域の皆さんの思いには反します。そしてまた、図書の貸出しとは「プライバシーにも深くかかわる」事項であることを私たちは常に意識すべきであり、図書館司書さんは「個人情報保護」という重責を担っていることを忘れてはなりません。つまり、地域の人たちが「貸出しサービス」に関わればいい…というような気軽に考えられることではないのです。以前、多摩センター駅前にある「福祉ショップ」で図書の受け渡しサービスを行っていた時がありました。その時にもプライバシーのことが問題になり、図書館もサービス提供にあたってはとても気を使っていたことを思い出します。

ということで、プライバシー問題については地域を考える上でもとても大事な問題。気にされている方も多いですね。先だって土曜日に社会福祉協議会で実施した「災害図上訓練LODE」の学習会があり参加してきました(写真)が、地域での見守り体制の構築にも「壁」があるなと思います。安斉議員が「わがごとまるごと」のことを取り上げていましたが、「地域の支えあい」については反対もしませんし、こちらも一見「そのとおり!」とも思う一方で、「一億総活躍」ならぬ「一億総ボランティア」を強制するような空気感をやや気にしております。

本日最後は、藤條議員の「自転車の活用をもっと推進したい!」という質問で締めくくられました。愛媛県が「サイクリングパラダイス」を目指していることも初めて知りましたが、調べてみたら、国交省にも「自転車活用推進本部」があるのですね。個人的に、尾根幹線の休日は自転車の通行に悩まされ、怖い思いを何度もしておりますし、街の中でもルールに即して真面目に車道を通行している自転車にヒヤヒヤすることも多いです。活用推進は否定しませんが、安全走行できる環境をつくることを考えると、なかなか難しいというか…。また、シェアサイクルについても担当部も「有効と考える」と答弁をしていたものの、しかし、多摩市の場合には「電動自転車」がいいですね。この間、テレビを見ていたら、コンビニがシェアサイクルを始めたという事例紹介がありました。「なるほど」って思いましたけれど。

まとまりありませんが、今日はこのあたりで…。明日も引き続きで一般質問です!