12月定例会 パルテノン多摩大規模改修をこのまま進めたくない。

20161206

一般質問も終わったので、少しクリスマス気分を演出したいとリースを出してみましたけれど、楽しむ余裕はありません。やっぱりパルテノン多摩の大規模改修は最初からの懸念が的中したというか・・・ここまで来たら、「もうやっぱり予め設定したスケジュール通りに進めることは難しい。」ことを市長にも理解していただく頃合いかと思えてなりません。

パルテノン多摩のことについては、私たち議員にとっても判断がとても重たいもの。私たちがGOサインを出すことによって、「今後30年間パルテノン多摩を維持する」ことが決まるからです。もちろん大規模工事費だけで73億円(80億円から圧縮したらしい。ここには備品費は入っていない。もちろん新しく備品は購入しなければならず、ここにも一定のお金はかかるはず)・・・・他にも、例えばパルテノン多摩の中にある今後も使う荷物の移動と保管だったり、もろもろかかるお金はとてもたくさんあって、説明されている費用以外に今回の決断で大きな投資をすることになります。そして、そのことは同時に、今後30年間の維持管理費用を負担していくという決断にもなるのです。そんなに安易な判断はできない。やはり、大きな投資、税金をつかっていくことになるわけなので、きちんと議論をしておかねばならない。

「これならば良し!と大規模改修をして、その後も維持していくことに市民にもきっと納得してもらえるだろう」・・・少なくとも理解してもらえるに足りるだけの内容を整えていくことが私たちの責任だと思っています。それは、施設改修や設備の更新という問題だけに留まらず、改修後にはどんな事業が展開されようとしているのか、そしてその展開が保障されるような体制確保の見通しにまで、きちんと市の考え方が示されていかなければならないと思っています。

でも、質問の仕方が悪いんだなきっと・・・とか毎度のこと、こう見えて、私・・・質問最中から、ホント、自分にがっかりしているわけなんですが、とにもかくにも、聞いても聞いても、答弁があいまいだし、すごくふにゃふにゃで、「まだ、今の段階ではまだ基本計画策定委員会でも議論しているところなので、説明することが難しい」「まだ整理しきれていないところがある」・・・と副市長も、部長も繰り返しの答弁に終始していた印象だけが強く残り、結局のところ「まだ決まりきれないところがあるんだろう」という状態であることだけは理解しました。この状況で当初予算にこのまま設計施工の予算を計上してくるなんてことできるのでようか?

パルテノン多摩が建設されたころにはなかった公民館ベルブホールやヴィータホール、コミュニティセンターなど等他の施設との役割分担や事業の棲み分けの議論もできていない状態、そしてまた、新たな課題としては、図書館本館の再構築基本構想でも「広場=サードプレイス」という機能を盛り込む提案が出てきて、今回改修のパルテノン多摩でも新機能(施設の魅力として目玉にしていきたかったところ)の「広場=サードプレイス」という新しい機能の提案と重複している・・・ということも見えてきて・・・・公共施設が多すぎて、床面積を縮減していきたいとか、地域にある施設を整理統廃合していきたいとする市の方針や取組みの流れとの整合性も気になるところ。

要するに、私は・・・どうにもこうにも今の状態のままパルテノン多摩の大規模改修にGOサインを出すことは難しいと判断します。なぜなら、私が市民に対し説明することができないから他なりません。現場の職員に目を向ければ一生懸命タスクに取組んでいることもわかりますし、ストップをかけてしまうことに申し訳なさも感じます。そして、基本計画の策定や基本設計に関わってくださる多くの方がいらっしゃって、みなさんそれぞれが力を抜いているということではなく、一生懸命取り組んでくださっている姿があります。もちろん、その仕事は私たち市議会が当初予算を認めたからこそ動いていることとも言えます。でも、今、ここまで進んできて、市の取組みを後押しして、市民に私自身が責任を持って説明をして、理解してもらえる、納得してもらえるような状況を作り出すことが出来ていない限り、「このまま進めたらいけない」となってしまうのです。

なので、私はパルテノン多摩の大規模改修については、改めて今後のスケジュールの見直し、それから取組み体制の充実は必須だと考えています。改修後に展開される事業の内容、その運営まで見据えてきちんと方向性を導いてくれるような人材が必要であると考えています。そして、忘れてはならないのは改修後の運営管理者をどうしていくのか?という問題。今のところ、指定管理者として、多摩市文化振興財団に任せていくのが望ましいと考えているようですが、それについても同意を得るためにはハードルが決して低くはないと思っています。なぜなら、財団が運営の担い手としてふさわしいと言い切れないから。今日はさらなるツッコミはやめておきましたが、財団は人員体制含めて先細りになることが明らかで、・・・・担い手として期待し続ける方が難しい状況に置かれています。「財団の再建」にも道筋が示され無い限りは、「望ましい」と考えただけで終わりでしょうね。(ちなみに財団の理事会には部長が、評議会には副市長が名前を連ねています)

ということで、私が言い足りなかったところは、私の次に一般質問をした藤條さんや大野さんにもつなげていけたかな。明日はそのバトンは遠藤ちひろさんへ。一応会派として・・・一連の「改革みらいパルテノン多摩大改修関連質問」の〆・・・最後のまとめをしてもらう予定です。そうそう、今日の議会開会前の「けいこ先生の手話ワンポイントレッスン」は「私の名前は」と言うフレーズを覚えました。手話にも関東、関西があるのにはびっくりしました!

さて、質問の最後・・・市長には「このまま突き進む覚悟をすることもできれば、立ち止まる勇気を持つこともできる。」と伝えました。市長はどちらを選択していくのでしょうね。私以外の他の議員からの意見なども含めてしっかりと聞いたうえで、「改めて検討していきたい」という答弁がありましたが。