議会運営委員会の視察。裏話。

今日、明日で議会運営委員会の行政視察です。行き先は長野県飯綱町、松本市です。飯綱町議会では「議会改革について」がテーマでちょっと漠としたテーマになっていますが、飯綱町の取組みはとても有名ですので、必ず足を運べば得るものがあるだろうと考えています。そもそも、視察に伺う前の段階で「ホームページに掲載されている資料をご覧ください!」ということで受入れ手順までばっちり掲載されているところがすごい!多摩市議会も、まだ視察のための資料が整えられているとは言いがたい状況なため、ここまではできませんが、いずれ…と考えています。そうすれば、視察資料を印刷して準備をしたりする手間がなくなり省力化できます。
また、松本市議会へは「議会活性化の取組み、議会と高校との交流について」をテーマになっていますが、これは多摩市議会で実施をするにはややハードルが高い可能性もありますが、実は都立高校ではなく、市内にある私立高校の社会科の先生などに働きかけをすることでもしかしたら実現する可能性もあるかなとは思っています。都立高校にも協力をいただいて実施したこともありますが、都教委あるいは市教委からはどちらかというと評判があまり良くないやに聞いておりますので・・・政治と教育と・・・いろいろ難しいなと感じています。

投票率を上げようとか、政治にもっと関心をもってもらおうとか・・・

結局、そういうのは単なるお題目であって、相変わらず、選挙権年齢に達すれば突然「投票券が送りつけられる」という風景が変わらないわけです。という話しはさておき、今回の視察にあたっての裏話を少し。

 

実は、多摩市議会では議会運営委員会の視察は議長も副議長も同行するというのが習わしでしたが、リスクマネジメントの観点を考えまして、今回は議長は同行することをやめました。まあ、あまりにもその問題提起をするのが直前過ぎたので、議会事務局長は冷や汗モノだったようですが、何とかわがままを受け入れていただきました。もちろん、勝手に…というのではなく、つい2週間前に開催された議会運営委員会で問題提起をしまして、その場で各会派代表の委員の皆さんにも許可を得ております。今後はどうなるのかわかりませんが、議長も副議長も宿泊を伴う視察に出払ってしまい、何か緊急事態にも多摩市に戻ってこれない…なんて事態が発生すれば多摩市議会の在り方も問われますし、それこそ議長の責任も大きくなりますよね。

今まで、議運の行政視察には議長副議長が行くことは当たり前でしたし、私もそういうものだと受け入れてきましたし、何の疑問もありませんでしたが、やっぱり…多摩市議会のBCP(業務継続計画)まで曲がりなりにも作成していることを考えますと、ここで二人共が不在にしてしまうのはさすがにまずいのでは?と。

以前から薄々感じていたのですが、なかなか言い出すタイミングもなく…どうしようかと迷いに迷った挙句…何とも微妙な直前のタイミングで問題提起をしたわけですが、「理屈」というのか「理由」については否定するものではないということで、議会運営委員会の皆さんもすっと受け止めて下さったのはありがたいことでした。来年以降の話しはまた別途協議となりますし、議長副議長も顔ぶれも変わりますし、その意向も反映されると思いますが、しかし、三階副議長も理解をして下さり「議長副議長のどちらか」のほうがいいだろうという話しをしました。

その上で…欲張りな私はもう一つ…の提案。それは、既に「議長同行」を前提にしたプランで事務手続きが進んでいることが分かっていたため、その分で「庶務係の職員を同行させてほしい」ということでした。なぜなら、多摩市議会の視察受入れ等は庶務係が担当し、精力的に対応してくれていますが、しかし、庶務係は議事係とは異なり、委員会の視察などに同行することはなく…他所の議会の視察対応などを経験したことがありません。もちろん、他所を見たことがなくても視察の受入れや対応はできるわけですし、これまでも対応してきたことは確かです…でもやっぱり「百聞は一見にしかず」であり、見て学ぶ、「直接感じる」ということの効果は絶大です。

そこで、随行する職員とは別に研修の意味合いも含め、庶務係職員も一緒に行けないか?と提案したのです。もちろん、議会運営委員会のメンバーは否定するものではなく、「それができるなら」ということで了解を取り付けました。

ところが、ここからが一難。「議員が視察研修する目的」の予算であるから、それを職員に振り替えることはできない…と言われてしまったのですね。お金には色がついているわけではないのに…と思いましたが、そういう決まりになっているののなら、まあ従うしかありませんので、とにもかくにも「もう一人の職員も視察に同行できる方法」を何とか捻りだしてほしいと事務局に難題を出してしまったわけです。まあ、予算の縛りだのルールだのと、結構、大変だったわけですが、最後のところ、副市長のところにまで話が持ち込まれたようなことを伺ってはいますが、かなりレア、特例的に認めていただき、人事課の方で「職員研修の一環」として支出をしていただけることとなり、何とか随行員+1名による視察が実現したのです。かなり紆余曲折もあり、無理してもらったのですが、正当な手続きを経て実現しましたので、多少「ごり押しされた」などと言われる可能性もありますが、堂々としております。そして、それ以上にプラスの結果が生まれると私は考えますので、ちょっとくらいの批判には耐えられます。まあ、そのくらい、議会事務局職員さんたちが前向きな仕事をしていることを大威張りしたいくらい。ここは、以前とは様変わりしていると私は思っています。突然の「研修目的での視察」の提案については、さすがに戸惑いはあったとは言え、「せっかくの機会なので、いろいろ学んできます!議会に還元できるようにしたいです。」ということで出かけてくれました。ありがたい限りです。

「議会事務局の職員さんは『議員のお世話係ではない』」

ちょうど、朝日新聞夕刊にも10回の連載で「議会改革をたどって」という記事が掲載されていました。次長に紹介をしたところ、さっそく議会事務局職員さん全員で共有してくれました。議会事務局がよりよい仕事をしてくれること=私たち市議会活動のさらなる発展となり、それがひいては「市民福祉の向上」につながることを、もっともっと意識できるといいなと思います。私たちの活動を支える議会事務局の重要性が理解されるとき、役所内人事異動の在り方もまた変わってくるでしょうね。「市政を担う市議会」をどれだけ重視してるか…市長や市執行部の意識がまさに議会事務局人事にも反映されると言っても過言ではありませんね。まあ、議会事務局職員の任命権者は「議長」にあることを忘れてはならないんですけれどね。

議会運営委員会の視察、実りあるものになりますように。それにしても…突然に、慣例破りをするようなことを提案するのにもちょっとは勇気がいったわ…。でも、そんな時、副議長が頼りになる!副議長が「議会運営委員会に相談してOKならいいよ!」と言って下さって、理解を示してくださったのがありがたい。みんなに感謝感謝です。