現場を伝える力を再認識。

昨日に引き続き、消防署の既存建物取り壊し現場です。さらに建屋が小さくなっておりまして、空が広く見えております。やっぱり随分広い敷地なんだなあと再認識。

今日は6名が一般質問しました。補欠選挙で当選した菅原議員は15年のブランクを感じさせない切れ味のよい質問。なおかつ、その間にケアマネージャーさんとして活躍されていた経験を活かした「地域包括ケア」に対する質問で、現場発のご意見やご指摘には迫力がありましたね。「現場を伝える力」を再認識したひとときでした。

菅原さんは「この街に住み続けるための『住まい』」のことを強調していました。つまりは「住宅」「住居」のことです。高齢世帯で年金暮らしの場合には賃貸住宅だと家賃問題がつきまとい、一戸建についても家族の単位が小さくなることで「住み替え」を考えるときが訪れる…その時に「ココ」でのくらしを存続したいという願いをどう後押しできるか?という課題、そしてもちろん、エレベーターがない住宅の問題…高齢者の場合に国交省が熱心に推し進めているサービス付き高齢者住宅という選択肢もありそうですが、それにしても「家賃の高さ」を指摘されていた通り、「何歳まで生きるかわからない。」中で自分の所持している貯蓄の残高と照らし合わせながら考えると、そうそう簡単に移り住むなんてことはできません。シニア層は全体的にお金持ちだと言われますが、全体的には…というところがポイントであって、老人世代の格差もとても深刻な問題と考えています。私も自分の知り合いの皆さんからお話しを伺っていて感じますし、そもそも私の両親も後期高齢者に向けてまっしぐらの団塊の世代なので切実です。菅原さんと両親は同世代なのか…と思いつつ、両親の抱えている問題と重ねあわせ、「これからさらに広がる老人格差、介護の担い手・・・」、私たち支える世代はどうなっていくのだろう?と漠とした不安感は増すばかりです。

避けて通れない問題ですが、真正面から受け止めていると思えない状態にあるのは、私たち市民一人ひとりの意識の在りようにもつながるのかな?と思うことがあります。これだけ高齢化問題が深刻だと言われていても、そこに対する財政負担の問題も含め、とても大変なことになるはずなのに…市民一人ひとりがそれを受け止めきれていないような空気感。そして、「自分の身だけは守ろう」と考える人も増えているような感じさえ受けてしまうのが残念。「自分事として考える」なんてことが全く響いていかないことに敗北感・・・と思うことも多いです。

でも、そんなことにいちいちに滅入っているとやっていられないので、大事だと思うことを言い続けることは多分必要と気を取り直しております。

というわけで、今日は岩崎議員が「性教育」の問題を真正面からとりあげてくれまして、議場にいるみなが考えさせられるような意見を主張してくださいました。性教育については「寝た子を起こす」とおっしゃるかたもいるのですが、これだけ情報が溢れている中、「寝た子を起こす」も何もないわけで…むしろ氾濫する情報の中から誤った情報に洗脳されてしまった方が恐ろしい。性に関する正しい知識を子どもたちに伝えていくべき(もちろん年齢に応じてですけれど)というご指摘に私も同感で、ご尤も…と思います。「子どもたちは正しい知識を知りたいはず」ということもその通りだと思います。いろんな価値観があり、教育委員会としてもかなり「取扱い注意」で腫れ物に触るかのような問題にもなっているわけですが、時代、世の中の価値観、子どもたちが置かれた環境は様変わりしているのに…携帯電話やらスマホやらがない時代の価値観を引きずったまま、子どもたちの「今」に向き合おうとすることにあまりの時代遅れであり、だから「教育ダメ」と言われてしまうことにそろそろ気がついてもらいたい。

あっ現場は気が付いているのかもしれませんが、根本でオオモトが古臭さすぎて、「今」を捉えることができていないのかもしれませんね…なので、私、時代に敏感な若手の国会議員にもっともっと国の中心で活躍してもらいたいですね(若けりゃいいというわけでもありませんけれど)。

岩崎さんはNPO法人青い空でも活動されていて、やっぱり現場を伝える力につながっているのかなと思いますが、活動を通じて彼女なりに捉えた子どもたちの「今」が切々と伝わってくる質問でもありました。

今日は午後からの2時間、萩原議員、増田議員の質問時は副議長と交代しておりまして、音声放送、インターネット中継でずっと質問のやりとりを聞いていたのですが、やっぱり議場にいないと「臨場感」が伝わらないですね。議場の空気感というのがとても大切であって、質問者の発言を他の議員はどう受け止めているか、市長をはじめ職員さんたちがどう受け止めているのか、耳を傾けているのか?は議場にいなければ感じられないことです。そして、市長をはじめとした職員の皆さんの態度というのもすごく微妙な空気感を放ちますね、「目は口ほどにものを言う」というような感じです。「背中が語る」とでも言うのかもしれませんが、議長席で答弁されている部長さんたちの背中が「語る」ことがあるので不思議なものです。議員は質問をするときはいつも真剣勝負なのです。そのことをどう受け止めているのか?というそれぞれの答弁者の受け止めが「背中」に表れているのですよね…。

明日、明後日…一般質問が続きます。