江戸川競艇場とボートピア習志野へ行ってきました!

昨日に引き続き、本日も三市収益事業組合議会での活動。議会の顔ぶれが一新したこともあり、江戸川競艇場とボートピア習志野の見学会を実施しました。今年に入り、交代された代表監査委員の方もご一緒でした。

先だって、江戸川競艇場には足を運んでいましたが、施設全体の見学などはしていませんでしたので、選手の皆さんがボート整備をする場所、お客様が過ごされているフロアなども久しぶりに見せていただき、ファンを増やすための努力など施設全体の印象を変える取組みなど、感ずることができました。

ちなみに、競艇場の隣接地(おそらく施設会社が所有している土地)にコンビニエンスストアがオープンしており、競艇場にお越しになるお客様だけではなく、周辺住民の方々にも利便性があがったようにも感じました。コンビニの隣には、今まで競艇場内にあったレストランが移転しておりまして、これまた一般の方にも利用しやすくなった気がします。

それはさておき、特に私が注目をしたのは「トイレ」ですね。女子トイレしか覗くことができませんが、清潔感があり、掃除の行き届いた「御手洗い」は施設運営をする事業者の意識を物語るものです。

  

トイレが美しさだけで、女性客や女性ファンが増えるものではありませんが、最近はトイレの重要性が以前にもまして意識されるようになり、ある意味、企業の「美意識」を判断する基準の一つになっていると考えます。「トイレ」という言い方ではなく、「御手洗い」というような言い方もありますが、女性にとっては「化粧室」でもあるのです。それを踏まえたレイアウトになっているわけですから、施設管理者の意識は高いなと思うわけでした。手を洗う洗面台と、化粧をする場所が分離されているというのが望ましいわけで、狭いスペースながらも、いかにレイアウトの工夫をするのかはポイントの一つ。トイレに居心地の良さを創出できることも大切…外国では「レストルーム」とも言いますね。

さて、江戸川競艇場の魅力というのか、私は江戸川アートミュージアムがお気に入りで、見学場所に入っていなかったのですが、せっかくの機会ということもあり、急遽、予定に組み込んでいただき、案内をしていただきました。一見の価値ある場所です。ツアーも実施していますので、多摩市からは少し遠方になりますが、足を運んで損はない!とおススメです。

 

江戸川競艇場をあとにして、次はボートピア習志野へ。こちらの施設も…江戸川競艇場と同じく、六市競艇事業組合さんと一緒に場外発売所として2006年に開設しています。今は場外発売所に行かなくても…インターネットなどを通じて舟券を購入することもでき(インターネット投票と言いますが)、お客様は減少傾向にあり、運営そのものがなかなか苦しい状態とも言えます。それでも、日々の経営努力、運営の工夫などをしながら、継続されていると理解しています。

ボートレース業界全体はPRに力を入れていて、今は、田中圭さんがキャラクターを務めておられるわけですが、ボートピア習志野の一角には「田中圭コーナー」が設けられていて、意外と人気あるそうです!田中圭さんのファンがこの場所に訪れ、ボートレースを知るきっかけになっているのだとか。

公営ギャンブルであるボートレース。ここには賛否両論がありますし、ギャンブル依存症などへの懸念は払しょくされているわけではありません。しかし、今は、銀行のATMは国の指導により撤去される方向になっていて、すでにボートピア習志野では撤去済みでした。

今回、ボートピア習志野へ伺い、改めて認識したことはいわゆる「地元対策」が手厚いということ。もともとボートピア建設のさまざまないきさつがあったことと思いますが、習志野市には「環境整備協力費」という名目にて、舟券の売り上げの1.5%、昨年実績では約1億円ほどを収めていると伺いました。実は、この協力費については業界全体としては上限1.0%という目安があるようですが、習志野市さんとの契約というのか、協議の末、上乗せになっているようですね。三市収益事業組合としては、収益事業からの各市への配分金は年間2千万なので、環境整備協力費に多大な経費というのか、金額を支出していることがわかり、なんだか複雑な気分です。江戸川競艇場の立地する江戸川区には2200万円をおさめていると伺いましたが…。

また、立地場所に隣接する自治会さんにもこの間、毎年70万円分の物品の寄贈なども行ってきたと伺いました。また、近隣大学や住民の皆さんの安心安全の配慮のために横断歩道などなど警備員を手厚く配置するなど、各種の対策が行われていることもわかりました。言ってみれば、「迷惑施設」という位置づけ…なんか、複雑な気持ちがする…これが正直なところです。

敷地内には地域の方が使用できるホールも設置してあり、ダンスなどで利用されているそうでした(写真)。

いずれにせよ施設を管理されている事業者さんと習志野市さんとの関係は良好とのことであり、月に1度の地域清掃などを実施したりと地域にも馴染めるようにと取り組んでおられるようですが…しかし、習志野市議会では、「ボートピア習志野反対」と根強く主張されておられる議員の方もいらっしゃるということ。なかなか大変そうです。そのことを聞いても、さらなる複雑な気持ちになるというのは言うまでもありません。

過去からの歴史、あるいは経過を踏まえての現在。ボートレースという公営ギャンブルについても、本来はもっとその在り方が議論されなければいけないのかもしれません。しかし、これについては業界全体の在り方がまさに論点になるわけであり、一自治体だけで議論してどうにかなるものではないですね。三市収益事業組合を解散するということもなかなか考えにくい状況にある限り、現状の中でベストを尽くす…そのためには?…を考えるのが私たちの役割になるでしょうか。将来に向けての議論をすることは必要かもね…と思うのでした。私たち自治体にとっても収益事業として歳入確保のために実施していた事業が…いつのまにか、事業を存続させるために各自治体から赤字補填をするというのか、持ち出しになるような状況になってしまっても困るわけですから。そしてまた、一方で「ギャンブル依存症」にもきちんと気配りをせねばなりません。まさに課題山積。

ですが、やっていかざるを得ない事情について市民にも、もっともっと理解を得ていくべきでしょうね。そのための情報発信や資料をわかりやすく提供するという点は、まだまだ十分とは言えず工夫が必要かもしれません。

一日仕事で東京は西から東へ、そして、さらに東へ…ということで、なかなかハードスケジュールながらも有意義な研修になりました。