議会が大学と連携する効果は?

山梨県は昭和町議会総務常任委員会のみなさまが「多摩市議会のタブレット端末の導入」について調査にいらっしゃいました。昭和町は合併という選択をせず、とても頑張っている「町」ということをかねがね伺っておりましたので、お目にかかることがとても楽しみでした。タブレット端末の導入の件については、私たち多摩市議会でも実際に活用しつつ、見えてきた課題も多々あり。便利なツールでもあり、行政から配布される資料類を大量に持ち歩くことなく、いつでもどこでも仕事できる環境を整えることができた!…という意味では有効だと考えていますが、しかし、「使いこなせているか?」と言えば、胸を張っては使いこなせているとは言えない状況ですので、そうした実情などもお伝えするなど意見交換をさせていただきました。

タブレット端末を導入するときには「ペーパーレス化」を一つの目的に掲げていたわけですが、行政側でも導入してこそその目的が達成されるわけであって、議会だけでタブレット端末を導入しても効果は半減…というよりか、効果が発揮されているとは言いがたい…と内心思っていますが、それでもやはり議会活動や議員活動にとってプラスの効果は大きい。使ってみて初めて分かることもたくさんあるため、行政から提供されている各種情報の整理、タブレット端末で情報提供することを前提にした資料作りなどなど…議会事務局の対応(力量)が問われている点などを課題としてお伝えしたのでした。合わせて、議員側の活用スキルも問われるというのは言わずもがな。でも、使えば使うほどにスキルも上がっていくような気がします。

昭和町の議員さんはとても積極的、そしてまた前向き!…という印象を受ける視察となりました。私たちの取組みが少しでもお役にたつといいなあ。

一方、今日は私たち多摩市議会が昭和町議会で行っている「大学連携」のこともヒアリングさせていただくという貴重な機会でもありました。というのも、秋に実施する視察先として昭和町議会と山梨学院大学のローカルガバナンス研究センターの連携について調査をしたいと思っていたからです。残念ながら、日程が合わずに断念せざるをえなかったため、逆に多摩市議会にいらっしゃるともなれば、この機会にヒアリングさせていただけないのか?と予め打診をしていたのでした。

聞くところによれば、学生さんたちからの提案で議会基本条例を制定したとのことで、あ、山梨学院大学と言えば地方議会論の江藤俊昭先生がいらっしゃることを思うと「なるほど」とその経過が見えてくるような気がします。当初は大学側の教授の方々に講義してもらい議会研修を重ねていたようですが、今は、学生さんたちと一緒に議員がワークショップをやってみる…というような取組みに進化しているそうです。学生さんたちとの意見交換を重ねながら、政策作りをするということなのでしょうか?

ちょっと面白い取組みですね。私たち多摩市議会でも「若者との意見交換会」という形式でワークショップ風なものを取り入れていますが、さらにそれを本格化させているのかな?とイメージをしました。実際に政策提言というところまで結び付けているとすれば、学生の皆さんにとってもやりがいありそうですね。

また、町民の皆さんへのアンケート調査なども学生さんの力を借りて実施したそうです。町議会への関心度合い、議員活動の周知がどのくらいできているか等の調査活動だったそうですが、こちらもなかなか興味深いものがありますね。結果報告書があれば見てみたい気がします。(これがその時の記事かなあ・・・)

いろいろヒントをいただきました。今日は遠藤ちひろ議会運営委員会委員長、小林憲一議会運営委員会副委員長、伊地智議員、大隈議員と議会運営委員会のメンバーも参加しまして、有効な意見交流が出来たように思っております。

そして、私は生活環境常任委員会の皆様と一緒に「第29回東京都道路整備事業推進大会」へ。恒例行事です。都内の道路整備を進めていきましょう!ということで、これからは道路の維持についても、更新作業にも力を入れていかねばなりませんし、都市基盤をしっかり守り、整えていくためにも、東京都や国に対して要望していきましょう!!!と一致団結し(?)、市区町村の結束を固く誓うような集会ですね。国会議員、都議会議員と多くの来賓の方もお見えになっていました。

この大会が終わったのち、「40代議長の会」と称する意見交換会を実施したのですが、みなさんすごく意識が高い。地方議会の役割を高めていくためにはどうしたらいいか?とか、議会事務局のスキルアップをどうするのか?…というようなテーマでディスカッションしているという…。とてもためになりました。「動かないと変わらない、言わないと変わらない」…なるほどと思うわけです。

さて、また明日から頑張ります。そして話を戻せば、「議会と大学と連携する」ためには、大学側の先生にキーマンがいるとコトの運びが上手くいくのだろうなあと感じたわけです。ただ、人頼みになってしまうと、継続性を考えると、ちょっといまいちなんですよね…。上手い方法はないかしらねーと思うので、他市議会などの事例ももう少しあたってみる必要がありそうです。やってみる価値はあっても、その先に続けられるかどうか…。昭和町議会でも大学連携については「マンネリ化してしまうところで工夫が必要」という認識をお持ちのようでしたね。