根拠ないけど、感覚的に「ちゃんとしてる」と思える。

 

20160818

遠藤ちひろ市議のアレンジで、八王子はオリンパスホールと東府中の府中芸術の森劇場へ。どちらもお客さんとして利用したことがあるのと、府中芸術の森劇場では「お客様のアテンド」をするアルバイトなどやったことがあるので(笑)・・・何となく親近感もありながらヒアリングに同行させてもらいました。

八王子市のオリンパスホールは貸館に徹していて、民間事業者が指定管理者。民間事業者のノウハウをどことなく感じて、もう少し具体的なところを言葉にできるようにしておかないとと思うわけですが、何と言っても立地の良さがホールの魅力を倍増していると思われました。ちなみに・・・ネーミングライツでは2500万円の収入があるわけで、もともとここは「八王子市民会館」なのです。ですので、「市民利用優先」が意識された運営になっていることは言うまでもありません。100%に近づく使用率で・・・すばらしいですね。パルテノン多摩と比較をすれば、「余計なものがない!」ために「貸しホール」に全力投球で来ていることが大きな特徴とも感じました。

民間事業者でのホール運営、一方、いちょうホールや南大沢にあるホールについては八王子市の外郭団体とも言える「財団」の運営が継続していて、双方を比較できるから見えてくることがある・・・って八王子市の担当職員さんが前向きに捉えておられるのがいいなあと思いました。やっぱり比較対象がないと「比べようもない」ですし、「学びようもない」というか・・・双方にきっとメリットがあって、その裏柄ではデメリットもあるでしょう。でも双方合って、それぞれの良さを活かしあう方策をどう見出すことができるのか・・・今後の取り組むべき課題だと認識されているようでしたね。

パルテノン多摩と比較しての結論・・・民間事業者に任せるということも一つの選択肢にせねばならない・・・ということです。

20160818_1

そして、府中の森へ。スタンダードに・・・こちらも財団が運営しております。雰囲気的には公園の端に立地していて、パルテノン多摩っぽく・・・・わざわざ用事がないとここまで足を運ぶ人も少ないというのもまた・・・・パルテノン多摩っぽいです。

ホールとしては、全館貸切で・・・合唱コンクールや吹奏楽のコンクールに何日間も貸し出すことができ、夏休み中の予定はほぼそちらで埋まっているというのは素晴らしいです。3つのホールそれぞれを使用できるというメリット、そしてまた立地的にも好まれるのでしょう。また、「楽屋の搬入口が広くて使いやすい」と言われるとおっしゃっていましたが、確かにそれはその通り。そしてまた、舞台と同じくらい広い袖がある・・・こちらもまたその通り・・・・舞台袖がメッチャ広くて・・・・というのはうちの娘も言っています。それにしても、ホールで行っている催しのジャンルが広い!一緒にヒアリングをしていた大野議員は「使われているホールだからこそ、これだけのジャンルを実現できる」って感想をおっしゃっていましたね。担当者の方は「2000席を埋める」ことはなかなか難しくなっているとおっしゃっていたものの、魅力のあるラインナップ、そしてまた少し郊外にあるホールなので都内ホールで見るよりも少し安価に鑑賞することもできることは強みです。

あっ、そういう意味ではパルテノン多摩も同様ですね。都内ホールで見るよりも安価なチケットで・・・できていますよね。ただ、パルテノン多摩と比較しての結論・・・それは財団の職員さんたちが全員「プロパー」であり、それなりにその道に精通されていること。なおか つ、府中の場合は同じ財団で、他の施設(例えば郷土の森なども)も運営しているため、財団内での人事異動もあり、それなりに緊張感を持ちながら仕事ができ る環境がある・・・ということ。

 

仕事上での適度な「緊張感」はきっと必要ですね。同じことを同じようにやっていれば「時間も過ぎる」・・・なおかつ、失敗がないようにするためには「前例どおり」にやっていればいいわけで、そうすると何の変化も起こらない・・発展もしない・・・になりがち(自戒を込めて)。

 

このあたり、パルテノン多摩を運営する財団の課題だと私は考えています。八王子、府中からのヒアリングで見えてきたこと。「指定管理期間5年でも短すぎる」ということ。このスパンは・・・はっきりいって、劇場運営みたいなことを深く理解しない「期間」とも言えるかもしれない。5年で何の実績を出そうとしているのか?求めようとしているのか?という点とも関わりますね。もちろん、単に「安全に施設を運営する」というハードのところだけ期待するのであれば、5年でもいいと思いますけれど・・・それ以上の価値を求めるとすればたぶん5年間というのでは中途半端になってしまいそう。このあたりも今後の課題の一つかな・・・。

 

で、何となく私・・・「ちゃんとしてる感」と雰囲気を八王子、府中から感じ取って帰路につきました。何が?・・・って具体的なことは言えないのですが、「ちゃんとしている」だから、興行するお客様からも信頼されている・・・みたいなことがあるのかなと。パルテノン多摩が決して「そうではない」と言っているわけではないのですが(言っているのかもしれませんが)、八王子、府中とやっぱりちゃんと文化振興を進めていくために市が計画策定している。一つ一つすべき仕事は外さずに進めている・・感じがしてしまったのは気のせいでしょうかね・・・?「計画づくり」を提案すると、「策定しただけで終わってしまうこともある」みたいな答弁が返ってきて、確かに計画書の完成品で満足感いっぱいの「業務集大成」風な雰囲気が蔓延するのは行政のダメなとこですね。計画をいかに実施し、実行するかでは計画策定の時に傾けた力以上のパフォーマンスが発揮されないみたいな・・・・。

しかし、だからと言って「計画がない」というのでは、やっぱりダメかも。って感じますね。ここ、何とかせねば。そういう意味で感覚的に「ちゃんとしてる」を感じてきたのかもしれません。さて、今日の学びをどう一般質問にしていくかな?