「蓋」をせずに、実態を受け止め、次の方向性を見つけたい。

20160923

パルテノン多摩の4階廊下・・・壁を使ったパネル展示の内容が入れ替わりました。ぜひ、何かのついでに足を運んでみてください・・・ということで、本日も私、パルテノン多摩のことに集中してしまい、とうとう決算質疑の持ち時間一人30分の半分以上も使用してしまいました。けど、今、こんな事態になっていて、パルテノン多摩のことについては、本当はもっと別の場所で議論しなければならないことがたくさんたくさんあり、特に、運営実態についても改善提案を議会としても出していく必要があるような気がしていて・・・。もう、この機を逃すと、次は12月定例会になってしまうので、言えるだけのことは言っておかないと・・・と昨日の夜決めていたので。正直、「決算の内容か?」って言われれば、それとはかなりかけ離れた事項を指摘したり発言していましたけれど、制止されなかったのがありがたく。委員長の藤原マサノリさんに感謝です。最後、時間との関係でやや尻切れトンボになってしまったのですが、とりあえず①指定管理者に対する評価の視点が甘すぎるということ②財団の経営陣でもある理事会や評議会のみなさんにももっと危機感を抱いてもらいたい・・・という2点を指摘したつもり。

①については、指定管理者が示している「予算書」と「決算書」を本当に見比べているのか?って思います。例えば、事業収益は目標では約5400万と掲げていますが、結果は約3900万・・・みたいな状態。目標達成できていないことをどう評価しているの?ってことです。仮にも「見込みの甘さ」があったなら、それを指摘し、どうすれば改善できるかを市も一緒に考えていくべきなんですよね。なぜなら、指定管理者である多摩市文化振興財団と市は互いに連携しながらパートナーとして「文化施策」を推進していくことになっているから。にもかかわらず、知恵をあわせていこうとする姿勢が見えてこないのが大問題。どこか他人事の口ぶり・・・・目標達成できず、上手くできていないのは「財団さんの責任」みたいなニュアンスを感じてしまいます。

 

市として持つべき文化施策に対する「構え」がフワフワすぎて、掴んだら消えてしまうシャボン玉のような状態にあるのにね・・・。「財団だけがちゃんとしていない」みたいな誤解、感覚をまき散らすのはホント良くない・・・・(私の心の声)。

 

②とは言え、財団の経営陣の皆さんにはもっと危機感を共有してもらいたい。今の財団組織にはどこまでの体力があるのか?財政的な面のみならず、「人的資源」という面でも、もっと足元の現実を見てもらいたいなと思っています。本来やってほしい作業が遅れ遅れになっていることはないですか?との視点。正直、今の事業ボリュームを支え切れる体制とは言い切れません。その中で置き去りにされている業務もありませんか?

地道に整理しておかなければならないデータ、あるいは倉庫内等書類の整理・・・・できていないところは経営陣にはちゃんと把握されているの?・・・って思います。一般的にも「整理整頓」ができていない職場・・・・そのレベル・・・・言わずもがなですよね。しかし、今の実態は悲しいかな、市民には説明できないと思います。もちろん、仕事を怠っていたとまでは言いません。ただ、この実態を経営陣の皆さんが共有できているのかは疑問です。

大ホール、小ホール、展示室・・・その他もろもろ、さまざま企画を立てて次々と事業展開をしていくことも否定はしません。本来、施設を活用し尽くすという観点からすれば、演奏会、演劇に、映画上映、博物館、講演会・・・・いろんな企画が盛りだくさんあるといいですよね。でも、それだけに追われていて、その分、置き去りにされ、放置されている実態からは目を背けたままですか?・・・・って事業ボリュームと支える人的資源と・・・限られたお金、限られた人員・・・「最小限の経費で最大限の効果」というように、いかにパフォーマンスを発揮するかを悩み考えるのが理事会であり評議会ですから・・・・ここ、現実に向き合ってもらわねばと考えています。

臭いものに「蓋」をしようと考えてきたわけではないと思います。でも、経営陣の皆さん全員に、実態が正確に伝わっていない可能性がある。もしかすると実態が正しく把握され、経営陣の共通認識になった段階で、財団がパルテノン多摩の指定管理者をどう継続するか判断も変わってくるかもしれませんね。次のステップ、方向性を正しく見出していくためにも現状把握をしてほしいと考えます。

 

 

それにしても、問題を追求すれば追求するほどに、責める相手は市で、財団で・・・というわけではなく、ブーメランのように自分に戻ってきますね。なぜなら、今まで「文化施策」についてあまり指摘もしてこなかったし、パルテノン多摩の実態について、私も議会も正確につかむ努力が不足していたことは否めないからです。だから、今、少しでも挽回しないとって・・・・ついつい一生懸命になりすぎていますが、他のこともちゃんと目配りはしています。とは言え、頭の中の片隅に「パルテノン多摩」がチラつく状態になっている自分に自分で呆れますけれど、そのくらいやっぱり私たち議員、議会の役割って重大だと感じています。今後、30年間使える施設にするためのパルテノン多摩の大規模改修からスタートし、次は多摩中央公園の改修に、グリーンライブセンター改修(やるのかな?)、パルテノン大通りのリニューアルを含む駅周辺再整備、その後に控えているのは図書館の新設・・・・。今はまだ「パルテノン多摩の大規模改修費約80億円」しか見えていませんが、それだけで終わるわけではありませんから・・・・。街の行方を決めていかなければならない時期。市長もきっと正念場を迎えていますね。私たち議会もですが。とっても大事な判断と決断が迫られていると考えてます。