「本当はどうしたいんだろう・・・」と思う件。パルテノン多摩。

20161215

パルテノン多摩の大規模改修の問題。多摩ニュータウンは人口30万人都市をめざしてきたけれど、到底そこには至らない。多摩ニュータウンの中心「多摩センター」(多摩市の中心ではない)もパルテノン多摩も30万人都市になることを前提にしてつくられていたのだから、今回の改修でやるべいことはパルテノン多摩をいかに縮小できるかだ・・・・とおっしゃった人の意見が耳に残っております。既に多摩ニュータウンは30万人都市にはならないことが明らかですし、多摩市1市で考えればなおさらのこと、15万人にも至らない多摩市の人口規模でパルテノン多摩をいかに支えていけるのか?・・・・そのことをもっと真剣に考えてほしい。改修工事を考えるにあたっては、少なくとも10年後の人口規模や構成を念頭に置くべきではないの?とするご指摘も寄せられています。パルテノン多摩の今の規模を維持しようとすること自体が滑稽。今よりも半分くらいの規模に施設規模を見直していくことが必要で、そのための手法を考えるのが議員の役割じゃないの?と言われます。多摩ニュータウンの世帯数、人口数も東京都都市整備局から公表されていますが、ここの数字を見ても多摩市のニュータウンは高齢化も進んでいることが一目瞭然ですね。さらには高齢化率のところに注目をすると、他市の場合にはそれぞれ各市全域高齢化率よりもニュータウンの高齢化率は低いのに、多摩市は真逆の結果。多摩市の場合はニュータウン地域の高齢化が進んでいることもわかりますね。もちろん入居開始年次と高齢化率の関係も説明するまでもない結果です。

さて、今日の委員会では既にパルテノン多摩の大規模改修につて特別委員会を設置する方向になっていることもあり、そのこと前提にいくつか質疑をしておきました。特に、子ども教育常任委員会ではマジックサウンドルームの廃止とそれに伴う自動演奏楽器の取り扱いの件にこだわる必要があると思っていたのでそのこと中心に状況の確認をしておきました。委員会としては「自動演奏楽器もすてきな音色で価値ある古楽器である」との認識はあるものの、年間の維持管理コスト(概ね400万円/年)のことも含め考えて「一定の役割を終えたとも言える」とする方向を示しているのですね。議会としては「持ち続けることが難しい」とする判断を示しているわけです。

でも、今日のやり取りを通じては、「自動演奏楽器は1台か2台かは残すことも視野に入れて、どうするか考えている」・・・という状況のようですね。「マジックサウンドルームを廃止する。」=「自動演奏楽器を処分」と完全イコールとはしたくないようです。現在、処分先と言うか、引き受けてくれる先を見つけるための調査を進めているようですが、まだ何も決まっていないようでした。心配になったので、「もし、引き取り先が見つからない場合にはどうするのか?」と尋ねたところ、「収蔵庫に保管しておく」そうです。ええっ・・・・それって塩漬け。

「収蔵庫に保管して、引き取り手が見つかるまで眠らせておく」・・・・・その後、引き取り手をどう見つけるのかわかりませんが、「永遠の眠り」になるやもしれませんし、その可能性が濃厚では?とも思うのは私だけでしょうか?

それにしても、「維持管理がそれほど厳しくないようなもの」(と課長が表現していた)を私たちが今後もパルテノン多摩に置いて、市民のために持ち続ける判断をしたとしても、その辺に気軽に飾って触れることが許されるようなものではないでしょうし、ちゃんとした保管も必要で、管理も求められるはず。それらのことも含め、どう考えているかはベールに包まれております。場当たり的で流動的で、「引き取っていただく先との交渉ですから」・・・・のことで、その行方によってどうなるかが決まってくるような口ぶりでした。

仮にも、交渉が決裂した場合にはどうするのか?・・・・自動演奏楽器が残る残らないではその後に大きな違いが生まれてくるのでは?と思います。少なくとも、現在検討されている図面上で、「自動演奏楽器」を配置が検討されていそうな場所は見当たりませんし。「もしかしたら数台は置いておくことになります」なんてことで、議論して行って大丈夫なのでしょうか?後々、計算が狂うだけの話しにもなりそうで、余計な費用も後々掛かるのではないか?と心配します。

ちなみに現状、パルテノン多摩では「自動演奏楽器普及事業:自動演奏楽器の保存と活用を通じて、地域の人々に文化・芸術を学ぶ機会を提供します。」と年間事業計画書に書いて、取組んでいるのですが、毎日マジックサウンドルームが開室しているわけではありませんし、あとは「お金を払ってまで聞く気はしない」とする声も耳にすること多いです。

とにもかくにも「マジックサウンドルーム廃止」は決めているようですが、その先は何とも暗中模索ということ?「どうしようとしているの?」tが全く見えてこないというのは大規模改修に取り掛かる段階での不安材料であり、懸念事項としか言いようがありません。「どうしようとしているの?」ではなく「どうしたいのか?」をもっと明らかにすべきだと思っているのですが。この状況を黙って見守っているわけにもいかないというか、こんな状態で大規模改修工事にGOサインを出せ!と言われても・・・・・これまた難しいとしか言いようありません。

 

他にも懸案事項は多数あり。特に現在の指定管理者である多摩市文化振興財団の今後はどうなっていくか?等も含め、まだまだまだまだ詰め切れていないところが多数ありすぎて、これらを短期間で集中的に議会としても現状分析などなど進めていくことが必要ですね・・・・今は超特急猛スピードで行政が改修事業に向けて取り組んでいて、議会は置いてきぼり状態と思っています。ここ、ちょっと挽回しなければなのです。特別委員会を設置するとは言え、さて、どう取り組んでいけるでしょう?

「ホントは、どうしたいの?」という行政側の思いもちゃんと聞いていく必要もあり、私たちの要望要請も伝えていく必要があり・・・・ただ、暗礁ののりあげ状態のままにはしておけませんからね・・・・。私たち議会も含めて・・・「どうしたいの?」がますます問われることになりそうです。引き続き、ご意見等お寄せください!