「新しい生活様式」への心構え。

東京都も緊急事態宣言が解除され、今まで「自粛」というのか「機能停止」というのか…活動が再開に向けていくことになります。ただ、afterコロナ…ではなく、withコロナ…「第2波、第3波に備えて」と言われているので、緊急事態宣言の解除も諸手を挙げて喜べるような状況にはありません。

多摩市として再開させていくもの…いくつかありますが、やっぱり気になるのは子どもたちのこと。今週末まで、つまりは今月末までは連休明けからの休校措置がそのまま継続します。来月からの方針は下記の通り。

6月1日(月曜日)以降の多摩市立学校の対応について

今すぐに、もとの日常に戻るわけではなく(もとの日常に戻れるのか?という疑問もありますが)、徐々に学校もエンジンをかけていく感じになりますので、学童クラブについても方針が明らかになり、

学校再開後の学童クラブの利用について(6月1日以降)

「可能であれば、登所自粛していただけるとありがたい」ということであって、保育園については、

緊急事態宣言解除に伴う市内保育園等の今後のご利用について

徐々に、「本来の日常に戻していく」という方針になっています。保育園等については、在宅ワークをしつつで、利用は自粛して…ということで、ご家庭の中で仕事と子育てを両立してくださった方が多くいらっしゃり、ご協力には感謝申し上げます。

しかし、学校、学童クラブ、保育園などなどに「新しい生活様式」の考え方をあてはめていくのは相当困難というのか難しいというのか。子どもたちを「密にしないように」…なかなか言い聞かせることは難しいですし、保育などについては先生と子どもたちで「接触せずに」の徹底を求めても無理難題というのは想像できます。

学校についても「協働的な学び」、つまりは「アクティブ・ラーニング」は新しい学習指導要綱の中にもしっかりと盛り込まれている事項ですが、これまた、ソーシャルディスタンスを維持しながらの「アクティブ・ラーニング」というのも…なかなか工夫がいりそうです。

ということで、今日は、先週に引き続き、熊本市の遠藤洋路教育長がゲストスピーカーをつとめられたオンラインのランチセミナーに参加。広島県の平川理恵教育長も参加されていて、豪華メンバーでした。先進的というのか、発信力のある教育長さんたちの話を伺うとエネルギーを分けていただける気がします。そして、やっぱり「教育が大事なんだ!」って確信もします。遠藤教育長からも熊本市で取り組んでこられたオンライン学習環境の整備などについてお話を伺うことができました。とても参考になりました!

ところで、最近、興味深く参加している教育系のオンラインセミナーで多くの方が指摘されているのは「学校にいても授業が受けられるし、自宅にいても授業が受けられる…欠席や不登校の概念そのものが変わっていく」ということです。私もそう思います。遠藤教育長は「市立オンライン小学校もできてしまうかも」と冗談っぽくおっしゃっていましたが、「そんなのあり得ない!」と断言できない感じもありますね。そしてまた、オンライン学習の環境が整っていけば、「学びの個別最適化」が可能になっていくと思うので、勉強だけの進捗管理だけで考えれば「学年」という仕切りも意味のないものになっていく可能性もあります。

それにしても、熊本市・・・実際には現場現地に足を運んでみたいなあとも思いますが、「機器を使うこと後ろ向き」というのか、「機器を扱いきれないという抵抗感からオンライン教育に否定的」という先生たちのやる気をどうやって高めてきたのだろう…その秘訣を探りたいですね。セミナーの参加者で私と同じ観点で「管理職がなかなかやる気にならない」とコッソリと質問されていた方もおられました。やる気になれないような方が管理職なんて…悲しい…多摩市小中学校はきっとそうではないはず…と思いたい。

 

今日のお話はこちらの内容と重なる部分も多かったです。熊本市教育センターのサイトが充実していますね。少しずつ実践を積み上げていく…「オンライン授業のスモールステップ」はわかりやすい内容です。先生たちもいきなりではなく、ちょっとずつの目標を持ち、機器の操作にもだんだん慣れていきながら…という感じなのかなと想像しています。「いっきにやろうとはしない。」…これが先生たちの気持ちを前向きに変えていく秘訣なのかな?

 

 

我が多摩市の場合。

 

まずは児童生徒に一人1台のタブレット端末。文部科学省あげて取り組もうとしているGIGAスクール構想にどう向き合うつもりなのか…ここの構えというか、覚悟が問われます。withコロナということで、オンライン教育、オンライン学習と一気に加速化していますが、新型コロナウイルスについては第2波、第3波が想定されるというならば、やはり、環境整備は避けて通ることができないというよりか、避けて通ってはいけないとも考えられるわけであって…そこには、かなり大規模な財政出動も求められるはず。全体的な財政計画というのか、今後の財政フレームも含め、どういう展開を考えているのか気になっています。

これからは、「学校での学び」+「自宅での学び」…この二つを組み合わせながら進めていく=「新しい生活様式」になり、新しい学校スタイルをつくっていくことになるのかなと。そしてもう一つ今、「学びを止めるな!」ということもさかんに言われていますが、「学校って何だろう?」を見つめなおすことのできるいい時間を持てているような気もします。そうした議論は各学校で行われているのかしら?行われていることを期待します。子どもも先生も「新しい生活様式」への心構えが必要になるのですね。きっと。学校は大きく変わるでしょうね。

 

再開と言えば、やっぱり公共施設ですね。「テニスコート、やっと使えるようになったので良かった。うれしい。」との声が届きました。

 ■新型コロナウイルス感染拡大の影響による中止・延期、公共施設の情報

スポーツ施設は、その施設ごとの利用条件も示されていますので、ご覧ください。

また…児童館が開くのはうれしい。

6月以降の児童館の開館について

待ちわびていた子どもたち、そして、親子がたくさんいると思うのです!

 

私の活動も少しずつ日常を取り戻しつつあり。取り戻しつつというよりも、オンラインミーティングなど、今までにはなかったスタイルが定着してきた感があるということかな。でも、直接話をするほうが「話が早い!」ということもありますね。それに、「五感のはたらき」を重視している私にとっては、「場の雰囲気」を感じきれないところに「話だけを聞いている」物足りなさというか、思考の鈍りというのか…も感じています。なので、緊急事態宣言が解除され、ソーシャルディスタンスは意識しつつも、現場に足を運び、直接意見を聞くことも可能になったことに、ちょっと安堵しています。6月の議会では会派ごとに質問をとりまとめて行うことになりますので、早速準備に取り掛かります。